ボルケーノ

ロスの市街地に突然亀裂が入り、溶岩が噴き出す。逃げまどう市民の背後に急ピッチで押し寄せる溶岩。どうやったら止められるか。
「火」には「水」というのは常識。アメリカ中の消防車が駆けつけ、ロスは大渋滞。市民は逃げようにも渋滞で逃げられない。車が次々に衝突して、自然にバリケードができてくる。
消防士は、これ幸いと、積み重なる車で「ダム」をつくる。まわりは摩天楼。溶岩をどんどん溜めて、一気に水をぶっかければ解決する……。
ところが。
密集するビル街、道路に溜まりつづける溶岩に、ヘリも動員して水をぶっかけた途端、大量の熱によって水は一気に水蒸気にかわり、ビルに囲まれて行き場を失い、な、なんと、水蒸気爆発。
大爆発のために、溶岩を噴き出していた「火山」そのものもぶっとんでしまい、急転直下、ロスは平静にもどる。ただし、そこには誰一人として人間の姿はなかった。
うーん、これでアメリカは二酸化炭素の排出削減の問題を一つ解決したのであった。もう、ロスを走り回る車はどこにもないし、車が走り回れる高速道路もどこにもないからである。
とっても社会的で、未来を予言していると、マスコミが絶賛するこの秋一番のボケ映画です。