セブン・イヤーズ・イン・チベット

監督 ジャン・ジャック・アノー 主演ブラッド・ピット

じゅんこfrom NY(でももう帰ります)(★★★★)(11月5日)
junko003@eis.or.jp
友人がノートパソコンもってるおかげで感想かいてしまいます。
やっぱりって思われるかもしれませんが見てきたので。結論から、私は好きです。(偶然にも近所のホテルにコウタクミン(漢字変換不能)が泊まってます。大統領も車で目の前を通りすぎました…ラッキー…)
地味にロングランしてくれていて、NYの劇場は結構混雑していましたがみんなポップコーンとか食べてないし観客が妙に大人なのが怖かったです。
予想外にかわいい話でした。でも若者には山登りと旅の話なんて退屈か。
私はぜんぜん飽きなかったんですけど、それはきっとブラピがでずっぱり(めずらしく)だったからでしょう。
ところで笑っちゃう場面がこれまた予想外に多くて最低20回は声を出して笑ってしまいました。
誰がすごいってダライ・ラマ役の男の子がすごい。ブータン出身の北島マヤかと思いました。きっと初対面のシーンでブラピも姫川亜弓の様に「なんて表情をしているの…!?あの子、さっきからあんな表情をしていたの!?」と怯えたに違いありません。
あの男の子に「行ってあなたがすべきことをしなさい」なんて言われたら、私も泣いてしまうかもしれません。
ブラッド・ピットも演技なのか地なのかまるで分からない妙に自然な演技で、老け役も思った程ヘンではなくて安心。
ひとつ、ふたつ、みっつ言いたいこともあるけど、なんてゆーのか、怒涛のアクション大作に飽きたら見てやってください。
チベットの7年で男が変わる話じゃなくてチベットに7年もいてようーやく自分が間違っていたことに気がついたバカ男の話です。
中国との問題がなんのかんの言われていますが、見たかぎり「あなたの敵はあなたでなければ何者でもない」とゆーのがテーマかな。
主人公の本当の「転生」は映画が終わったところから始まるのですね。
それにしても最後のちょっと悲しそうな何とも言えないブラピの顔が気になるなあ…という訳で今度は字幕つきでじっくり見たいものです。
Reina(11月6日)
reina@osula.com
私も良かったと思うのですが、つまらなく感じる人もいるんだろ〜な〜。アメリカ人から見るとナチス党員と仏教徒が友達って事自体がすごく不思議なんですけど...実話だからおもしろいですよね。やはり中国との問題が大きく取り上げられていたと思いましたが、監督が言うにはこれは一人の男が自分の過ちに気付くという映画のようなので。。。 私は見たあと中国がますます嫌いになったけど。まあ、悪いのは中国ではなく、共産党であり、個人の自由を無視することだと思うので。もっと世界中の人が仲良く暮らせたら良いのにな〜と思いました。ナチス党員だったハインリッヒでさえ、一人になればただの人。共産党の名においてチベットを取り上げた人達だって、一人一人は人間なんだから、人間同士として接すれば問題は起きないのではないか?共産軍の偉い人達がチベットにやってきて、僧侶たちが地面に作っている聖なる絵(自分が仏教徒でないのと自分の日本語の知識不足でなんと説明したら良いのか???)を蹴散らかして言ってしまうのには怒りました。 映画としては撮影もうまく、監督もよかったです。もちろんチベットでは撮影できなかったため、アルゼンチンやカナダで撮影されたのですが、雰囲気出てました。 ブラッドの演技も真に迫ってました。特に鉄条網に体当りするシーン。あれは脚本にはなかったのですが、ブラッドのアイディアで、彼自信が体にガーゼを巻いて自ら体当りしたそうです。(ホントに痛そ...) 子役もよかった。この映画を見て以来、本物のダライラマを見てもかわいらしく見えてしまうのは失礼でしょうか?ハインリッヒとダライラマは今でも友達らしいです。
パンちゃん(★★★★★)(12月15日)
