太陽の誘(いざな)い


監督 コリン・ナトリー 出演 ロルフ・ラスゴード、ヘレナ・ベリストレム

(2000年8月11日)
http://www.d1.dion.ne.jp/~goronyan
★★★★
映像と音楽の美しい とても詩的な映画だった。
真っ赤な苺・水滴・馬の水浴び・空と雲・飛行機・・・・カットシーンの美しさ・・・・
あの空の色・広大な田舎の風景・・それらの映像を観ているだけで 心が癒される・・そんな映画だった。
ネタばれです。
美人のエリンが、片田舎の 怪しげな 一人暮しの中年男のところへ家政婦としてやってくる・・という設定自体 とても奇跡的?なストーリーなんだけれど、そういうことは 置いておきましょう(^_^;)
based on true story ではない こんな嘘みたいなラヴ・ストーリーを待ち望んでいた。
この映画を 気にいるかどうかは、主人公オロフを好きになれるかどうか にかかっているかもしれない。
オロフは朴とつで純真。 人を疑う事を知らない。 40歳になっても cherry boy。
エリンがそんなオロフに恋をするなんて、 エリックのように怪しむのが順当かもしれない。
エリンとオロフとエリックの微妙な関係。
エリックは初めはオロフのいい友達だったのだ。 だがエリンの出現によって、自分の存在が軽くなる事を恐れ、エリンに嫉妬していく・・けれど半分は エリンに恋する。 そして オロフにも又嫉妬する・・・・
チラシのコピーにあるような「官能的」なシーンや、撮影の仕方(殿方は喜ぶ♪)はあるけれど、それがすこしもいやらしくない。
この映画の中で SEXはとても自然で、睡眠欲や食欲と同様 ”当たり前のこと”と素直に思える。
ラスト・・オロフがエリンをずっと信じていて 彼女を抱きしめたところで涙がこぼれて仕方なかった。
”字は読めないけれど 馬鹿じゃない”
抜けるような空の スウェーデンに行ってみたくなった・・・
パンちゃん(★★★★)(2000年7月23日)
スウェーデンの夏の午後9時の明るさ。
それにまず驚かされる。
そして、この明るさがこの映画のすべてだと思った。
40歳の童貞の農夫の、純愛とセックスとが、午後9時の明るさのなかで描かれている。
明るさがせつない。明るさが苦しい。そして、明るさがおだやかで美しい。