ジャック


監督 フランシス・フォード・コッポラ 主演 ロビン・ウイリアムズ、ダイアン・レイン



パンちゃん(★)
子供が大人になってしまうという映画では、どうしても『ビッグ』(★★★★)(トム・ハンクス主演)を思い出してしまう。『ビッグ』に比べて、全く面白くない。
理由は単純だ。ロビン・ウィリアムズが子供っぽくない。
ロビン・ウィリアムズは大人の演技をすると、どこかしら無邪気な感じがするが、それはあくまで大人を演じているときの印象であり、子供にふんすると、その無邪気さがでてこない。逆に老けた部分ばかりが目立つ。
映画のなかでは「目」が純真などというセリフがでてくるが、ロビン・ウィリアムズの目は小さい。顔がでかい。だから、目なんか全然見えない。「どこが純真なんだ」と怒りがこみあげてくる。
これは完全なキャスティングのミスだ。ただでさえ説教くさい映画が、ふけた顔によって、よけい説教くさくなってしまった。
トム・ハンクスの演じた『ビッグ』は『ジャック』に比べ年齢も若いが、何よりも顔で得していた。顔が細い。肉がついていない。つまり表情がこどものように「薄い」のだ。透明感があったのだ。『フォレスト・ガンプ』(★★)では変に辛気臭い演技をしていたが、『ビッグ』は本当にすばらしかった。いまでもトム・ハンクスのなかでは『ビッグ』が一番いいと思う。
久しぶりに見たダイアン・レインも退屈だった。『リトル・ロマンス』(★★★★★)はたった一つの輝きだったんだろうか。


PANCHAN world