前半が長いなあ。うーん、いつになったらダライ・ラマとブラッド・ピットが出会うんだ。本当に出会うのかな。この映画終わるのかな。--と不安でしようがなかった。
が、ダライ・ラマが出てきてからがおもしろい。子役がすごい。好奇心が強く、賢そうで、なんでも理解しそう。それでいて子供らしい欲望をもっており、同時にその欲望を抑制することを知っている。子供らしい欲望を抑制する悲しみがちらりちらりと見え、そのちらりちらりが人間の広がり、寛大さに変わっていく様子が、まるで本物の人間を見ているように展開する。うーん、ダライ・ラマってこういう人間なのか--映画なのに、なぜか本物を見ているような気分になる。そしてひと言ひと言にこころが動かされる。「脚本」のことばをしゃべっている、という感じがしない。
ブラッド・ピット演じるハインリヒ・ハラーの人間的変化、というより、ダライ・ラマの子供時代、という感じの映画だ。もっとダライ・ラマを見たい、という気持ちが、映画が終わってからどんどん強くなる。
今度のアカデミー主演男優賞は、絶対に「ダライ・ラマ」を演じた少年にとってもらいたい。うまいとかへたとかではなく、人間の魅力をこんなに的確に伝えることが演技で可能であることが信じられない
それにしても……なぜ、権力というものは「文化」を嫌うのだろうか。憎むのだろうか。
ある地域のある人たちが独自の文化を信じ、それにしたがって生きている、ということをなぜ嫌うのだろうか。なぜ、その文化を否定し、支配しようとするのだろうか。彼らは独自の文化を他者に押しつけようとはしていない。私たちはこの文化を守って生きてゆく、と言っているだけなのに……。
そして不思議なことではあるが、権力が「文化」を踏みにじろうとすればするほど、「文化」は輝く。傷つきながらも、静かに輝きはじめる。ダライ・ラマを演じた少年は、その不思議な輝き、悲しい色、けっして消えることのない強さも同時に表現していたなあ。
本当にすごい。この映画は、「ダライ・ラマ」の少年をみるだけで、★5個の価値がある。
きりこ(★★★★★)(12月30日)
yt0408@alpha-net.or.jp
また書いてしまいました。きりこです。
セブン・イヤ−ズ”はひさびさに泣ける映画でした。
なんといっても、ダライ・ラマ君がすごい!!
あの目(昭和初期の日本の山村で小鮒つってそうな純粋な目)を輝かせて、「切り裂きジャックって誰?」とか、いろいろ聞いているあたりは年相応の子供のようで、はじめは、「ダライ・ラマの座についてしまっただけの普通の子供か?」と思ってました。
それが、イギリス国王の即位式かなんかのフィルムをみてるあたりから、だんだんに精神的な深みをみせてきて、凡人がたどり着くことのできない精神的な高み、みたいなものを感じてしまう。
あのダライ・ラマ少年の子、ほんと、天才かも。
あ。ブラピもなかなか、よかったんではないでしょうか。
けっこう自然体で。今まで、二枚目か、キレた役か、どっちかしかできない俳優だとおもってましたから。
まぁ、これも二枚目っていっちゃぁ、そうですが。
でも、これを観終わった後、「ブラピって、40歳くらいで”ブラット・ピット初監督作品”なんていう結構つまんない映画作ってくれそうだよね。」っていったら、周囲の反感をかってしまった・・・。
ラストのあたりは涙がダ−ッとでてきてしまって、ハンカチを忘れてしまった私は大変でした。
これを公開しない中国は間違ってるって。
どう考えたって、チベットは中国じゃないんだし、しょうがないじゃん。って思っちゃいました。
映画としては、政治的なことをアピ−ルしてるんじゃないんじゃないですかね。
まぁ、中国はダライ・ラマというもの自体を認めてないんだから、しょうがないですけど。
う〜ん。ラストのロルフはなかなか、かっこよかったような気が・・・!?
ビデオになったらまたゆっくりみてみようっと。


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