グレイスランド


しーくん(★★★★★)(1999年12月2日)
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だんだんと気温が低くなって来ましたが、心はホッカホカ!。そんな心温まる作品でした。今でも余韻が残っています。私は劇場の様子をコメントに入れるのが好きなのですが、少し後ろに座っていた女性はラスト20分くらいは号泣でした。そしてすすり泣きの声があちらこちらから聞こえてきました。良い映画を見た時って皆さんエンドクレジットが終わるまで席を立ちませんね。いつまでも余韻に浸っていたい・・・。私の場合は、食べるものまで違ってくる(笑)。見る前は、寒いからうどんでもすすろうと思っていたのですが、こんなにも心地よい時に・・・っとイタリアンに変更となりました。ハハハハハッ!
人は傷つくと、なかなか立ち直れないもの。ましてやこの主人公のように交通事故で妻を亡くしたとあっては、生きる気力も失せてしまう。そんな彼の前に突然現れたヒッチハイカー。彼は自分のことを「俺はエルヴィスなんだ」と名乗り、グレイスランドまで行きたいと言う。しかし、どう見たってエルヴィスで無いのは一目瞭然。ところが旅を続けるうちに、本当にエルヴィスなの?と信じてしまいそうな不思議な出来事が次々と起こる・・・・。グレイスランドまでの道程で、主人公とエルヴィスと名乗る男がお互いの心を癒し合う、心温まるロードムービーでした。物語の途中で「スターそっくりショー」のシーンがあり、エルヴィスと名乗る男が飛び入り出演するのですが、その熱唱ぶりは、エルヴィスが生きていたら本当にこんな感じなのかと思うくらい(ちょっぴりダサイけどまたそれも良し!・・・)の感動シーンです。涙が滲んできたほどです。それと、ブリジット・フォンダがマリリン・モンロー役で出演するのですが、彼女の顔を知っている方なら絶対に、えっ??て驚くはずです。本当にクリソツだからです。良いシーンが有り過ぎてどこを書けばいいのか迷ってしまうのですが、こんなにも余韻に浸れるのはラストシーンの素晴らしさでしょう。まあこのラストシーンにはちょっとだけ不満もあるのですが(ああ、やっぱり**が来た・・・)、ええっ?彼ってやっぱり本当のエルヴィスだったの?という気持ちにさせてくれる心地よさ!「リメンバー・ザ・キング!」この言葉が頭から離れません。それと、物語の最初にはプロローグがあり、これがラストに繋がり「ああそうだったのか・・・」と思うシーンは本当に心が温かくなりました。