メリーに首ったけ

監督 ボビー・ファレリー&ピーター・ファレリー 主演キャメロン・ディアス、マット・ディロン、ベン・スティラー

K3(1999年8月9日)
b961016@is.titech.ac.jp
http://www.is.titech.ac.jp/~b961016/keiji.cgi
男たるもの★5つです。
いまさらな感じですが、やっぱり良いです。この映画。下ネタのあるコメディとしては一級品の出来ではないでしょうか。
同年に公開された「恋におちたシェークスピア」よりも、シェークスピア文学等の知識も教養も無く、気のきいたお洒落なジョークも理解できない私(男)には断然すばらしい映画だと感じました。わかりやすいコメディとしてのツボを全てついているのです。キャラクタの立て方、話の進行、音楽、どれも目新しさは無いですが、とてもきっちりとまとめてあって、それぞれの完成度が高いのです。特にラストにながれるおまけの映像と音楽の組合せ(皆がノリにのって歌っているヤツ)は最高です。
また、男性ならばこの物語に登場してくる男性の登場人物に様々なシーンで共感できるのではないでしょうか?純真な一途な恋、時には変態的な女性に対する欲求、楽しければどんなバカでもやってしまえる衝動。これが理解できない男性は私は理解できない。
それにしても分かりにくい文章だな。理系なので勘弁してください。
灘かもめ(3月4日)
seagull@d1.dion.ne.jp
もぅ〜〜〜〜、男ってバカだな〜〜〜〜、と心底笑った作品でした。
キャメロン・ディアスはほんと、かわいい!いや−、脚長い〜〜〜!細い〜〜〜!
「ユー・ガット・メール」の次に観たのですが、見事なまでに、全く正反対の視点で 描かれたラヴ・ストーリーで、そのあまりにもかけ離れた視点が実に興味深い!!
メリーをゲットするため、それこそなんでもするヘンな男たち。
ストーキングはあたりまえ、盗聴するわ、学歴詐称するわ、身体障害者のフリするわ、 それはもう、涙ぐましい努力(笑)。
それこそ、「おとこのキモチ」にあふれた作品なんですね〜〜〜。
オンナの私が言うのもナンですが、わかるよ、キミたちのキモチ(笑)。
でもね、「そういう努力」はあまり実を結ばないのよ、実際(笑)。
キミたちは「ユー・ガット・メール」でも観て、勉強しなさい。
・・・なんて、私には「ミをはさむ苦痛」はわかりませんが(笑)。
おもしろかったシーン。
いっぱいあるんだけど、あえて言うなら・・・・。
メリーが女友達と一緒に別れた男の話をする場面。
「バイブで充分」で爆笑する女達と一緒に大声で笑うマット・ディロン(笑)!!
実は、同時に映画館内のお客さん達も爆笑しちゃって、全員がマット・ディロンに なってしまっていたのでした(^o^)。
ベン・スティラー演じるテッドが、マイアミに向かう途中、トイレに行ったら、 たまたま路上H中のホモの集団に紛れ込み、さらにたまたま警察に仲間と思われ 逮捕され、しかも親切で乗せたヒッチハイカーの「持ち物」のせいで、殺人鬼に されるくだりが最高!!テンポがよくって、彼の不幸は私のお笑いってカンジ。
でも、ほんっっとうにいちばん笑ったのが、始めの回想シーンで、メリーが自分の名前を知っていることにカンゲキしたテッドが
「僕の名前を知っている!親友ですら知らないのに」
という場面。いや、もう、爆笑!この一言で、テッドの性格も周りの人間関係も すべてが説明されている!!でも、爆笑してるのは私だけでした(笑)。
とにかく、勉強になりました(笑)。
そうか、オトコってデートの前は一発××のね、とかミをはさむと命にかかわるのね、 とか××は強力なヘアジェルにもなるのね、とか・・。
これはぜひ、全ての女性に観せて「オトコのキモチ」を勉強していただきましょう。
ただしこれは、「恋愛の教科書」ならぬ、女性専用の「オトコのキモチ参考書」 ってことで・・・。
石橋 尚平(★★★★)(2月20日)
shohei@m4.people.or.jp
http://www.people.or.jp
