ワンダーボーイズ



灘かもめ(2000年12月2日)
http://www.d1.dion.ne.jp/~seagull/
いつまでも捨てられないものがある。
いっそのこと、全部捨ててしまえばラクになるんだろうけど、どうしても思い切ることが出来ない。
その中に、自分の大事なものが全部詰まっているはず、と錯覚しているだけなのに。あるいは、捨てられないのは、「それ」こそが自分自身であることがわかっているから、なんだろうか??
持っていても仕方の無いもの、それをきれいさっぱり捨ててしまうことで、主人公は新しい自分を歩んでいく。
私にも、そんなきっかけが訪れるかな。自分の手で捨てるというのは、とてつもないエネルギーが必要なのです。
滑稽でせつなくてすがすがしい物語。ビデオが出たらまた観たいな。
蛇足・・・。
トビー・マグワイアは、宇宙人なのです・・・・・(謎笑)。
おさる(2000年10月12日)
評判が良くない、と勝手に思いこんでいたので全く期待せずに観に行ったら(実際映画館の表に『13日限り』とデカデカと書かれていて余計にその感を強くした訳ですが)思いの外楽しんでしまいました。そしてマイケル・ダグラスをいい俳優だなぁと初めて思いました、ワタクシ。いつもの油っぽさがきれいさっぱりと抜けていたんだもの。これはなんででしょうねぇ?不思議です。
次々出てくる登場人物がそれぞれにあたふたとする…映画は延々そんな調子。でもその様が何とも言えずおかしくて笑ってしまう。みーんな馬鹿だなぁという感じで。でもなぜだか愛おしいというような。よくアメリカ人がするでしょう?手のひらを上にして「あーぁ。」というジェスチャー。あーいう感じかな。よく考えたらどの事態も深刻なんだけどあっけらかんと突き抜けたと言おうか、深刻すぎて空っぽと言おうか。そんな自分の有様を自分で笑ってしまうほかないでしょう?ってな感じ。これがなかなか真実味を帯びてていいんだよね。
この監督が登場人物全てに愛を注いでいるのもひしひしと…来ますなぁ。(LAコンフィデンシャルもこの監督の作品だそうですがこちらもそんな感じだったよなぁ、確か。主役の男3人に対する平等な愛の注ぎ方って言うんですかね。)
うーん。生きているのも悪くない、と思えるラストシーンも大変気に入りました。そうだよね、そうだよね、そうやって人生って続いて行くんだよね。
ど派手なアクションやドンパチやSFX駆使っつーのもそれはそれで良いけれどこういう一見地味な映画が結構いつまでも心に残ったりするのよねぇ、……なんて大人の意見を言ってみたりして。ははは。