不況とは言うけれど 2002.03.17
毎日、毎日、不況だ!倒産だ!失業率が増加した!などという話題ばかりで景気のいい話は聞こえてきません。
たしかに現在日本は調子が良くありません。

 しかし、と続くのは毎度のことですが、

今日本は本当に未曾有の危機なのでしょうか?
私が高校を出る頃、30数年前も大変な不況でした。
当時は五体満足でマジメで働く意思があっても仕事にありつくことが難しかったのです。
アルバイトの口さえありません。もっともコンビニもスーパーもありませんでしたが、
ちなみに当時は一日500円くらいの給料であればよしと思っていました。
時給じゃありません。日給ですよ。月26日働いて13,000円程度で御の字でした。(当時は土曜日は休みではありません)
就職できなからと自衛隊に入ろうとしても、当時は自転車の無灯火で捕まった前科があると自衛隊に入れないという厳しい時代でした。(信じないかもしれませんが本当です)

とにかく職に就ければ本当にありがたかったのです。
当時はなぜ働くのか?なんて疑問は持ちませんでした。
中学校、あるいは高校を出れば、とにかく働いて収入を得、自分が食って親を楽させたいということは考えるまでもない『現実』だったからです。
学校が嫌いな人は昔からいました。私の同級生で不登校の人も何人もいました。でも家でごろごろや町でうろうろしていた人はいません。近所の店で手伝ったり、家の百姓仕事をしていました。
勤め先も今のように甘いもんではありません。賃金が安いだけでなく『怪我と弁当は自分持ち』といわれました。意味がお分かりにならないかもしれませんが、怪我をしたら自分が悪い、会社は責任を持ちませんよということです。 それが当時の常識でした。
おっと、士農工商や野麦峠の時代じゃありません。たかだか30数年前です。

それに比べると今の日本は当時に比べてなんて豊かでしょうか!
失業率が上昇したとか、仕事がないなんていいますが、本当に働く意思があればいくらでも仕事はあります。
もちろんリストラにあっても、過去の栄光を忘れられず、
 役職だとか、
 年収○○万円以上とか、
 肉体労働はいやだとか、
そんなことを言っていては無理でしょうね、
だいたい50歳過ぎて今までの会社で賃金と働きが見合っていないと判断されてリストラされた方が、まったく新しい職場で従来同等の待遇を望むというのは論理的じゃありません。

お断りしておきますが、
私は小泉首相のまわし者じゃありません。
かつまた高給取りでもなければ、特別な才能や資格があるわけじゃなし、安定した公務員でもありません。
明日をも知れないしがないサラリーマンです。でも国家が仕事を保証する社会主義でなければこのような事態はあたりまえと認識することが当然です。
社会主義ならみんな幸せになれるというわけではありません。そういった理念で作られた国家はことごとく破綻してしまいました。
国民に与えるサービスに見合った税収がなければ、社会が成り立たないのは子供にも分かる理屈です。
昔、人手不足社会において組織論は壊滅したなんていってた人もいましたが、それは一時のレアケースに過ぎなかったのです。それが常態化するとしたら道理が通らないと思います。

最近、出番がなくわしは不満じゃ! 今は経済危機じゃないとか、現状から目を背けさせようとかいう気はさらさらありません。
トレンド(傾向)から見れば、現在はバブル崩壊から10年間続く不況であることは間違いなく、何とかしなくてはならないことも間違いありません。
ただ、過去を振り返ればこの程度の不況は驚くことはなく、悲観することもありません。
なにしろ高校をでて就職できないから大学にいこうとか、大学でても就職できないから修士課程に進もうとかいっている人がたくさんいるんです。
近所にも高校や大学をでて、いい仕事の口がないなんて言って親に養ってもらっている若いもんが何人もいます。
まあ、親も親と言ってしまえばそれまでですが、ともかくもそれでオマンマを食べていられるのですから貧しくはないわけです。
こんな余裕のある人がいて未曾有の不況とは言えませんよ。
本当の不況とは、死んだ母が『いくら貧しくとも我が家では雑炊を食べない。だって味噌がないからね。』と言ってました。そんなもんですよ。(^ ^)

