金色日記 Diary in Gold


10月13日(水曜日)

 10月というのに、この暑さはなんだ? 新聞の「天気予報」をためつすがめつして見るものの、これに関して、気象庁は、なんら、「説明」をしていない。ただ、低気圧が近づいたので、曇るだの、晴れるだの、いってるだけである。今となっては、そんなことはどーでもいい。「ほんとうの秋」はいつ来るんだ? ずらっと並んだ、全国の気温を見ても、この暑さは全国的のようである。おかしーと思わんのか、ホントーに!

 やっぱり、「アルマゲドン」は、あるかもしれないな。

 私は、名前のせいか、人よりはるかに、気分が天候に左右されやすい(これについては、「科学的データ」もあるんだって。「血液型性格占い」と違って。だからなんなのさ、ではあるが)。このところ、どうも「やる気」が出ない。毎日、どーでもいいことに時間を費やしている。

 そういえば、橋本センセイの『双調平家物語』も、4が出たきり、隔月刊などといいながら、その後出てないところを見ると、「順調に遅れて」いるのだろうか? だいたい、あんな、濃い内容の本を、そうさらさらと書ける方が不思議である。

 んー……なんか、すでにして、「人生のたそがれ」って、きぶん。



10月15日(金曜日)

 『ブロークダウン・パレス』__ジョナサン・カプラン監督+クレア・デインズ+ケイト・ベッキンセール。

 クレア・デインズとその親友が、(無実の麻薬所持で)入ったバンコクの刑務所は、「過酷な体験」とは言われるものの、リチャード・ギアが入った北京の刑務所より、居心地よさそうだった──。

 法律があってなきがごとき、「非先進国」の刑務所ったって、少女の物語ですからねー……。

 デイビッド・ニューマン(『アナスタシア』の)音楽も、甘くノスタルジックだし。

 だから私は、アジアや東南アジアの「リゾート」はうわべだけで、板子一枚下は地獄だ、って思ってるから、あんまり行きたいとは思わないのだ。人々が貧しい暮しをしてるのに、足のマッサージとか、してられますか? などと言ってたら、どこにも行けなくなっちゃうけど。

 しかし、クレア・デインズは、ジュリエットなんかやってる女ではないのだ。傷ついて顔を歪める、その歪め方がカイカンの女優(って、妙な誉め方)。鼻がかわいくない(笑)。



 気象に文句を言ったせいか、だいぶ涼しくなってきた。北海道は明日雪だって。極端なんだよ。

 ヨーヨー・マ『バッハの無伴奏チェロ組曲』(『コダーイの無伴奏チェロ』が売り出し中であったが)を買う。すでに、フルニエロストロポーヴィッチのは持っている。とくに前者は、秋になると、何度聴いたことか。
 ヨーヨー・マには、フルニエの重厚さはない。すでにして、カジュアルって感じ。



 それと、プリンス・オブ・ウェールズか、紅茶は。



10月17日(日曜日)

 ♪これこれ、石の地蔵さん、西へ行くのは、こっちかい(かなり古い、美空ひばりの歌)……

 Which way is the West?

 『アルファビル』の密偵レミー・コーションは、26年後、東独のスパイとして隠遁生活を送っていたが、自らのアイデンティティを求めて、壁が崩壊したベルリンで、ひたすら「西」を目指そうとする──

 『ゴダールの新ドイツ零年──レミー・コーション最後の冒険』(VHS 62分 フランス1991年/ UPLINK)を見たが、この、言葉だけでなく、映像も、引用の洪水で溢れる作品を、一回で理解するのは無理だ。しかし、いつ見ても、ゴダールは、カットがすばらしい。今回、「歴史」も「絵画」もあるし。

 ──などと考えていたら寝てしまった(睡眠不足だもんねー)。

 それにしても、バルネットの『青い青い海』は見なければいけないな。

 やー……ちょっとねー、教養がないと全然ワカンナイ映画だ。テーマは、「歴史の孤独」だって言うんだけど。



 真夜中、洗濯物★に、ベランダに出ると、がいっぱい。空気がすごく澄んでいるのだ。日曜日だったしな。すばらくうっとり見ていると、アーッ! 流れ★〃だ! 実に、十数年ぶりだ。

 私って、ケッコー、流れ★〃見るヒトなのよ(これだけのために、全体の Document color を変えてしまった(笑))。



10月18日(月曜日)

 ↑10月15日のところ、9月15日なんて、書いてましたね。実際、毎日書き物に日付を入れる作業をしていても、というか、いると、いったい今日が何月か、わからなくなってしまう。それだけ、「ルーティン化」してるっちゅうか……。



