マスコミの安心と安全 2009.02.08

毎度ばかばかしいお笑いを一席 
../mekuri1.gif 安心と安全という言葉はよく使われます。安心と安全は何が違うか? ちょっと考えると同じようにも思えますが、こりゃ全然違いますよね。
安全とは危険に会うか会わないかということで、安心とは心配するかしないかという心の状態です。例えば交通事故で毎年1万人(事故後1カ月以内)近く死亡していて、飛行機事故では毎年全世界で900人くらいが死亡しているそうです。分母が60倍も違うのですから、数値を見ると飛行機の方が自動車よりはるかに安全に思えます。しかし交通事故に会う心配をしなければ安心だし、飛行機事故が怖ければ安心ではありません。実際に車に乗って動悸が激しくなったり息苦しくなったりする人は少ないでしょうけど、飛行機に乗ると怖いと思う人は多いのでは?
30年も昔、「特攻野郎Aチーム」という面白いテレビ番組があった。大活躍するAチームのメンバーにバラカス軍曹という怖いもの知らずの大男がいるのだが、これが飛行機恐怖症で飛行機に乗るときは仲間が軍曹の気を失わせてしまうのであった。
まあ、物語のオヤクソクといえばそれまでだが・・

昨今、新聞社の損益が公表されているがどこも大赤字のようです。毎日も朝日も産経も、報道のスタンスが右であっても左であっても額は違っても赤字であることに違いがない。
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新聞は信用できないね
新聞社が発行部数を競っていた時代は大昔、今は各社の発行部数を合計しても年々歳歳減少しているようです。
もっとも新聞の発行部数というのは公表されていません。一般に月刊誌などは発行部数を表示しています。それによって広告の金額も決まり、スポンサーが広告を載せるかの判断基準になります。しかし新聞はまさにその理由で発行部数を人に知られたくないようです。発行部数が少ないと、広告が減り広告代が安くなり、負のスパイラルをまっさかさまということになるからでしょう。ということはその事実からしても、新聞は正しい情報を伝えないメディアということなのだろうか? 

一般人が情報、特にニュースを新聞から得ていた時代は過ぎたのではないかと言われています。
捏造はいけません
テレビも信用できないね
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それは日本だけでなく、アメリカでも新聞離れ、発行部数減少しているそうです。新聞は時代遅れのビジネスモデルと言われているし、そんなことを書いている本は種々あります。
じゃあ、現代はテレビが報道の主役なのかといいますと、これまた広告の売上が減少しているようです。
新聞も見ない、テレビも見ないなら、いったい庶民は何を見ているのか? 報道を、ニュースを見なくなったのか? といえばそんなことはありません。若い人、あるいは企業で働く人はインターネットに親しんで、そこでもっとも新しく正確な情報を得ているのではないでしょうか?
我が家では新聞を取っておりますが、家内が折り込みチラシをみるのと、番組欄を見るだけです。私はテレビを観ないので番組欄もいりません。
インターネットには無料の膨大な、世界中から多面的に見ている報道があるのです。

ところで、マンガ週刊誌が減少していることも有名な事実です。私の子供の頃からある歴史あるマンガ雑誌が終刊、廃刊になったりしています。おお、マンガ週刊誌でなく、一般週刊誌も廃刊になっているものもあります。
週刊誌の敵はなんだ? というと、携帯電話らしいのです。そもそも週刊誌とかマンガ雑誌というのは楽しみのためであったのですが、読むことが目的だったのではなかったのでしょう。電車の中で時間つぶしをするには週刊誌やマンガ雑誌が手ごろで、読み終えたら即ゴミ箱に放り込んでも気が咎めない。携帯電話が現れると常時コミュニケーションが可能となり、そしてゲームもできる。最大の問題はお金がかかるので週刊誌もマンガも携帯もというのは困難になったということらしい。週刊誌を4回買うより携帯の毎月の料金が高い。大人も子供も携帯にかける費用はハンパではない。
かっては新聞など紙媒体は一覧できるとか印をつけて見返すことができるメリットがあるとか言われました。でもそれは単に慣れの問題だったのかもしれません。

さて、そうしますと新聞社はどういった手を打つべきなのでしょうか?
今の状況を見ていると、新聞各社はインターネットを攻めているように思えます。インターネットを規制し、売上を維持し続けたいようです。インターネットこそ新聞の敵だ。確かにそう思えます。
しかしインターネットが売上を減らしている一因であるとしても、それだけで攻撃しているのかというとそうでもなさそうです。
毎日新聞の変態報道を暴露して攻撃したのはインターネットでした。
朝日新聞に至っては、朝日新聞全般、天声人語、社説歌壇、声・・とインターネットにはセグメントごとに評論家、批判者がいます。かってのサンゴにKY事件が今の時代でしたら、もうすごい騒ぎだったでしょう。
東芝事件を眺めていて、マスメディア(日本では新聞社とテレビは一心同体)はインターネットの強力さ、恐ろしさを身をもって知っている。
現在のマスメディアは損益が悪化して存続が危ぶまれることより、社会に対する影響力、実質的には権力が減少することを恐れているのは間違いない。既にその社会への影響力を奪われつつある。
虚心坦懐に考えれば、新聞が紙媒体にこだわるのではなくインターネットを利用した新しいビジネスモデルに移行しなければならない。しかし現時点、日本のマスメディアはそれをせず、インターネットを規制しようと著作権の主張やブログなどの発言を封じ込めようとしているだけのように思える。
新聞社がインターネットを規制しようとしても携帯電話を規制しようとしないのは、売上を確保しようとする意図ではなく報道する権力を維持したいという意図であるという証拠なのだろうか?

