9月23日(月曜日)秋分の日
『サイン』___M・ナイト・シャマラン監督+メル・ギブソン
世の中のすべての現象には、意味がある。これがテーマである。そう言われてみれば、そんな気もする。タイトルから始まって、作品全体を貫く、古いSFのような美術もいいし、恐怖の盛り上げ方もいいし、クライマックスにおける「もっと戦慄すべきもの」の提示もいいし、その「戦慄すべきもの」の選択もいい。もちろん、メルの抑えた演技もいい。ナイト・シャマランな9月も終り……
9月30日(月曜日)
『イン・ザ・ベッドルーム』___トッド・フィールド監督+シシー・スペイセク
思わせぶりな芸術映画タッチながら、その実紋切り型、後味の悪い救いのない映画。
『ジャスティス』___グレゴリー・ホブリット監督+ブルース・ウィリス+コリン・ファレル
特種な状況設定のミステリーとみれば面白い。第二次世界大戦も、このような切り口が出てきたか、というレキシ的な見方もできる。しかし、ブルース・ウィリスの草履の裏のような顔は気持ちワルイ(笑)。
10月6日(日曜日)
『バーバー』___ジョエル・コーエン監督・脚本+イーサン・コーエン製作・脚本+ビリー・ボブ・ソーントン+フランシス・マクドーマンド
人生というのは、少しずつズレながら、最後にはどこかで、辻褄があってしまうというオハナシ。ブラックな味わいは、コーエン兄弟の相変わらずのテーマか。
『ロード・トゥ・パーディション』___サム・メンデス監督+トム・ハンクス+ポール・ニューマン+ジュード・ロウ
うーーーん、トム・ハンクスは、続けて2回、アカデミー賞を取っているが、これで、三回目も取るんじゃないか? っていうほどの作品。サム・メンデス監督も、『アメリカン・ビューティー』で、監督、作品賞を取っているが、これで、また監督賞を取るんじゃないか? ってな作品。
見たとこ上品な中流家庭。子供のしつけもきちんとしている。しかし12歳の長男は、父の職業や人間関係に、なんとなく、「カタギでないもの」の匂いを嗅ぎ取ってしまう___。そこから始まる、人生の試練……しかし、たとえ父が殺し屋であろうと、少年にとっての父は、かぎりなく美しい時間にいた……。それほど、この映画の映像(カメラマン、コンラッド・L・ホール)は美しく、トム・ハンクスは入魂の演技を披露する。長男役のタイラー・ホークリンもすばらしい。
10月7日(月曜日)
『完全犯罪クラブ』___バーベッド・シュローダー監督+ダンドラ・ブロック製作総指揮・主演
だから、なんなのさー?
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まだまだ溜っているが、とりあえず、ここまで。(10/15)
11月5日(火曜日)
続きの映画を書く。
10/12 『ザ・ロイヤル・テネンバウム』___ウェス・アンダーソン監督+ジーン・ハックマン+アンジェリカ・ヒューストン+グイネス・パルトロウ+ベン・スティラー
勝手に生きてる、勝手な一家の物語であるが、隅々までセンスがいい。今回の「トップ」デザインは、この映画のタイトルバックからインスパイアされて作った。この映画の底流を、「本」というテーマが流れる。結局はこの映画が、一冊の本ではないかと思われる。
10/14 『チョコレート』___マーク・フォスター監督+ハル・ベリー+ビリー・ボブ・ソーントン
主演のハル・ベリーが、黒人初のアカデミー主演女優賞を取った話題作であるが、あんまり関心しなかった。というのも、このようなストーリーでは、死んだものが報われないからである。常々思っていることだが、アメリカ人というのは、人生の中で、セックスというものに重きを置く国民なのだなあ、ということが、本作でも現れている。
11/15 『ドールズ』___北野武監督+菅野美穂+西島としゆき
海外で受けた北野武が、再び海外で受けようと、カイジンを意識して、人形浄瑠璃を取り入れた……と思われてもしかたない映画。主演の二人が、赤いヒモに繋がれたまま、日本全国(?)を歩き回っている以外に、何もない。
10/20 『9デイズ』___ジョエル・シューマッカー監督+アンソニー・ホプキンス+クリス・ロック
なんか、どんな映画か忘れてしまいそうである。
10/21 『阿弥陀堂だより』___小泉尭史監督+寺尾聡+樋口可南子+北林谷栄
北林谷栄の演技が、古い阿弥陀堂と、美しい風景にハマって、貧乏も悪くない、いや、貧乏こそ、最高と贅沢と思わせられる。ちなみに、フランス人は、プライドから、「貧乏」という言葉を使わないそうである。ただ単に、「金がない」と言うそうである。とすれば、やはり、「貧乏」は、贅沢な日本の言葉なのかもしれない(合掌)。
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To be continued...
11月19日(火曜日)
ひぇ〜〜。ほっとくと時間はどんどん過ぎてしまう。この日記も、日記だか単なる映画のメモだか、わかんなくなってる__。
11/2 『スズメバチ』___フローラン・エミリオ・シリ脚本・監督+ナディア・ファレス+ぶのわ・マジメル+サミー・ナセリ
最愛ブノワ・マジメルさまの出る、おフランス・ハード・アクション。原題は、「スズメバチの巣」。偶然行き合わせた、特種警察員、窃盗グループ、警備員たちが、アルバニア・マフィア相手に、密室(倉庫内)からのサバイバルを試みる__。
敵がアルバニア・マフィアというところがいかにも、おフランス的だが、しっかし、こんなにツオイのだろーか?
マジメルさまは、トラウマを持った不良を演じているが、このトラウマと戦いながら生き残っていくところが、彼らしい繊細さを見せてかっこいい。
思えば、オーストリア人エリート青年(『ピアニスト』)から、ルイ14世(『王は踊る』)まで、なんでもこなしてしまうマジメルではあるが、繊細な人間というところはどれも共通している。知的な雰囲気であるが、実際のキャリアは、子役あがりで、小学校までしか行ってないようである。だからどーした?
11/4 『月のひつじ』___ロブ・シッチ監督+サム・ニール
1969年7月のアポロ11号の乗組員が、人類史上初めて月面を歩いてみせた時のエピソードを題材にした映画である。この種の映画は、いくつも作られているが、本作は、大きなアンテナがあるという理由で、月面歩行の映像を世界に流す中継地点の任務をNASAから任された、オーストラリアの田舎町が舞台である。地味。だけど、泣かせる。そして、1969年のあの時、高校一年生で、その新聞記事を順を追ってスクラップするという地学の宿題に泣いた自分を思い出すのだった……。
(まだまだ続く)