好奇心は向上心 2010.08.01

タイトルが真か偽かは定かではない。まあ、休日のぼんやり頭に浮かんだ妄想である。
私は既に還暦を過ぎており、早い話が老人である。とはいえ気持ちはまだまだ若いつもりだ。いやそれどころではなく、若いと思っているのだ。老後とか、第二の人生なんてものでなく、再び新人として社会に出なおして働きたいと心底願っている。
もっとも、だいたい本人がそう思っている人は実際はそうではなく、周りの人に迷惑をかけているのは間違いない。 

ところで、若いとはどういうことか? 若さをどんな尺度で測るのか?
体力というデメンションなら、たしかに20歳や30歳の人にはかなわない。40歳の人にもかなわない。もちろん平均的な人を想定してのことだ。世の中にはものすごい人もいて、40代のプロ野球選手も、60代のプロレスラーだっているのだ。
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政治家は年寄りが多い。50代が少壮政治家と呼ばれるのは異常としか言いようがない。参議院の被選挙権が30歳というのは、大昔のローマで元老院の議員になるには30歳以上であることからきている。当時、30歳は老人だったのだ。今の30歳は鼻たらしどころか、おっぱいしゃぶりだ。50歳の若手政治家なんて意味が矛盾している。
しかし60歳を過ぎて児童手当をもらっていた首相がいたのだから50歳は少壮(若手)と呼んでもよいのかもしれない。

考えること、あるいは考える速さが若さの尺度になるだろうか?
うーん、私の頭の回転が10年前に比べて低下していることは間違いない。しかし私の頭脳がわずか10年で劣化してきたとも思えないから、クロック数が低下してきたのだろうか? あるいは省電力モードで必要なとき以外はクロック数を下げるようになったのかしら?
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実は、私は若さとは好奇心だと思っている。好奇心とはあまり上品ではないと思われるだろうが、上品であろうとなかろうと好奇心こそが人類進歩の原動力ではないかと考えている。
おっと、性欲も若さを測る尺度であることは間違いないだろう。そしてそのデメンションなら私は間違いなく20代に違いない 
性欲については他日検討することとして、本日は好奇心がいかに重要かということを考えてみよう。

好奇心とは何だろう?
おっと、あなた広辞苑で好奇心を引こうとしては困りますよ。
オイオイ、君、インターネットの検索エンジンで調べようなんてマジになられても困ります。
もちろんちゃんと調べようというのも好奇心の一事例でしょう。でもそんなにまじめに生きていると疲れませんか?
私の考える好奇心っていいますと、そうですねえ〜、まあいつも、いつもと違うことをしようとするってことですかねえ〜
いつも、いつもと違うことをするというのが変なら、常にいつもと違うことをするといいましょう。簡単なんですよ、ホント

では私の平日、なにをしているかを考えて見ましょう。
朝、5時半に起きます。「老人は朝が早いからね」なんていっちゃ困りますよ。通勤の電車が混み合うので、痴漢と間違えられないように、少しでも空いている時間に行きたいという思いで、眠い目をこすりながらベッドを起きだすのです。
さて家内が作ってくれる朝ごはんを食べて6時過ぎには家をでます。
 チョット、チョット!
昔そんな流行語もありましたね・・・
いつも、いつもと違うことをしなくちゃならないんですよ!
私の住んでいるマンションの私の住んでいる棟には、エレベーターが3基、階段が3箇所あります。だから今日はこのエレベーターを使うか、今日はこの階段を降りようかと選択肢は広いのです。5階から3つの階段を使って下りる方法は、3×3×3×3で81通りなんてことはないです。横方向を余分に歩こうとする人はあまりいません。
5階から地上までは階段は5回ではなく、4回しか使いません。

「そんなことをして、どんな効果があるのか」とお聞きになりますか?
そうですね〜、若さを保つ効果があるのかないのか、なんともいえません。でも途中で家々の玄関のドアとかエアコンの室外機とかその他いろいろと目に入ります。マンションですから同じに見えるのですが、そりゃ同じものは二つとありません。
おお、この家の室外機からは水が流れている。昨夜は涼しかったのに、エアコンをつけて寝ていたのだろう。
生協の通い箱がおいてある家は何軒もありますが、箱が何個も置いてある家は買い物をするのが不自由なのかしら? お年寄りなのかな?とか頭にいろいろと浮かびます。
玄関のドアにお花の絵が貼ってあるところもあります。子供さんがいる家では、みな同じに見えるドアに目印をつけておかないと迷いますから。とはいえ、マンション組合はドアにそういうのを貼ってはいけないといいます。このお宅もそのうち役員からはがしてくださいなんていわれるのだろうか? なんて考えているとちょっと管理がいきすぎかなと思ったりします。
毎日通る道筋が違うので、毎日違った風景が見えます。そりゃ組み合わせは有限ですが、一巡した頃には前の記憶は揮発しています。

さて歩いて5分の駅までだって、道路の右側の歩道を行くか、左側を行くか、横断は4箇所あるどの横断歩道を渡るか、それとも車の流れが切れたら渡ってしまうか・・これまた選択肢の組み合わせは10や20はあります。
電車に乗るにしても前に載るか、後ろに乗るか、中央に乗るか、選択肢は12両編成かけるドアの数といいましょうか?
もっとも中央部は一般的に混み合うので私は先頭車両か後部車両にしか乗りません。家内は前に乗っていると事故のとき危ないから先頭車両に乗るなといいます。でも電車の事故の死者数は交通事故の1%以下、心配するまではなさそうです。

こんな風にいつも、いつもと違ったことをしていると、毎日新しいことが目に入ります。
そしてまた、乗ったことのない路線の電車に乗れば、大丈夫かな? これでいいのかな? と思うわけですよ。不安というか自信が持てません。つまりそういう心の不安というか緊張が歳をとるのを防止するのではないでしょうか? 歳をとるのを防止する・・ボケを防止する・・若さを保つ秘訣なのではないか?

まあ、だまされたと思って、明日の朝からでもいつもと違ったことをして見ませんか?
きっと若くなると思いますよ。そして向上心を持ったあなたは昨日のあなたよりパワーアップしているに違いない。 保証はしませんけど 


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