「昔は良かった」とおっしゃる方がいます。そう語るウェブサイトもあります。
昔を称える方は大勢いらっしゃいます。
もっとも昔といってもさまざまですがね・・・・
明治を称え、大正時代を褒め、戦前を誇り、高度成長期を回顧し、バブル前を、小泉首相就任前を・・・・・
まあ、過去を良いものだと言っても犯罪ではないでしょうけど
古きよき時代といいますね、 本当ですか?
昔の日本人は気骨があった、 そうですかね?
道徳心にあふれていた、 知りませんでした。
ねえ、あなた、昔のどこが良かったのですか?
教えてください。
社会全体でなくて、個人的なことを考えましょう。
自分の人生で『昔は良かった』なんていっちゃ、悲しくありませんか?
『若いときは良かった』ですって、 じゃあ、今は良くないのですか?
『歳は取りたくない』ですって?年輪を重ねて自分は成長したと感じないのですか?
歳を取った自分に自信がなければ、まさしく馬齢でありましょうねえ〜
何で読んだのか忘れましたが、『若くなれるとしたらどんな人生を選ぶか?』と聞かれて『まったく同じ人生を送る』と語った方がいますね。
もし、現在の自分を否定するならその人生は無為だったことになるでしょう。
戦争があっても、不況があっても、身内に不幸があっても、その時、その場で自分は最善を尽くしていたならば、我が人生に悔いはない、と感じるでしょう。
私が半世紀を生きてきて悟ったことは、
『今現在で勝負!』ということです。
昔は金持ちだった、
昔は優等生だった、
若いときはハンサムで女にもてた、
若くて課長になった
競馬で大穴当てた、
バブルの時、羽振りが良かった、
やめてくださいよ、
マージャンで言うでしょう、『下駄を履くまで分からない』ってね
碁でも同じです。「詰めが甘い」というのは碁から来た言葉、大勢は決まった といって手抜きしてヨセ勝負になって、『アッ、半目足りない!』なんて悲鳴を上げてはいけません。
これ、私のことですよ
人間常に真剣勝負、
昔が良かったなんて口が裂けても言っちゃいけません。
現実逃避をしてはいけません。
今が悪いなら、いかにして良くするかを考えましょうや、
今が一番若いというフレーズがあります。
自分のこれからの人生で今が一番若いじゃありませんか?
60になっても、70になっても、80になっても
限りない可能性とチャレンジ精神に乾杯!
notti様よりお便りをいただきました。(2003.04.14)
佐為様、いつもお世話になっております。
統一地方選挙も終わりました。地方選挙の争点にイラク問題を挙げた二政党の退潮が明確となって、ご同慶の至りです。この調子で議席が消滅するのを期待するところです。
さて、「昔は良かったのか?」を拝読しました。戦後社会は物質的に豊かになったが精神的には貧しくなったのではないか、とこれまで漠然と感じていたのですが、少し考えを改めました。精神的に豊か貧しいを図る尺度はなく、価値観は時代と共に変化してゆくので、今の価値観で昔を判断できるはずがなく、結局、今が良い、いや、昔が良かった、と議論するのはあまり意味が無いと思います。
今の価値観で昔の植民地支配を糾弾するのが不適切なのと同様、単純に昔を賛美するのも不適切ということでしょう。
だからといって、今が昔に比べてそんなにいいかというと、如何でしょう。確かに、電化製品の発達で家事は本当に楽になりました。新幹線や飛行機でどこへ行くにも便利になりました。携帯でいつでもどこでも連絡できます。インターネットの発達でボタンをクリックするだけで本が自宅まで配達される、本当にすごい時代です。でも、これらの便利さが実現すると、人々はあたりまえに感じているように見えます。実はすごく生活は便利に豊かになっていて、もっと皆さん喜んで幸せになってもよさそうなのに、どうもそうではないようです。私は、人々の幸せって言うのは、昔も今も実はそんなに変わっていないし、今後も変わらないような気がします。いつの時代も現状を不満に思う人はいるだろうし、昔は良かったという人がいなくなるとも思えません。これって、結局個人の生き方の問題ですね。せめて精神的にはいつまでも若々しくありたいものです。
ノッティ様、こちらこそお世話になっております。
またまた
そんな真剣に取らないでくださいよ!
いえね、「昔はよかった」と語って今現在ちっとも努力せん輩(やから)がいましたので少しからかってみたというだけでございます。
「幸せってなんだろう?」と言われると解はなく、手詰まりとなってしまいます。
私は物質的な豊かさも幸せの一要素であると考えます。
子供の頃、火鉢程度で暖をとっていた経験から申し上げますが、タイマー付きファンヒーターで暖房するとか、夏はクーラーがあるとかという事実を「すばらしい!」と受け止めねばそれは「偽り」ではなかろうか?と思ってしまいます。
スノブであることを恥じる必要はないと私は考えます。
50年代のアメリカ映画で見た、オープンカーでエアコンをバンバンかけて街を流すというスタイルにあこがれていたのは私です。
もちろん、今は環境問題が叫ばれています。ちょっとした生活スタイルを変えることで環境負荷を減らすということはできると思います。そうしなければならないと思います。
戦後社会は物質的に豊かになったが精神的には貧しくなったのかどうか?
私は分かりません。
でも、仮にそうだとしても、物質的に豊かになると精神的に貧しくなるとはありえないでしょう。
自虐史観は心を貧しくすることは間違いないとは思いますね!
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