衝動的に映画館に入ったのですけれども、そこのコンプレックスの三館の上映作品が 『リング2/死国』、『アルマゲドン』とはね…。『リング』シリーズの監督の中田 さんもJ・ロージーに惹かれてドキュメンタリーを作った人なのに…、『リング』はJ・ロージーの緊迫感のかけらもないですね。『アルマゲドン』はディジー賞7部門 ノミネートで早くも同賞独占の呼び声が高いそうです。
だけど、この映画好きだな。私は凄く気に入りました。結局、この三作品(四作品 ?)の中で、圧倒的に馬鹿だってこと。映画として荒唐無稽さの輝きを放っているっ てこと。その辺で圧倒的に格が違う。妙な倫理性だけを残して、当たろうとすること だけを考えてしまう小心さから脱して好き勝手に撮っているでしょ。日本の口コミ ヒット作も、ハリウッド大作もこの辺の小心さが見え透いているから駄目だし、私は 嫌いなのね。対照的にこの映画、妙な倫理性のかけらもないでしょ。
唐突ですが、ヘイズ・コードって御存知ですか?30年代のアメリカ映画には多くの禁 止があったってことです。例えば、濃厚なキッスはいけないとか、男女がダブルベッ ドで寝てはいけないとか、そういうものです。E・ルビッチってこの時代の人なわけ ですけれども、この人の映画の天才的な面白さには、こういうヘイズ・コードとの緊 迫関係から、新しい技法を生み出したという背景があるのですね。ベッド・シーンを 描くことができないから、そこになかなかいかれないもどかしさとか滑稽さを喜劇に することができる。何も直接には描かないけれども、あの『粋な粋な粋な』(故淀川 さんの表現)ルビッチ作品って、凄くエロチックなんですね。私の好きな作品の一つ の『天使』では、M・ディートリッヒがベッドに入って絹の薄いシーツを被っている シーンがあります。そのシーツの下から片膝を立てようとするのだけれども、その シーンだけで非常に艶かしいのですね。何も知らないで公共の電波でこの作品いま一 つだと言った馬鹿がいるけれども、7年前のその愚行を私はちゃんと覚えているぞ (筑紫哲也、お前だよ)。
この映画、逆ヘイズ・コードかなって私は思いました。あそこまで露骨に性を表現し ながら、結局誰もキッス以上にいきつかないもどかしさを味わう。かつては社会的な 規範が大きな拘束力を持っていて、それに抗う形で粋な表現技法が生まれていったわ けですけれども、規範がどんどん壊れて個人レベルにまでなってしまった現代のこの 作品は、これと逆のことを繰り返しているのではないかな。単純に規範がなくなった ということで、そこから生まれる小心な倫理性が映画の荒唐無稽さを損ねかねない逆 説的な状況に陥っているという事実があって、その中で憤然と映画的な輝きを取り戻 そうとしているのが、この馬鹿映画だと思うんですね。お下劣さを撒き散らしていな がら、そこには裏返しのストイックさがあると感じましたね。
ちょっと、私の買いかぶりかもしれないけれども。
本日の私のHPの日記でルビッチについて書いていますんで、良かったらどうぞ。
パンちゃん(★★)(2月5日)
キャメロン・ディアスの人懐っこさというか陽気さというか開けっ広げな感じがとてもよく生かされていた。
『ベスト・フレンズ・ウェディング』のときも、この人は本当にいい人なんだという感じがしましたが、今回もそんな感じです。
映画の中ではなく、現実にキャメロン・ディアスに会って、話してみたくなる映画だ。
エンディングのバックの、マット・ディロンがキャメロン・ディアスのおっぱいをもみ、それから形をととのえるシーンが面白かった。このシーンが端的に表しているように、この映画はただただ全員がキャメロン・ディアスと仲良くじゃれているだけの映画です。
キャメロン・ディアスが魅力的に見えない人にとっては金返せ映画だと思います。
あ、美しいシーンが一つあった。
最後の方のシーン。ベン・スティラーがキャメロン・ディアスの弟に別れを告げる。耳あてに触るけれど、弟は暴れない。完全に心を許しているんですねえ。その部分に、不器用な主人公の魅力がきらりと輝く。そこは、とてもよかった。
タカキ(★★★★)(2月4日)
TakakiMu@ma2.justnet.ne.jp
痛ててててててててててて!!!!!!!!!!!!!!!!!
