スター・ウォーズ特別編


監督 ジョージ・ルーカス 主演 20年前の記憶

とかげ王(★★★)
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この映画は最初からあまり真面目に観るつもりはなかった。
1999年に封切り予定の新作の為のプロモーションというか、「もう一度観て復習しておいてください。」という映画会社の魂胆がミエミエだったからである。
昔観た時は、シュノーケルカメラを使った効果や音響に度肝を抜かれたものだが、今やSFXに慣れっこというより食傷気味になっている筆者が昔以上の感動が味わえるとはどうしても思えなかった。
実際観てみると、さすがに20年前の技術は古さを感じた事は否めない。
それだけに新しく追加された場面は、新しすぎて浮いてしまっている。更にこの映画の宣伝文句に未公開シーンの公開をうたっているがこれがいただけない。原作を読まれた方はご存知だろうが、ビックスというルークの幼なじみのエピソードが前回公開寸前に「時間を縮めた方が金が儲かる」というふざけた理由でそっくりカットされてしまい、今回復活したわけだが、これが突撃前に再会するシーンだけなのである。いきなり出てきても「誰やねん!」で終わってしまうというものだ。作戦成功寸前で戦死してしまうのだがルークもちっとも悲しそうではなかった。これではビックスも浮かばれないだろう。
この映画を楽しむコツは、オタッキーに前作と違う個所を数えながら観ることではないだろうか。
パンちゃん(★)
「スター・ウォーズ特別編」と書こうとしたら「スター・ウォーズ特別変」と出てしまって、妙に納得してしまった。
20年前の記憶を見ているだけという感じだった。20年前の記憶だから、もちろん「変」になっている。
一番驚いたのがハリソン・フォードのあごの傷。あの傷、あんな昔からあったのかなあ。『インディ・ジョーンズ』の後にできたような気がしてたんだけどなあ。
次に驚いたのが、ルークとダス・ベイダーとオビ・ワン・ケノビーの関係。オビ・ワン・ケノビーの弟子が寝返ったダス・ベイダーで、その息子がルークというのは、第一作で、すでに明らかになっていたのか。うーん、見落としていたなあ。しかし、こんなにあからさまにセリフになっているとは思わなかったなあ。(あからさま、といっても、ほのめかしだけれど……。)
「特別編」のために幾つかのシーンが変更になったらしい。爆発のシーンが豪華になり、戦闘機の数も増やされたらしい。こうしたことは、情報がなければ変更とはわからないものである。それほど時代は変化している。これを改悪というつもりはないが、「豪華」にした、と宣伝する類の物でもないだろう。もし、そうした改変をしなければ、映像がちんけに見えるだけだろう。そうしなければ、ちっとも興奮しない、とわかってそうしただけなのだ。それは改良でもなんでもなく、ただ、金儲けのためにそうしただけなのだ。
単なる金儲けの仕事を「特別編」と、さも「特別」のものでも見せるかのように装う、製作者の姿勢が許せない。
金を返せ。



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