金色日記 Diary in Gold

8月31日(金曜日)

 『セイブ・ザ・ラントダンス』____トーマス・カーター監督+ジュリア・スタイルズ+ショーン・パトリック・トーマス

 ヒップ・ホップ+クラシック・バレエの組み合わせが斬新な「ダンス青春映画」。かてて加えて、白人少女と黒人青年の純愛も新しい(確かに以前にもあったが、こう真正面から青春してしまうのはなかったような……)。
 少女は母を交通事故で失ってしまうので、離婚していた父のもとに「いくしかない」のだが、そのオトッァンが、一見胡散臭げだけど、なかなか「いいやつ」で、そこが見物かな。さりげなき父性愛に涙。


9月3日(月曜日)

 おー、9月かぁー! 早いなー。突然ですが、上記シャシン↑は、北海道のどっかです。わたしが行ったわけではなく、妹が行って、送って来たので、あまりに美しく、ここに装飾のため取り入れたのである。

 『アタック・ナンバーハーフ』___実際にあった、タイのオカマのバレーボール・チームの活躍を描いたもの。題材30点+題名30点。映画としてはイマイチながら、タイのオカマの「すがすがしさ」には好感を持った。とくに、主人公の「ジュン子」がよい。「カルーセル」タイプでも、「ピーター」タイプでも、「美輪明宏」タイプでもなく、日本では見られないさっぱり系。


9月9日(日曜日)

 『王は踊る』___ジェラール・コルビオ監督+ブノワ・マジメル+ボリス・テラル+チェッキー・カリョ

 ルイ14世と、彼の時代の芸術家、音楽家で舞踊家のリュリと、劇作家のモリエールの物語である。その題名の通り、ルイ14世は踊りを得意とし、バレエの基礎を築いたとか。しかしこの時代の踊りは、バロック・ダンスと呼ばれるものである。まあ、原始バレエでもと言おうか……。その踊りは忠実に再現されているようだ。
 だいたいがこの映画、すべてが「忠実に再現」されている。
 監督は、『カストラート』のあの人である。すなわち、男色+芸術+レキシ、である。

 しかし、「忠実に再現」すれば、それが、よい作品になると思ったら大間違いだ。

 この映画には、私が吉田健一のエッセイや、ヴォルテールの『ルイ十四世の世紀』(岩波文庫)で読んだ以上のことは、あんまりない。ただ、ヴェルサイユ宮殿はホンモノで撮影したとか。

 ルイ14世役のブノワ・マジメルが、おフランスのショーン・ペンに見えたとか。

 ルイの母親、アンヌ・ドートリーシュであるが、いかにもの、コワーイ、太后であるが、この人、ルイの子供時代も成人してからも、ずーーーっとババアのままじゃんかよー。


9月11日(火曜日)

 『レクイエム・フォー・ドリーム』___ダーレン・アロノフスキー監督・脚本+ジャレット・レト+エレン・バースティン+ジェニファー・コネリー

 『π<パイ>』の監督だっていうけど、その『π』にしてからが、レンタル・ヴィデオで見ていて寝てしまったのだが、いくら(間違って借りた)日本語吹替え版だったとはいえ、期待はずれだったことは確かだ。

 それを証明するかのような作品であった。

 母、息子、その恋人が、それぞれに、ドラッグに冒され(母親の場合は、怪しげなダイエットの薬だったのだが)、しだいに人格を崩壊させていく過程を「表現主義的」(?)に描いたものだが、いったい、なにが面白くて、この監督はこの作品を作り、また俳優たちは、出演していたのか? ……よお、わからん映画。

***

 そして、この夜、アメリカの例の連続テロが起こるのだが、何千人も犠牲になった、そのことに、関係者でもないのに、大げさに憤ったり、嘆いてみせたりする人々もネット上にはすで見受けられたのだが、そういう、自分とは関係ない人々(ま、それらの人は、友だちや知人が、ニューヨークにいる、とかいってもみたりするのだが)が、多数犠牲になるような悲惨な出来事なら、第三世界の自然災害をはじめ、これまでも多々、起きていたのだが、われわれはそのたびに、慰めの言葉を口にしたり、泣いてみせたりしていたら、ま、ほとんど毎日、そうしたことをしていなければならないわけで、大国アメリカで、目立つ映像とともに起こった事件だから、それだけ同情されるべきだ、という論理は、成り立たない。

 大勢であれ、一人であれ、人が人の命を奪うなどということはいけないに決まっているし、自分が悪くもないのに、事件に巻き込まれた人々は気の毒に決まっている。それはおくとして、今回の「同時多発テロ」のニュースを見て、まず私が思ったのは、その発想のすごさである。

