トレインスポッティング





パンちゃん(★★★★)
うーん、うなっちゃいましたねえ。汚いトイレのシーンがともかくきれい(矛盾した言い方しかできないけれど……。)
薬物中毒から更生しようとする後半が、ちょっと好きになれない。まあ、大金をかすめて主人公がとんずらするから、何とか、いやな気持ちにならずにすんだ。
どう言っていいのかわからないが、人間の善良さとか良識とか、日常的に信じているものを、理由もなくぶっ壊していくものが人間の内部にあり、その爆発はけっして抑えることができないし、抑えたところでどうにもならない----という、若者の直観的な命の輝きは、とても美しい。その輝きに感激した。
マイホーム、車、ハイファイセット……何でもいいが、そうした私たちの生活、安定したように見える私たちの生活は、うんざりするような「自己抑制」の結果であり、そこには何ら「輝き」はないのだ、と残酷にも知らされてしまったサラリーマンには、ちょっとつらい映画だった。


PANCHAN world