金色日記 Diary in Gold


4月23日(火曜日)

 4月7日から、突如、ここまで、飛んでしまう。その間、いったい何をやっていたのか、まったく記憶にない。月日は百代の過客にして、ゆきかふ年もまた旅人なり……などと思わず口走ってしまう今日この頃である。
 観た映画は……

 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』___ジャン・キャメロン・ミッチェル監督+脚本+主演で、オフ・ブロードウェイでもミッチェル演出、脚本、主演でロングランしていたものだとか。睡眠不足で、半分眠りながら見ていたが、もっとマジメに見るべきだった、と反省。性転換に失敗した旧東ドイツ出身のロック歌手の自伝を、歌手自らが演じているとばかり思っていたが……大した才能である。

 『光の旅人』___イアン・ソフトリー監督+ケビン・スペイシー+ジェフ・ブリッジス___『鳩の翼』の監督だそうだけど、なんかオハナシが腑に落ちない、というか、中途半端というか……映像は、プチブル的美しさ。

 『マルホランド・ドライブ』___デビッド・リンチ監督___これは、オモシロイ映画だった。この監督は、テーマが明確である。人間の堕落。コワイ話だ。堕落して当然のような人間が堕落してもべつに恐くはない。この映画では、清純な「乙女」が、荒んでいく。といってもその過程を見せるわけではない。清純な乙女が清純なままでいられる世界と、荒んだ女である世界と、ふたつのパラレルワールドを見せる。この二つの「時間」の関係はどうなっているのか? 乙女が、記憶を失った女性を助け、その女性の身元がわかる……すると、世界は、もうひとつの真実の世界へと転換する。そこでは、記憶を失った女性と、清純な乙女の関係は……。って映画。そして、キーになるのが、ハリウッドという世界。そこでは、どんな清純な乙女も、堕落していくようなことが起り得る……といいたいのか? また、映画のクレジットにあった、「ジェニファーなんとか(1972年〜2001年?)に捧ぐ」___その女性は、20代で死んでいる……はたして、映画のような生を送った女性なのか……?

 『フォルテ』___ウォーレン・ビーティ+ダイアン・キートン+ゴールディー・ホーン___中流の中年男女がおりなす、「人生いろいろ」。ニューヨークの街中、郊外、地方の別荘地……リッチな暮らしのなかの人間模様。キーワードである、チェロの音色も美しく。ウッディ・アレンの『世界中がアイラブユー』の同工異曲か。

 はてさて、お話変わって、フランスの大統領選である。第一回投票で、なんと、極右のジャン・マリー・ル・ペンが、シラクに続く2位を取ってしまった。したがって、第2回の決選投票で、両者が争うことに……。もしも、ル・ペンが大統領になったら、たいへんである。われわれは、安心してフランスには行けなくなるだろう。なんせ、すべての不法移民を退去させると言っている「人種差別主義者」だし。
 なぜ、このような結果を招いてのか? たったいまBS7で見た、アメリカは、PBSのインタビューで、招かれた、「ワシントン・ポスト紙」の記者は、9・11テロのトラウマ、グローバリゼーションへの警戒が、右翼への投票に繋がったと、分析。
 しかしまあ、フランス左翼はシラクは敵だが、それは、「民主世界」のなかでのことであって、ル・ペンの存在は、共和国そのものの危機だ、という認識のもと(ソース:「オンライン・リベラション」2002/4/22 18時(現地時間)更新のもの)、政策、主義を乗り越えて、シラクに協力する予定なので、5月5日の決選投票では、シラクが勝つと見られてはいる。



4月27日(土曜日)In Kyoto(連休行楽+取材旅行)

 まずは……「平安時代」を求めて、上賀茂神社。拙作では、紫式部の勤務する「京都一条院」の女房VS.「賀茂の斎院」の女房とくだりに出てくる。ここは、だいだい天皇の息女が、祭司をつとめていた。「業平」に出てくるのは、伊勢神社の斎院。

ここは、皇族方がいらっさった場所か? 盛られた砂は、神の降りる場所だとか。古い、広い、あんまり観光客がいない(笑)。敷地内は広く、自然が残っていて、内部を清流が流れている↓

この清らかな流れを見ていると、不思議なことに、オフィーリアが流れていったのもこんな川だったろうか? などと思うのであった。

 

なんとかの神がまつってある。なんの神か、忘れた。こんな祠が随所に。緑も多く、背後は山になっていて、いい場所である。こんな広い敷地を、十二単のオネーサンたちは、ぞろぞろと歩いたのであろうか?
 実は、天気もよく、美しい蝶も、川の浅瀬を歩く山鳩も写したが、15ポーズしか記録できないコンパクトフラッシュ・カードがいっぱいになってしまい、ほかの名所を取るために、やむなく消さねばならかった(笑)。最初だから、いろいろよぶんなものを撮っちゃったのね。そういう意味では、容量を決めておくってのはいいことね。整理が楽で。あはは。

 つづいて、「なんとなく」、銀閣寺(正式名、東山慈照寺)。「室町時代」だが、拙作には、大きくは出てこない。抜かした時代だ。でも行ってよかったのは、ゴールデンウィークのためか、国宝の「奥の院」を公開していた。ガイド付、パンフレット付で、2000円で、室町幕府八代将軍、足利義政(1436__1490)の書斎と、与謝蕪村と池大雅の襖絵のある座敷、中庭などが見られるのである。
 とくに義政の四畳半の書斎は、なんで四畳半なのか? だけど、きっとこの広さが居心地がよかったのだろう。そこにしばらく座っていられたのは、まー、ぜーたくだなー。
 義政の別荘として建てられたこの銀閣寺は、お庭も建物もすべて、「渋好み」である。というのも、あきらかに、三代将軍義満(1358__1408)のキンキラキン趣味(金閣)へのアンチテーゼだろう。

まさにいぶし銀のような春の夕日に霞む「銀閣寺」と庭。



4月28日(日曜日)

 ついに来ました本能寺。京阪四条駅前、鴨川沿いの「スターバックス」からほど遠からぬ街中にある、現役宗教法人。法華宗の寺。

設立は1415年だが、秀吉によって、現在位置に移されたのは1589年。室町からあったとはいえ、そのレキシは、「安土桃山」な寺である。

豪奢な本堂の中へ入れちゃうのである。このゴーカさはどーだ? 祭壇中央にいらっさるのは、同寺の開祖、日隆聖人でございませう。本能寺文化会館が横にあり、本能寺の変の遺品などを展示してあった。信長が所有していた茶道具などもあったが、うーーーん、こういうがらくた(失礼)を持って、結構なお宝を持ってる気持ちになってたのかー……である。

 最後に、「金閣寺」でも、いっとくかー。

 境内観光コースができていて、各所に「みやげもの屋」。抹茶が飲めるお庭もあり、さすが「金閣」。「正式名は鹿苑寺ですッ!」って声がくどいほど聞こえ、それは足利義満の声だったのだろーか? なんか絵葉書みたい撮れちゃったな(笑)。

 京都市内には、一日乗り放題バスカードが500円で売られて、金閣寺前のバス停には、交通局の人が手作りの、ボール紙にマジックで書き込んだ行き先案内を、バスが来るだびに紙芝居のようにめくって見せて、実際「台詞」もあって、なかなか観光客に親切であった。

 その後、映画もいくつか観たが、それはまたのちほど……。





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