スティル・クレイジー



ゆうき(2000年4月22日)
speeddemon@yahoo.co.jp
すごく久しぶりに投稿させていただきます。
「スティル・クレイジー」は来週公開なんですけど、すんばらしい映画なので是非観てください!!★★★★★
70年後半に解散したロックバンドが20年ぶりに再結成....70年代にロック好きだった人は滂沱の涙です。架空の人気バンドを描くわけですから、音楽が難しいと思うんだけど、すごくあの頃の雰囲気が出ててGOODなのです。俳優さんたちもほんとにミュージシャンみたい、すごくリアリティがあるの(吹き替えなしで歌ってます)。ディテールが凝ってるのね、ボーカルのレイがスウェーデン人の奥さんとお城に住みながら東洋趣味でヨガやってたり、キーボードのトニーがジミ・ヘンドリックスの歯を後生大事に持ってたり、いかにも、って感じで笑えるんです。ドラッグで死んだボーカルのキース、精神病院行きのリードギターのブライアン(名前がたまらん!!)、徹底して"あの頃のロックミュージシャン!"な雰囲気をつくりあげてます。
セールスマンやら屋根職人やら、音楽から離れた仲間たちが再結成へ向けて頑張ってみるものの問題だらけで、遂に20年ぶりにおこなわれる伝説のロックフェスティバルの日がやってきて...んもーっカンドーするっきゃないっすよ!!!!私はこれを繰り返し見たいがためにDVDプレイヤーを買い、amazon.comでDVDを取り寄せて以来、ラストのギグのシーンは毎日見ています(笑)
ロック版フル・モンティというウリ文句ですが、スティル・クレイジーの彼らは一度は成功を手にしているところがミソ。過去の栄光、プライドとかかっこ悪さへの恐れとか、エゴだけは昔のまま、まだまだやれるハズだけど、もう50歳...っていう苦悩が、笑と涙をさそうのですよ〜。
好みすぎて映画としての出来が良いか悪いかの判断ができないんですが(なにしろ私の生涯のベスト1はブルース・ブラザース新旧、なので...音楽への情熱さえあればすべてよし!)でもこれはロック知らない人も、中年なら絶対誰でも感動すると思う。ゴールデングローブ作品賞にノミネートされたくらいだから、映画としてもきっといいんだと思うけど、でもゴールデングローブ賞の審査員てやっぱりこのテの話に弱い世代だからかも...
すごい昔に「さらば青春の光」を観たときは、うわーイギリス映画って暗くて嫌!と思ったけど、最近はフル・モンティもトレインスポッティングも、みんなお気に入りです。ちょっとシニカルだけどユーモアと暖かさがあって、みたいな。