大いなる遺産


ニシ(7月2日)
096225@thk.co.jp
映画の技術的なことは全くわかりませんがとにかく映像が印象的でした。
画面全体がグリーンをイメージしていて。衣装までグリーンをかなり入れていたのではないのでしょうか。
主演の女優さん(すみません名前が出てきません)もすごくきれいだった。
あの人はアメリカ人なのでしょうか。
アメリカ人らしからぬ雰囲気を醸し出していたような気がします。
あと主人公が描く絵が個人的にはいいなあと思いました。
また、おばあさんが着ている服もかなり気になりました。
話の内容はさておきやっぱり映画なのだからそういう目で楽しめるのはとてもうれしい。
ディケンズの小説を映画化したそうですがちょっと内容が変わっていたみたいです。
でも映画で観るならこれくらいのほうが丁度いいですね。
幼稚な感想&支離滅裂ですみません。
★★★と半ですね。
石橋 尚平(7月1日)
shohei@m4.people.or.jp
この映画はカメラが回転する映画。正確に言うと右に左にカメラがパンする。もう一度みる機会があれば私は数えてみる。カット数もすごく多い。オーバー・ラップの多用も気持ちがいい。このカメラが完璧に映画のリズムを作っている。映画を恐ろしいほどによく知っている老齢の評論家の人が「古典をモダンバレエのような斬新さで翻案している」評していたけど、すべてはこのカメラの動きと流れの良さ。本当に気持ちがいい。この思い切りの良さ。話が少々説教臭くとも、主演の二人が少し線が細くとも、ラストがちょっと都合良過ぎるように思えても。私はこの映画が好き。素晴らしいと思う。観念的ではなく、生理的に直接訴えかけてくるのだから。下手糞なアクション映画など、所詮観念的な産物に過ぎないと思う(その手の映画に限って「人間の尊厳・・・云々」とか、力量のない教師が教える現代国語の授業で生徒が答える感想のように退屈な解釈が聞かれる)。最近どうも不可視の安易なイメージやお話で媚びてくる映画が多いし、映画のプロも、映画ファンも野暮なお話の解釈にはまって、自閉的に感動しようとする(勿論そんな映画でも力のある映画は多いし、私はやはり感動するけれども)。映画館で何を観ているんだ? 本物の映画の感動はそんなところにはない。ディケンズの説教臭い古典を小気味よく撮りあげている美しさに我々は心を奪われるのだから。この映画はそのことを静かに教えてくれる。★★★★