踊れトスカーナ


監督 レオナルド・ピエラッチョーニ 主演 レオナルド・ピエラッチョーニ、ロレーナ・フォルテーザ
パンちゃん(★★)(1999年7月17日)
イタリア人はノーテンキだと思う。少なくとも、こうした映画を見るとノーテンキだと思わざるを得ない。
スペイン人もノーテンキだがイタリア人と比べると、そのノーテンキさは暗いとゆうか、屈折している。
かつてのローマ帝国とアラブに侵略られた国の違いだろうか。
映画とはなれた感想かな。そうでもないと思うのだが。
映画の主人公は、ある日、道に迷ったフラメンコダンサーたちと知り合い、恋に落ちるのだが、その恋に落ち方、恋の仕方が何ともノーテンキ。
ナイーブなんだけれど肉感的。で、その肉感というものをとてもストレートに出していて、それがいやらしくない。
さすがロマンの国と思う。
ヘップバーンの出た「ローマの休日」、ローマン・ホリデイというのは肉体的休日、つまりセックスの喜び、という意味を含んでいるという説を一度聞いた記憶があるが、そうした意味での肉体的なにおいが気持ちよく開放された映画だ。
笑っているうちに、なんとなく生きている喜びがじわりと伝わってくる。
全体としては「ライフ・イズ・ビューティフル」の前半に感じが似ているかなと思ったら、ロベルト・ベニーニとレオナルド・ピエラッチョーニはともにトスカーナ出身であった。
「ライフ・イズ・ビューティフル」の前半で幸福な気持ちになった人にはお勧めの映画。「ライフ・イズ・ビューティフル」の後半に感動した人には面白くない映画だと思う。