 昨日よりさらに冷え込んだような気がする。常に出しっぱなしにしてある暖房機(オイル・ヒーター)のスイッチを入れてしまう。その隣りには、まだ扇風機が……。
 窓を掃除してから、レースのカーテン(遮光カーテンと二枚重ねの外側にあるやつ)を取り替えようと、新しいのを買ってあるが、実際の作業は、2000年にずれ込むかもなー……。



 他人のタイプミスや誤字などを指摘するのをシュミとしていた私であったが、最近、人のことを言ってられない状況になったので、人のマチガイも「ま、いっかー」と見逃すようになった(笑)。
 ほんとは、以前から、人のことなど言える状況ではなかったかもしれないが、この頃、それを自覚してきたということは、老成したってこと?



 寒いし、メンドーなので、インスタント・ルーで、ホワイト・シチューを。ハウス、S&B、今年もいろいろ出揃っているが、なかで、「焚きたてご飯に合う」と銘打った、S&B「とろけるシチュー」にひかれる。なるほど、あっさりして、カルフォルニア産シャルドネ・ワイン(←ここがハンパじゃない)にも合うわー。



 いったい日経BP社はどういうつもりなんだろ? 定期講読しているザッシのアンケート用紙とともに、先に図書券(500円)を同封してくるなんて。これでは、私のように真面目な人間は、答えなければいけない、という圧力を感じるだろーが。




10月20日(水曜日)

 いろいろ、用事がおおくってぇー……。



 『ディープ・ブルー』__レニー・ハーリン監督って、言われても、もはや、全然期待しない。その「期待しない」のに答えるように、あんまり面白みがない。

 パニック+サスペンス+アクションの現場として、『ダイ・ハード』のビルの中という「密室」は、新鮮であった。『クリフハンガー』の雪山という「密室」も、それなりに、見せた。さて、今回は、大胆にも、あの海を「密室化」しようとした……。その設定として、鮫の脳みそを研究する、洋上の施設……を作り上げたが……。敵は、いくら遺伝子組替えで、人間並みの知性を持ったとはいえ、しょせん鮫ですからねえ……。やはり、『ジョーズ』の陰がちらつく。
 最後に生き残るものが、どういう人間なのかで、製作者の思想が出るが、それは、ま、及第点。

 ──という、映画。クライマックスで、コクッとなってしまったが(しょーがないよねー。2時間しか寝てなかったんだもん)。



10月23日(土曜日)

 ↑上記、『ダイ・ハード』は、レニー・ハーリン監督ではありませんでした。こちらは、ジョン・マクティアナンで、『ダイ・ハード2』が、レニー・ハーリンでした。
 これは、後に、気がついたのですが、さるお客さまより、ご指摘があるまで、放っておきました。どうせ、誰も見てないしーなどと思って。
 しかし、お天道さまは見ていた……。反省。

 しかしですね、正直言って、『ダイ・ハード』の1と2は、陸続きになっている、というか、まじり合ってますね、私の頭の中では(それじゃあ、3は、いったい誰のどんな映画だった?)

 映画のできとしては、1の方が断然よかったと思うけど。というか、2は、すでに、二番煎じの味わいだった。そうすると、2は、飛行場を「密室化」した、ということか、こじつけると。

 『クリフ・ハンガー』と『ディープ・ブルー』の間には、『ロング・キス・グッドナイト』っていう、ジーナ・デイビス主演のアクション映画もあったけどね。そのまえに、デービスが女海賊になった、『カットスロート・アイランド』もあった(……なんだ、みんな見ているではないか)。

 レニー・ハーリンは、アクションだけが描きたいみたいなんだよね。一方、マクティアナンは、わりあい、緻密なサスペンスを描くって感じで。だから、『ダイ・ハード』1と2は、本来、似て非なるものなのだったんだけど──。



 『日経****』の図書券入りアンケート依頼のことは前に書いたが、まだ出さないでいると、催促のハガキが来た。しつこい。このしつこさは、今や個人の意見というのは、それほど貴重な情報と化したということなのかも。

 五百円の図書券を心置きなく使いたいから、もちろん、書きましたけどねー(セコイ生活)。



 あ、また『ディープ・ブルー』のことだけど、サミュエル・L・ジャクソンの使い方が、ゴージャス。



10月24日(日曜日)

 『ラン・ローラ・ラン』__トム・ティクバ監督・脚本・音楽+フランカ・ポテンテ+モーリッツ・ブライプトロイ('98年 ドイツ)

