女 はみんな生きている




パンちゃん(★★★)(2004年1月8日)

細部がいかにもフランスでしたねえ。
まあ、私の知っているフランスという意味ですが。
ストーリーのご都合主義はご都合主義として、その先に、女の状況が昔も今もまったくかわっていない、男のわがままにふりまわされて、こまごまとしたことは みんなおしつけられている――というような姿が浮かび上がってくるのは、この映画の手柄ですねえ。
そして、その果てに、面倒くさいけれど(?)、私の人生は、今平和を手に入れた……というような感じで終わるのがいいなあ。
最後のおばあさんの夕日を見る目の美しさ。
愛してくれる人間が息子でなくたってかまわない。
わかちあうものが喜びでなくたってかまわない。
なるほどなあ……。
女が大人で、男が子供であるということを、しみじみと感じる映画だ。