 いくらアメリカのセキュリティーが甘いとはいえ、こんなご時世であるゆえ、それなりのテロ対策はしていたはずである。しかし、もし爆発物を仕掛けるにしても、時限装置とか、そういうものになるはずだろうし、このところ、自爆テロが「はやって」(?)いたとはいえ、せいぜいが車や自前の小型飛行機で突っ込むとか、そういうものが想定されていたのではないか? つまり、どの方角から怪しいものが来ても、それが、「未確認飛行物体」であるかぎり、それなりの対処はできていたはずである。

 そ、それが、いきなり、ジャンボ旅客機なんだもんねえーーー。それも、何機も。アメリカとしては、たとえジャンボが乗っ取られても、せいぜいが機長が脅され、どこか「目的地」へ飛ばされるくらいだろうと踏んでいたのではないか?

 ま、まさか、犯人がジャンボを操縦し、特攻隊のようにビルに突っ込んでくるとは思いもしなかっただろう。それも、何機も。

 こういう発想自体が、すでに、「アメリカの外」、ひいて言えば、「アメリカ的世界観の外」にあったということだ。

 んーーー……世界はまだ、「それなりに決着がついた」わけではなかったのか。米ソ対立時代が過去のものとなった時、あるのは、せいぜい「地域紛争」、ではなかったのだ。21世紀はそういう時代であるのかもしれない……。

 個人的には、9月はテロの季節、ような気がしている。16年前の9月1日、これはテロではないが、ソ連の大韓航空機撃墜事件が起きた。忘れもしないのは、その翌年の9月1日、同じ大韓航空機で、「『同じ日』なんて、ヤバいなー、でも、しかたないよなー……」てな思いを抱いて、私がパリへ向けて出発したからである。

 そして、その予感はわりあい当たって、同航空会社の便は、機体不良のため、帰りが一日遅れることになった___(こう書いてしまうとなんということはないみたいだが、それなりに大変だったのだ)。

 韓国の金浦(こんな字?)空港では、厳しいボディチェックが行われた。なんでも韓国でテロ(の予告)騒ぎがあり、その前にシャンゼリゼでもテロがあったのであった。しかし、新聞もテレビも見ないノーテンキな旅行者の私は、全然知らんかった、のであった___。

 今回も、そういう旅行者がニューヨークの街でインタビューされていた……。

 そういう経験を経て、私がいつも思うのは、「明日はわが身」(合掌)。


9月15日(土曜日)

 噂のUSJ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ、通の人の案内で行ってきた。いきなり、なんの予備知識もなく行くと、アトラクションやショーの前で、2時間も並ばなければならないらしいが、通の人の言うとおりに付き従っていたら、無駄なく回れた。

 つっても、すごい運動量である(ワタシにとっては)。なんせ持っていた歩数計が20000歩を差していた。

 だいたいアタシは、「遊園地」系はあんまり興味がないんである。しかし今回、日本にいながら、アメリカの雰囲気が味わえるというしってんで、行く気になった。

 行くとなったら、ぬかりのないワタシである。人気のライダー系、ジュラシック・パークの「ジェットコースター」は、水がかかって濡れるということだった。しかしフツーは、そんでもカッパを売ってるというし、暑い季節だと、それも気持ちいいというので、「丸腰」でいくだろうが、ぬあんとアタシは、すでに8月に妹のコドモ2名と、スペースワールドに行って、似たような水がかかるジェットコースターに乗り(「恐さ」でいったら、スペースワールドの方が恐い)、荷物がびしょ濡れになって懲りたので、今回、安物の自前の携帯用レインコート(どう見てもカッパであるが)を持っていった。ついでに、駅前でNTTドコモが宣伝のパンフを入れて配っていたビニール袋(これがヒモがついて、ナップザックみたいに使えるのである)を持っていった。荷物はそれに全部入る。

 んなもんだから、水がかかっても全然平気であった。おまけに当日は雨が降り出したが、これにも対応できてよっかったのである。この日は祝日で入場者は最高であったが、みんなUSJの思うつぼにハマってカッパを買い、ワタシのように、自前のカッパを来ている人は、コドモ以外はほとんどいなかった。

 なんかどーでもいいことしゃべってるな(笑)。

 肝心のUSJであるが、なにがすごいのか、オコチャマ向きには興味ないという人のために解説しておくと、これはですね、ハリウッドの技術とスタントが見られるという(これがハンパではないのだった)、その一点にかかってますね。

 ま、危険なめをして外国行くより、ここで、ケッコー、外国気分になれるんじゃないでしょうか?

ね、すごく「外国」っぽいでしょ? 「オランダ村」を思い出したが(笑)。

門近くで、夜になるとこのように、スモークの上に浮かび上がる「象徴」なのだった。

ボートでめぐる「ジョーズ」のアトラクションも要カッパ。




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