究極の選択 2002.05.07
だいぶ前、究極の選択なんて遊びが流行りましたね。
おっと、もう私の話が見えた! なんておっしゃる方がいますか?
やはりね、もう話のパターンが決まってしまいましたか(**;
 まあ、そういわず、老人の一人語りに付き合ってくださいよ。
究極の選択、ご存知でしょう?
たとえば、
 『ウンコ味のカレー』と『カレー味のウンコ』、どちらか選べ
   とか、
 『ゲロ味のお好み焼きか? お好み焼き味のゲロか?』とか
まあ総じていえばあまり上品でないものが多かったようです。
過去形でいいますのは、もう若者の間じゃ流行っていませんから、

似た例ですが、昔『赤毛のアン』(もう40年も前なので間違っていたらごめんなさい)で
「結婚するなら、非常に美しい女性か、非常に賢い人か、それとも非常に優しい人がいいか?」なんて選択させるくだりがありました。
まあ、この程度ならほほえましいお話かもしれません。

でもちょっと待てよ、とお感じになりませんか??
だって、例に挙げた三種類の他に「お金持ちの女性」がいいという選択だってあるでしょう?
あるいは現実には「美しい」だけ、「賢いだけ」という人はいませんよ。
美しく賢い人もいるし、少し美しくて少し賢い人、美しくなく賢くなく優しくない人もいるかもしれません。
十人十色ですもんね、

物事を考えるときに単純化することはひとつのテクニックですし、特に最近のコンピュータシミュレーションでは単純化、数値化できないと推定するプログラム(アルゴリズム)が組めません。
 そういった場合はやむを得ないことであります。
でも、世の中はそう白黒つけることはできませんし、また折衷案、あるいは第三の選択肢があるのが常です。

人に非常に条件が悪い選択を迫る場合、もうひとつの選択肢としてより悪い条件を提示することによって飲ませると言うのは昔からの手法です。
そういえば、大鍋戦術というのもありましたね、
30年も前は春闘(もう懐かしい言葉になってしまいました)のときに、組合側はべらぼうな要求額を提示します。 たとえば10000円ほしいときに『歯止め額20000円』なんて言うわけです。
結果として10000円で妥結して『やった〜』なんて喜んでいたもんです。
まともな人なら、はじめから10000円要求して『1円欠けてもストライキだ』と言ったほうが誠意があると思いませんか?
まあ、時代とともにそんな方法じゃだめだということを理解して現在に至ったのでありましょう。


さて、本題です。 そうです有事法制です。

 そ〜ら、思ったとおりだぞ、なんていっている方はたくさんいますね(^^)

有事法制に反対する人はえらく大げさなこと言ってます。
  『有事法制ができると、個人財産が保護されない』
  『有事になると携帯電話が使えない』
  『有事になると民間人が協力を要請されると断れなくなる』
 
『なるほど、そりゃ〜あ、いけねえや、俺はゆるさね〜』とお思いのあなた、
  ちょっと待ってくださいよ、
そりゃ扇動の常套手段、究極の選択作戦じゃありませんか!
言い換えれば
  『有事にならなければ、個人財産は保護される』
  『有事にならなければ携帯電話は使える』
  『有事にならなければ民間人が協力を要請されても断れる』
ということになりませんか?

見方を変えると、
『有事になった時、侵略軍あるいは大地震が個人財産を保護してくれるのですか?』
『有事になった時、侵略軍あるいは大地震でも携帯電話は使えるんでしょうか?』
『有事になった時、侵略軍あるいは大地震のときに、おれは知らんよと被害者を見捨てるのですか?』

有事とは、無事でないことなんです。
アメリカのために戦いたくない、とおっしゃるあなた、
日本のためなら戦ってくれますか?

