主演はそっくりそのまま。
二人の男が出会う。「暴力」を通して「人間性の回復」を試みようとする。
痛み、血を通して人間の原点にかえり、そこから人間そのものをみつめなおそうと模索する若者。
うーん、ジョルジュ・バタイユが見れば歓喜の涙を流しそうなテーマだが……。
挿入される「石鹸」の存在によって、このテーマはがらりと姿を変える。
殴り合い、傷つけあい、汗を流したそのあと、やっぱり都会人ですから、シャワーを浴びてさっぱりしないとね。
で、シャワー室で互いの体に石鹸を塗り付け、洗いっこしているうちに、うーん、人間の肉体の温みに目覚めてしまう。快楽に目覚めてしまう。
誰にも言えない「秘密」を共有し、苦悩する人間。「欲望」に苦悩する二人。
あらら。