リーサル・ウェポン4


監督リチャード・ドナー 主演 メル・ギフソン、ダニー・グローバー、ジョー・ペシ、レネ・ルッソ

イングマル(8月15日)
furukawa@tokyo.xaxon-net.or.jp
僕は荒唐無稽なアクション映画が好きです。全くリアリティがなくて、主人公が悪を葬り去ってハッピーエンドになることが観る前から分かり切っている、そんな作品が好きです。でも実際には、本当に面白いアクション映画に最近お目にかかっていないような気がします。
「リーサル・ウェポン」のシリーズは、新作が出る度にスケールがアップして、面白さがダウンしているように思えますが、現在公開中の「4」も例外ではありませんでした。
アメリカでシリーズ化されたアクションものは、面白いのは1作目だというのがほとんどだと思いますが(例えば「ビバリーヒルズ・コップ」「ダイ・ハード」「スピード」など・・・)、「リーサル・ウェポン」もその典型ですね。
さて公開中の「リーサル・ウェポン4」ですが、率直に言って甚だお粗末な映画だと思います。評価は「金返せ!」(★は一つ?)です。
1作目では、妻を亡くし苦悩していたリッグス刑事ですが「4」では終始お笑いに徹しています。いつから「リーサル・ウェポン」は「釣りバカ日誌」になったのかと思いましたよ。
派手な見せ場はたくさんありますが、ストーリー上の必然性が感じられない上に、緊迫感もなくて全く盛り上がりません。いかにもサービスのためのシーンという感じです。
ジェット・“少林寺”・リーのアクションは確かに凄いけど(ジャッキー・チェンはかなり衰えましたが、彼のアクションは未だ健在ですね)、よれよれのM・ギブソン&D・グローバーと闘わせるのはかなり無理があります。
中国人の描き方は「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」より更にひどいですね。中国人が観たら怒るだろうな・・・。僕も同じアジアの人間として不愉快でした。
それにしてもクライマックスの後が長すぎて間延びしてます。家族愛の押し売りもありがた迷惑だ!
おおかたPANCHAN様のご意見と同じような感じなので、敢えて載せなくてもいいかなと思ったのですが、腹が立ったので思わず書いてしましました。失礼しましたっ!
パンちゃん(★★−★=★)(8月4日)
『リーサル・ウェポン』はいつからコメディーになってしまったんでしょうか。
まあ、メル・ギブソンはコロコロしていて、背も低いし、奇妙な明るさもあるのでコメディーが似合っていることは似合っているけれど。
しかし、無意味なシーンが多すぎたなあ。タイトル前のハート柄パンツ+ロボコップなんか全くいらないし、ビルのなかを突っ走る車など、金のむだづかい。
方々に「見せ場」を作ったために、全体が散漫になってしまった。
ラストの「ウィ・アー・ファミリー」という思想も、やっている人にとってはそれでいいだろうけど、映画を見る立場からいうとどうでもいい。
クレジットに、それこそリチャード・ドナーファミリーともいうべきなんだろうか、スタッフのスナップ写真が流れるのだけれど、これは変だぞ。
スタッフはあくまでスタッフ。観客はスタッフを見に来るわけではない。スターを見に来る。
どうも観客を楽しませるためというより、リチャード・ドナーファミリーのスタートスタッフが楽しむ楽しむために作った映画のようである。
というわけで、★2個から1個マイナスし、結局1個の採点。
製作者が楽しむのは結構だが、それをクレジットをつかって表現するようでは、ダメ。
ルノワールのように、映像自体で楽しい雰囲気を出さなければ。