日本に住み、日本人としての権利を謳歌しているくせに、
『おれは有事なんて知らんもんね!』なんて言っちゃいけません。

日本人の権利なんて知らないなんて言っちゃいけませんよ。
無償で義務教育を受け、安全で、衛生的な生活を送り、健康保険が効き、世界で一番平均寿命が長く、年金もあるし(最近危ないけど)、参政権もあり(中国、北朝鮮じゃ本当の意味の参政権はありません)、住まいの自由もある。(中国じゃ引っ越したい、転職したいとしても自由にできませんよ)
 詳しくは理想の国を読んでください。

話は戻って、このすばらしい国を失わないために、この国の緊急事態に備えた法律は必要です。

緊急事態がないとしても不要ではないのです。
おれは絶対病気にならないって生命保険に入らない人いますか?
火事にはならないといって火災保険に入らない人いますか?
絶対、事故を起こさないって任意保険に入らない人いますか?

この国に有事は絶対無いって法律を作らなくていいですか?

現実には緊急事態は毎年のごとく発生しています。
1999年 能登半島沖で発見された北朝鮮の不審船、逃げ切りましたね・・・
 北朝鮮がなんと言おうと、その後北朝鮮の港に停泊していることがアメリカの偵察衛星で確認されています。
2000年 テポドンが発射されました。
 他国の領空を無断で通過するなんて国際儀礼に反します。
万一核兵器が搭載されていたら、有事法制反対!なんて言っている方はみなお亡くなりになっていますよ。
2001年 北朝鮮の不審船が海上保安庁の巡視船(警察です)に攻撃してきました。

どうして犯罪者を心配して保安官を心配しないの? 驚くことに、自沈して死亡した乗組員を悲しんでいるホームページ、新聞社があるんですよ(@@)
怪我をした海上保安官を心配しないんですか?
一方は警察行動で正しく、他方は犯罪行為を犯しているというのに、なんでそこまでご心配されるんでありましょう!

こんな危険な時代ですから、有事法制は絶対なければなりません。

あなた、不審船が日本の領海(国内ですよ)を我が物顔に航行し、密輸をしたり、拉致(誘拐)してもいいんですか?



本日の言いたい放題

有事法制に究極の選択をせまるのは卑怯です。
有事の時の状況説明、取りえる選択肢、有事法制有無の損得、
すべてを説明して国民に選ばせなくちゃいけません。

 でなきゃ、あなた詐欺師ですよ。




最初から、オチが分かってた人とおっしゃる方、賞金は出ませんが、自己申告されればここに名誉を称え、名前(HN)を掲示し、名探偵オオナンの称号を与えます。(^^)

称号
お名前
叙勲日時
名探偵オオナンyuki女王様2002.05.08
   



憂国のk伍長殿から(2002.05.07)
「究極の選択」を拝見させていただきました。
 全く同意です。「究極の選択」でも一部取り上げられていましたが、古今のラ氏のおかしな持論に振り回されたお陰で、より一層有事法制の必要性を認識したところです。
 大切なのは目先の事ばかりに囚われず、何時事が起こっても右往左往しない為の準備は平時にこそぬかりなく実施しなければなりません。
 当然、現在審議中の有事法制が成立したならば、有事の際は国民の皆様に御協力を仰ぐ事態も考えられますが、どうかよろしくお願いします。
伍長殿、
世の中には偏った考えの人もいますでしょうが、そうでない人のほうが多いのです。(世論調査をご確認ください)
ただ、サイレントマジョリティといわれるように大多数は沈黙し、少数の扇動が大勢を決めることに注意が必要です。

yuki女王様から(2002.05.08)
究極の選択
はーい。分かりましたオチが。
というわけで自己申告しま〜す。
有事法制議論は、そうとう昔から言われているのに、降って沸いたようないわれ方をしています。
中共、朝鮮の脅威にさらされている今となっては遅すぎるくらいです。
ところで、究極の選択といえば娘がわたしに迫ります。決して廃ってはいませんよ。
ぎょえ〜ネタが簡単すぎましたか?
  まずい!
いえ、女王様の直観力が佐為老人を上回ったということでありましょう。
ということで、初代迷探偵オオナンの称号を授与しここにその誉れを称えて掲示いたします。


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