勘違いされると困りますので、ひとこと
昔は技術が進んでいなかったとかみんな貧しかったと言っているのではありません。
昔は携帯電話はありません。だから携帯を持っている人がいるはずはありません。
私が言いたいのは、現時点で携帯を持つお金がないということになれば本当の不況だということです。
お酒だって本当の不況になれば、高い店どころか赤提灯でも飲む人はいなくなりますよ。
 じゃあどこで飲むの?
酒屋の店先でコップに注いでもらって飲むようになります。
私は若い頃、酒屋で一杯百円でモッキリを飲んでました。酒の肴は何もなし。たまにお金のあるときはお店の100円の缶詰を買ってその場で缶切りを借りて食べたもんです。
不景気とか金がないというのはそういうことです。


本日の結論
本当の不況とはこんなもんじゃありません、
携帯を持って、ブランドのバッグを持って、外食して、ラブホテルに行く金があるうちは不況じゃありません。



えあぽーと様よりお便りをいただきました。(2002.03.18)
まったくそのとおりです
こんばんわ。「不況とは言うけれど」読ませていただきました。まったくその通りだと、思います。
戦前なんて、東大生の就職率が30%なんていうとんでもない時代もあったと聞きました。それと比べれば、私のようないい加減な者が生きていられるとはなんと立派な国だと思う今日この頃ですが、マスコミは相変わらず不況をあおるだけで具体的な解決策は何も提示しません。無責任なものです。
私はのびのびとやっていきたいと思います(楽観的ですね(笑))

お便りありがとうございます。
昔のように、生きるのが精一杯という時代ではなく、余裕が出てきたとも言えます。
高校出て就職した直後に勤め先が倒産し、『どうしたらいいだろうか?』と相談に来た同級生の顔つきと、つい最近『バイト先が倒産したんだ』と言っている近所の子の顔つきはぜんぜん違います。
深刻さという観点から見ればまったく別次元のような気がします。
でも、それなら30年前の失業率と現在の失業率の持つ意味は相当の違いがありますよね。
私は妻子を食わすのにのびのびはできそうにありませんが、まあ、深刻にならずにそれなりにがんばります。




若い女性様(と想像します)(2002.03.18)
ごめんなさい。私は携帯をもって外食をして(自分のお金じゃぁないの!)、ブランドのバッグを持っているし、ラブホテルに行ってあわブロに浸かったこともありました。(最近はまーーったく縁がないのですがね・・・)
昔の人達がなんで働くかということよりも、働いて稼ぎ親を食べさせる、という単純な理屈で動いていたのに比べると、私は悪い女ですか?いささか考えすぎ?

お便りありがとうございます。
まあ、落ち着いてください。
道徳や価値観は時代とともに変わるでしょう。もちろん人を殺してはいけないとか、うそをついてはいけないなんてことは変わらないでしょうけど。
私はこの文では道徳を語っているわけじゃありません。
日本が不況だ、不況だと言われているが、過去の不況に比べれば何のことはない、地力はあるのでそう悲観することはないということです。
 人生は楽しむためにあると思います。
悲しみの数だけやさしくなれるなんて言ったら悲しくなります。
幸せの数だけ優しくなってください。




桜花様から(2002.03.18)
ちょっと聞いてください
 >本当の不況とはこんなもんじゃありません、
 >携帯を持って、ブランドのバッグを持って、外食して、
 >ラブホテルに行く金があるうちは不況じゃありません。
とあったけど「ブランドのバッグを持って」がもしすべて日本のブランドだったら景気回復するのになと思っています、どう思いますか?

厳しい突っ込みでたじろいでいます。(^O^)
まさしく、おっしゃるとおりです。
反論ではありませんが、日本に世界的なブランドがないことが残念です。




若い女性様から(2002.03.20)
勝手に若い女性、と想像してはいけません!世の中では24の女性もうオバサンなんだそうですよ・・・・・
クリスマスイブを過ぎたらおばさんで、年を越したらおば〜さん

毎度、突っ込みありがとうございます(^^)
私たちの年代では女は25歳までが結婚適齢期などといってましたが、現在は適齢期なるものは消滅したかと思ってました。
フリーセックスとは元々はフリーフロムセックス 性にとらわれないこと を意味したように記憶しています。昔は男は結婚前にセックスしてもよいけど女性はだめというダブルスタンダードがありました。(ダブルスタンダードの本来の意味かこれです)そういったものの打破だったんですよ。
おばさんとかおば〜さんという言葉はやめましょう。
あっ、すると若い女性もだめかな?


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