スリ




K=K(2000年12月31日)

★★★☆
 かつてスリを題材にした映画にフランスの名匠ロベール=ブレッソンの「スリ」って言う傑作が存在したそうです。ってすみません私は1度も見たはずなんで すが何せ15年位昔の話しなんで全然覚えていません。
 でこの度日本でもスリを題材にした映画が出来たそうなので、見に行った訳なんですよ。『バレット=バレエ』以来、半年近く真野きりなのファンですしね (ファン歴が浅い奴…)。
 ハッキリ言いましょう、これはオヤジ達のオヤジ達によるオヤジ達の為のオヤジ映画です。かつての凄腕スリ、今アル中の原田芳雄、その宿敵石橋蓮司(コン ナ刑事いたらヤダヨー!)、ヒロイン風吹ジュン、中年はみんな生き生きとしています。世間からどれほど蔑まれようとも、生きる事に何の目的が無くても、と にかく生きようとあがきます。それがこの映画の魅力となっています。
 対して若者はっ…て言うと真野きりなとその恋人を除くと、ものの見事にオヤジ的世界観によるヤマンバギャル(死語?)人種か、ひ弱なモヤシ君か酒鬼薔薇 モドキばっか。
 そんなヘナチョコ若造に対してスリの技を克明に(本当に克明です。ちょっとしたスリマニュアルです。ここで★1つ)教え込み。アル中の自分と戦い、再起 しようとする主人公の生き様に★2つ。
 これで一部の意味不明臭い象徴的な表現や格好付けすぎの美術、風吹ジュンとのタルイラブストーリーを何とかすれば更に★1個なのにねぇ…。
 えっと残りの☆ですが…「真野きりな、君は美しいよ…。」て言うストーカー的愛情って事で☆1つ。