ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア


金田鉄雄(2001年2月26日)
初カキコします、よろしく。
何気に借りてヒットした映画。なんといってもラストがいい!!念願の海を見た瞬間に死んでしまうシーンに大感動しました。それに合わせて流れ出すボブ・ディランの『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』と妙に物分かりのいいギャングのボスのいい味出してます。
★★★★☆
しーくん(★★★★☆)(1999年11月11日)
kanpoh1@dus.sun-ip.or.jp
末期ガンの為“死の宣告”を受けてしまった二人。今年は同じような作品で『八月のクリスマス』がありました。共通点は“ガンの宣告”を受けた男性がまだまだ若い事、そして、治療で治る見込みが全く無い事。つまりは“死を待つのみ”なのです。しかし、両作品が違うのは『八月・・』がどちらかというと“静”であるのに対してこちらは“動”である事です。私はどちらも大変気に入りました。今年のマイベストムービーです。ストーリーはいたって単純です。“死の宣告”を受けた二人が、病院で同室になる。性格の全く違う二人だが、ふとしたきっかけで意気投合。病院を抜け出して、駐車場に停めてあった車を盗み海を目指す(なぜ海を目指すのかは見てのお楽しみ)。で、この車に乗っていたのが二人のギャングで、トランクには大金が積んであり彼らを追いかける展開。つまりは“死”をテーマに観客の涙を誘う作品ではなく、どちらかと言うとアクションコメディ仕立てになった作品なのです。しかし、ストーリーの随所に感動シーンも散りばめられていて、感動あり、笑いあり、ハラハラドキドキありの、いわゆる“ノンストップ作品”になっています。まあでも「こんな事ありえないよ!」と思ってしまうと非常につまらない作品なのでしょうが・・・私は完全にはまってしまいました。この作品で感心したのが演出のうまさ。どのシーンを書いたらいいのかわからないくらい演出が冴えている箇所が多いのです。少しネタバレにならない程度に書きますと、二人が意気投合するきっかけになるシーンが実に洒落ているんです。ここが私の1番の爆笑シーンでした。車を盗み、ギャングに対して「出口はどこですか?」なんて聞くシーン(あっ、ネタばれになっちゃった、ごめんなさい。でもこんなのは氷山の一角ですから・・・)もおかしかったなあ。給油所でガソリンを盗むシーン、銀行強盗をするシーンなど、次々と犯罪を重ね、ヘタをするとハチャメチャムービーになってしまいそうなのに、演出のうまさが全てをカバーしている。ラストの“海の図”も本当に素晴らしい。彼らが写真やポスターだけで頭の中に描いていた海とは、かなりかけ離れたものだったに違いない。観客だってそう。最後はやはり感動モードできれいな美しい海を想像したはず・・・。ちょっと書きすぎましたね。この辺で止めておきます。主演の二人はもちろん良いのですが、ギャングの二人もすごく良い味をだしています。90分の上映時間では全然物足りないくらい面白く、そして感動した作品でした。