安全と安心は違うのは明白です。それと同じく、新聞社が新聞というビジネスを継続できるということと、新聞社がビジネスが安泰だと思うことは別物なのでしょう。

ところで!書き出しを読んで結論がどうなるのか見切った方はいらっしゃるのだろうか?
冒頭の安全と安心とくれば、中国毒餃子の話かと思われたのでは?
そして中頃では新聞社の報道スタンスのことかと思われたのでは?
実を言いまして、私もどこに行くのか見当もつきませんでした 


tono様からお便りを頂きました(09.02.08)
思うまま
ご無沙汰しております。
さて、安心と安全とは似て非なる物。
安全は安心の要因となるも、安心は安全の要因どころ危険の要因にすらなる!と思うひねくれ者の私です。
安心と安全が似ているのは最初の漢字が「安」であることと、最後の音が「ん」であることだけでしょう?
事故の後「大丈夫だと思った」→「安心していた」のでは?
即ち事故の原因は「安心」であります。
飛行機は事故率が低いので「安全」でありますから「安心」です。
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安心と安全は違うなり
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しかし「安心」という言葉は読んで自の如く「心」の問題故に「安全」等という統計的論理は吹っ飛ぶのであります。
飛行機の場合など、人間本来の「こんなでかい物が空を飛ぶはずがない」と言うバイアスの上では、「安全」は論ぜられても「安心」は論ずること叶わずでありましょうや?
ならば、そのバイアスをはずして考えれば良いと言う人もおりますが、これなどは「好き」か「嫌い」か感情を抜きにして答えよ!と問うに等しいと考えまする。
よって、やはり「安心」と「安全」は最初の漢字と最後の音が同じなだけで「似て非なるもの」としか言いようがありません。
そもそも、比較の対称になり得ない物ですね。
専門的に言うと(←偉そうに)単位と次元が異なる物であります。
偉そうな割には何言ってるのか分からなくなったので、これにて御免!

追伸
そう言えば、マスコミの話でした。
「マスコミの言うことは正しい」と言うバイアスが、マスコミの話は大多数の国民の話という「安心」感にすり替わるのでしょうね。
つまり、このバイアスは飛行機と場合と逆に危険な要素であるわけです。
危険な要素である「マスコミの言うことは正しい」と言う迷信が崩れつつあると言うことは、「安全」が近づくと言うことでもありましょう。
 崩壊せよ!・・・増塵!

おお!お殿様 お懐かしゅうございます。
おっしゃるとおり、安心と安全は音は似ているけど全然意味が違いますね。
安心することが安全を脅かす・・・大いにありです。
マスコミさんが安心と思いこんでこけるのを期待しましょう 

KY様からお便りを頂きました(09.02.10)
当事者達は、TV凋落の原因を自覚しているでしょうか?
何時もお世話になります。
さて、新聞はおろか、TVも信用ならない昨今ですが、報道面だけでなく、単に番組制作の面においても視聴者から見放される原因を自分達で作っていることにTV業界の人たちは、果たして気付いているでしょうか?
サンゴに
KY
特番とはなんだ!
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ずっと昔ですが、年末年始であろうと番組改変期であろうと、レギュラーの番組はよほどの特番がない限り「何時も通り」放映していました。歳がばれますが、かの「マジンガーZ」も大晦日に普通通り放映していました。そういう環境で育った私は、TV番組が毎週放映されることをごく当たり前のことと認識していました。
しかし近年は年末年始など節目の時期に、なにかと理由をつけてはレギュラーの枠を潰してまで特番を組むことが当たり前になりました。しかも1ヵ月近くに及ぶことも珍しくなく、しかも番組の内容といえば実に下らないものばかり、レギュラーの番組を放映してくれた方がよほど面白いと感じたことがどれだけあったことか。レギュラー番組の放映が飛びとびになるということは、当然固定視聴者の獲得が困難になり、視聴率も下がり、結果的にスポンサー商品の売れ行きも下がることに直結します。それが当事者には解っていないのでしょうね。

年末年始とかシーズンで連続が切り替わる時の特別番組というのは時間つぶしというか時間つなぎのためかと思っておりました。 それとも番組制作の費用をかけないためなのでしょうか?
いずれにしてもオバカ番組ばかりでは、観るのもつまりませんよね
もっともテレビが見るに値しないとわかるまで私は40年かかりました。
今はもっと有効な・・いやもっとくだらないインターネットにはまってしまいました 


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