ベン・スティラ−に100%感情移入!!いや、マット・ディロンにも思いっきり感情移入!いや、リ−・エバンスにも、クエス・エリオットにも、、、、、、、、。全国の女性よ、笑ってくれ!軽蔑してくれ!そうさ、俺たちはバカだ!バカ映画万歳!、、、、
なんて、ちょっと熱くなってしまいましたが、これ、良い映画ですよ。もう「笑うしかない」という絶望的なまでに「どうしようもない」人たちによる「どうしようもない」人たちのための映画で、今サウンドトラックのメンツを確認したら、皆「どうしようもない」感の漂う人たちだった。徹底してるなあ、、、、
ラストシ−ンとか、一部の観客をバカにしたような描写もいっぱいあるんだけれど、同じく観客をバカにしてるものでも『ド−ベルマン』の、カイエ・デ・シネマで尻を拭くシ−ンなんかよりよっぽどセンスがあるんだよね。
しょ−もないけれど、ホロリと温かい映画でした。
そん(2月1日)
キャミー激マブ!まさにハード・バディ!!
あんな格好(キャミ+ぴたジーンズ)私も好きなんだけど、キャミーを観た後では私のは犯罪じゃないかと恐ろしくなります。
本当にオトコを狂わせる魔性の女は、ファム・ファタール系ではなくてああいう至って普通の(かわいいけど)人のいい女性なのかもしれない、と考えさせられました・・・・というのは嘘!!
だってバカなんだもん、この映画。どんなにバカかは直接観て確かめましょう。とりあえず、私はこれから“Close To You”を聴いたら笑わずにはおれんと思う。
えげつないから、というよりつくりが素人臭いので、ノレない人は全くノレないでしょう。タッカーの存在意義(そんなもんねえか!?)は私も疑問です。ただ、テッドのキャラはいいですよ。思わず応援したくなってしまう。
「ジム・キャリーはMr.ダマー」(同じ監督)がダメだった人も、今回はキャメロン効果で程良くマイルドなので観た方がいいかも。やっぱダメだったとしても責任はとれませんけど。
あと、流しのギター芸人(?)ジョナサン・リッチマンに注目!
しーくん(★★★+★)(2月1日)
kanpoh1@dus.sun-ip.or.jp
泣きました! と言うのは大げさですが、ジーンときてしまいました。えっ?どこでって?ワンちゃんですよ”ギプス犬”!以前飼っていた愛犬にチョーそっくり!顔はもちろんですが、大きさ、吠え方、歩き方・・・なつかしい・・・このワンちゃんを見れただけで星1つプラスです。
さて映画の方ですが、下ネタのオンパレードや、かなりやばいシーン(ギプス犬もそうですね)があると聞いて身構えて見たせいか以外とまともでした。私が大爆笑したのは3カ所!中でもメリーの前髪の一部が立ってしまうくだりは猛爆!笑いをこらえようとするんですが、肩がヒクヒク動いて止まりませんでした。まあこの映画は主人公に何の魅力もなかったら非難囂々でしょうね。キャメロン・ディアスは本当にかわいくて魅力的です。個人的にはハイスクール時代のロングの方が好き!メリーをめぐる脇役も皆いい味を出しています。マット・ディロンは「イン&アウト」よりもこちらの方が合っています。謎の建築家の正体も意外でしたし、物語の節々に登場して歌う二人のシンガーもおもしろかった。(特に無表情でドラムを叩く人はぴんから兄弟の兄貴を思い出しました) この映画はなるべく知識を入れずに見て下さい。でないとおもしろさが半減しますから・・・爆笑映画には違いないでしょうけれど、さすがに身障者をからかうようなシーンは、ちょっと・・・と思ってしまいますね。”ギプス犬”も強烈だけれど、明らかに縫いぐるみであるとわかるので少しは救いかなぁ・・・けど、パンちゃんや、犬好きな人は怒るだろうなぁ・・・・


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