 もはや、ベルリンは、レミ・コーションがさまようベルリンでも、モノクロの天使が悲しげに見下ろすベルリンでもない。2000年のベルリン遷都を目差して、新しい都市に生まれ変わりつつある街である。

 その清潔な街を、赤い髪の若い女が、恋人を救うためにひた走る。しかも、彼女とすれちがった人々のその後の人生が早送りで描き出される。

 しかも、彼女と恋人の運命も、いろいろな場合として、シュミレートされる。

 リズムがよい。音楽と彼女の吐く息とドイツ語が絶妙にまじりあう。ジャーマン・テクノというのか、なんかハマッた。

 ついに映画はゲームを超えた?

 この映画、意外と好みだった。つーか、ドイツ語もいいなーと思った。




10月27日(水曜日)

 先月、水泳を月二回、と勝手に予定していたが、今月は一度も行かないまま、すでに終わり始めている──。
で、やっと、今日行った。



 インターネットの世界というのは、エクリチュールのみの世界であると言ってもいい。個人も企業も、エクリチュールで、「内容」を表現する。いや、「写真」や「絵」もあったか。しかし、主に、エクリチュールで、より深く、その「内容」を知ろうとする──。

 なにが言いたいかっていうと、その人の書いたものを見れば、だいたい、人となりがわかる、ということだ。そして、それは、もちろん量が多い方が、より推測しやすいものになる。

 ホームページを開いている人の知性も人格も、掲示板に書き込んでいる人の知性や人格も。あるいは、どんな暮しをしているかも、わかってしまう場合がある。その人のエクリチュールのみで。

 もっとはっきり言ってしまえば、「書く」ということは、その人の人格すべてが出る。

 そういうことに無頓着すぎる人が多いのも事実だ。このエクリチュールの氾濫時代。

 そうした意味からも、プルーストを見なおそうと思っている。





10月30日(土曜日)

 『シックス・センス』___M.ナイト・シャマラン脚本・監督(29才)+ブルース・ウィリス+ハーレイ・ジョエル・オスメント(少年)

 ハリウッドの新しい方向性を示唆した映画である。バイオレンスなし、音楽も、ほとんどない。すべては、静けさのなかで、そっと進行する。観客は息をひそめてじっと見つめている。

 いったい何が起るのか? なにが起っているのか? なにが起ったのか? 恐い。しかし、その恐さは、オカルトでもミステリーでもない。生きていくそのことが──。

 子役のオスメント少年は、アカデミー賞の呼び声高い。ほんとにとるかもしれない。

 われわれのなかにも、そういう感覚の持ち主はいそうな気がする。そう思うと、また恐い。



 小説を更新した。



10月31日(日曜日

 『プリティ・ブライド』___ゲーリー・マーシャル監督+ジリュア・ロバーツ+リチャード・ギア

 クレジットは、ジュリアの方が上である。

 んー、導入から前半までは、カメラワークとモンタージュが結構新鮮なような気がしたんだけど、しょせん、少女漫画って感じ。ジュリア・ロバーツは、すきな女優だったのに、なんかこの頃、見飽きた。



 マサチューセッツ沖で、ニューヨークからカイロに向かっていたエジプト・エアーの、ボーイング767、990便が消息を絶ち、ナンタケット島付近の海で、飛行機の残骸並びに遺体を発見。

 事故の理由はまだわかっていない。

 エジプト・エアーはエジプト政府の経営する中東でも最も歴史ある航空会社だが、機内の食事やサービスがひどいとか、ワルイ噂はあったとか(って、ABCNewsにあった)。

 ひさびさ、野口悠紀雄情報オンラインにアクセスしようとすると、「パスワード」がわからん。載っていた『インターネット超活用法』という本(これを買った人だけアクセスできる)も見つからない……しかし、よく探すとあった。

 ここでは、「外国ニュース」のサイトで、一番の評価(★×4?)を受けているのは、CNNオンラインである。しかし、私はABCの方をよく見る。というのも、わかりやすい。

 また、野口リンクは「格安航空券」のサイトも充実してない。H.I.Sと、あと二つぐらいしかなく、H.I.Sは、一般的にそう安くないような気がするし、航空券情報の検索で、航空会社を選べない。

 それで思ったのは、野口悠紀雄は、格安なんか使わないのだ(笑)。

 ヨーロッパ関係の情報も弱い。



 『シックス・センス』を見てから、へんな夢ばかり見る。



 あー、すでに11月かー……。










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