健康もほどほどに 2010.04.18

もう15年くらい前だろうか? 田舎の工場で働いていた時である。当時はISO審査というと朝は担当者が工場の門で審査員をお出迎えしてタクシー代を払い、タクシーのトランクからお荷物を出して控室まで運ぶなんてのは当たり前だった。そしてお帰りには幹部以下全員が門のところまでお見送りしたものだ。もちろんタクシー代は往復とも会社が払った。しかも審査後の請求にはタクシー代もしっかり記載されていた。そんなのが当たり前だった。なんでそれが当たり前なのか、それは疑問ではある 
真面目に考えると、詐欺になるのだろうか?
当時英国系の認証機関からISO9001の認証を受けていて半年ごとの審査のたびに私はそんなことをしていた。
あるときその審査機関は審査員の融通がつかなかったらしく、ゼネラルマネージャーという方が審査にお見えになった。いつものごとくタクシーのトランクから私がカバンをだそうとすると、その方は私を止めて自分でしますと言う。そして「自分の荷物を扱えなくなったら審査員をやめる時です」と語った。
その態度だけでなく審査も穏和でまっとうでありました。過去19年の間に私が受けた審査は数え切れませんが、この方は尊敬するたった3名の審査員のお一人であります。もちろんとうに引退されました。当時60歳くらいでしたから今は80近いでしょう。

その後ISO審査もお代官様の巡回のようなものでもなくなり、自分の荷物を自分で持つのは当たり前となりました。最近では審査員が来てもお荷物を持ってやる会社の担当者はあまり見かけません。
もう一つの要因として、最近はキャスター付きのカバンが多くなったようです。90年代初頭はあまりキャスター付きのカバンはなかったと思います。当時キャスター付きはスーツケースくらいで、女子高生が持つようなちっちゃなカバンにまで車が付いたのは21世紀のように思います。
家内がバス旅行が大好きだといつも書いているが、家内は以前はレスポのバッグを持ち歩いていたが、歳をとったせいか最近はキャスター付きの旅行カバンを使っている。
最近はホームレスでさえキャスター付きのカバンを持ち歩いている。ラフな格好でキャスター付きのカバンを持って歩いているとホームレスと間違えられる。

手で全重量を持ち歩くカバンに比べてキャスター付きのカバンは楽なのだろう。とはいえ91年頃は審査員は書類だけ持ち歩いていたようだが、90年代半ばにはパソコンを持ち歩くようになり、まもなくプリンタまで持ち歩くようになった。そういう事情もあるのだろうと同情する。
今ではプロジェクタまで持ち歩いている審査員もいるに違いない。まさかスクリーンまで持ち歩いている審査員はいないだろうけど・・

話はとりとめがない。なんとかまとめねば・・
知り合いの審査員が審査に行かないときも体力作りのためになるべる電車に乗らずに歩くようにしているという。どのくらい歩くのですか?と聞くと、万歩計をとりだして「今日は16000歩だね」と若干自慢そうに言う。まだお昼をちょっと過ぎたところである。正直驚いた。私の日常は6000歩くらいか? 監査に出かけても12000も歩くと正直言って疲れる。これほど歩くなら方なら体力はバッチリか?
その後一月ほどしてまたお会いした時に、お世辞を込めて「今日も大分歩いたのですか?」と聞いたら、「いや、先日腰をおかしくして外科に行ったんだよ。そしたら歩きすぎるせいだと言われた。今はあまり歩かないようにしている。」とのこと。
../karasu.gif カア カア
田舎の知り合いのことである。2年ほど前のこと、たまたま帰郷した時に訪問すると部屋の中にヘンテコな機械がある。なんじゃこれ?というと、歩く機械なのだそうだ。いや機械が歩くわけではない。冬、雪が降ると散歩というわけにはいかない。それで足踏みをする体力作りの機械を買ったのだそうだ。これがあれば夜でも雨でももちろん雪でも散歩ができるのだと言う。傍らで奥さんが困ったような顔をしていた。
その後、真冬にまたお会いした時に「家の中でも散歩ができていいですね」とお愛想を言った。
私はどこでもお世辞とかお愛想を言っているようだ。
するとその方困ったように「実は、あれをやり過ぎてひざの手術をしたんだ」という。驚いた。本当にやりすぎて膝がおかしくなり皿の部分の骨がおかしくなったそうだ。
ご本人は足踏み機の販売会社を訴えたいなんて言ってたが、奥さんは「あなたがやり過ぎたのよ」と言う。はたしてどうなのだろうか?

同僚の女性が最近、お昼を食べないのに気が付いた。
「どうしたの?」と聞くと「ダイエットしている」という。
何のためかと聞くと、服がきつくなってきたという。確かに服が着られなくなるのは経済問題だ。
その後、一月ほどしてまたお昼を食べるようになった。
「もう目的は達成したの?」と聞くと「諦めた」とのこと。
いいじゃないか、無理をして体を壊すよりなんぼかいいことだ。
私は細い女性も好きだが、太目も好きだし、中間の方も好きだ。

本日のことわざ
なにごとも過ぎたるは・・


Yosh師匠からお便りを頂きました(10.04.19)
これは とうた様、

ラフな格好でキャスター付きのカバンを持って歩いているとホームレスと間違えられる。

昨年の私のことでしたか?

これはこれは、Yosh師匠
ホームレスかどうかは品格で分かります。
私がキャスター付きのカバンを持って歩いているとホームレスと間違えられるでしょうけど、師匠がキャスター付きのカバンを持って歩いていれば大金を運んでいると思われることは間違いありません。

上々様からお便りを頂きました(10.04.19)
キャスター付バッグ
文章内容の本質には全く関係ありませんが、キャスター付のバッグが流行って、本当に邪魔でしょうがありません。
空いている道を歩くには楽でいいのでしょうが、駅や空港で乗り物を降りるとすぐにごろごろ転がす連中ばかりで、しかもあれを後ろに引きずると3人分ほどのスペースを取ります。
時々あまりにひどい鞄は蹴飛ばすこともありますが、あまり応えていないようです。
なお、本当にひどいのには、飛行機機内でも転がしているバカがいます。転がさなきゃ持てないような重い荷物は持ち込むな。
以上、愚痴にお付き合いさせ失礼しました。

上々様 毎度ありがとうございます。
おっしゃる通り! 機内持ち込みのサイズが今度厳しくなったようですが、手で持てないようなものを機内持ち込みってやりすぎですよ。
他の方が荷物を入れることができず困っています。
とはいえ、キャスターが悪いのではなく公徳心の問題ですね。しつけとか常識とかいまいずこ・・・


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