本日はシステムのお話です。
イエ、私はシステム工学なんて知りません。大仰なことを語るつもりはありません。
日ごろ考えていることをちょっとばかり・・・・・
いまどきは何でもパソコンの時代です。
上長にちょっと提案すると「よっしゃ、わかった、俺にメールを入れといてくれ」
・・・・・口頭での話よりメールのほうがいいんでしょうか?
いえほとんどの方がそんな風でして、同じ部屋にいるもの同士がだまってパソコンに向かいメールのやり取りをしているのです。なんか異常だと思いません?
中身を見れば「今日の会議何時がいいですか?」なんてことを隣り合っている者のあいだでメールしあっているなんて?
昔流儀の私ならメールより、声に出してコミュニケーションをとったほうがいいような・・・
もっとも不倫の打ち合わせなら声に出すより、電子メールが良いのは分かります。
報告書なんて手書きだとバカにされます。
内容がなくともワープロされ、かっこよくレイアウトされていると見た目がいいのでしょう、喜ばれます。
もっともおばQ
は字がへたなのでワープロを重宝しております。
ワープロパソコンが普及しなければ、小学生が書いたような私の書いた文章は誰も読んでくれないでしょうね。
ちょっとした仕事があると、みなさんコンピューターネットワークを使い、情報のインプットにこだわり、アウトプットはブラウザで・・・というのがお好きなようです。
昔、講習会で
「システムとは、組織、機能、手順である。」と習いました。
会社のプロジェクトであろうと、町内会の運動会であろうと、それを遂行するために組織を作る。そしてそれぞれのセクションの働きを定義する、それが機能です。そしてそれぞれのセクションが機能を果たすための業務の手順を決めるというわけでありましょう。
システムとはコンピュータと関係なく、ちょっと大きな仕事をするなら存在が必然となるものなのです。
羽柴秀吉が信長に石垣改修を命じられ納期を必達するために考えたことがシステムそのものであるわけです。
会社のお仕事、あるいはNPOでも町内会でも複数の人、複数の業務、それらのつながりをとりまとめようとするとシステム構築となるわけです。
さあ、本題となります。
きょうびはとにかくちょっと複雑な仕事、情報処理となるとなんでもコンピュータ、できるならばインターネットあるいはイントラネットといったネットワークを使い、大げさに、大規模にするのが受けているんですよ、困ったことです。
簡単な関数を組み込んだエクセルのワークシートで処理できるのを、イントラネットを使って処理しようというようなことを見かけることが多いのです。
なんでそんなに大げさにするんでしょうか?
ソフトハウスからバックマージンでも貰っているのか?とかんぐってしまいます。
昔、4ビットマイコンが出た頃、ちょっとしたことにもマイコンを使うのが流行りました。そして『マイコン内臓○○』と銘打って売ってたわけです。
○○には乳母車とかヤカンとか網戸とかが入るわけです。
まあそれは冗談としても、マイコンになにをさせているのかと見れば、リレーでできる仕事をさせていたわけです。単にキャッチフレーズに使いたかったのでしょうねえ。
目的を達成するためには最適な方法は何か?と考えると、スタンドアロンのパソコンですむようなことにインターネットを使用し、挙句の果てに伝送が遅いなんて悩むほうがおかしいんとちゃいますか?
更にはカレンダーに印でもつけておけばよいような納期フォローに、コンピューターシステムを使うという発想にはついてけません。
イエ、これは冗談でなく最近見かけた本当の話です。
目的は手段を正当化しない、というのは常々肝に銘じなければならないことです。
同時に手段を目的化しないということも忘れてはいけません。
目的は何か?
その目的を達成するための最善手は何か?最小の投資で目的を達成する方法は何か?
それを考えるのが人間というものです。
囲碁を打っていて、一手で済むところに二手かけたら間違いなく負けます。
ところが最近の価値観は、
目的を達成するためにいかにコンピュータシステムを大規模に使うか、システムを複雑にできるか?ということのようです。
名前は忘れましたが、昔アメリカの画家で簡単な仕事をいかに複雑にするかという風刺画を書いてた方がいますが、まさにあれを地で行っているとしか思えません。
おっと、私はラッダイトではありませんよ、
私はもともとラジオ小僧でしたし、8ビット時代からパソコンをいじってましたし、NCプログラミングについてはいつぞやお話したとおりです。
決して技術の進歩に抵抗しているわけじゃありません。鶏を割くのに牛刀を使うのを好まないだけです。
実はついでに言えば、
ISO9000とかISO14001のシステムもそうなんです。
歩いていけるのに車を使ったり、電車を走らせるようなシステム構築が多いんですよね、
その結果効果的でないのはもちろん、有効でさえないことが・・・・
日本中のシステム構築に関わっている方々、システムの目的をもう一度考えましょうや、そして目的を果たす最適な方法を考えませんか、
その結果、システム屋がいらないならそれでもいいじゃありませんか。
エー本日はシステムのお話でありました。
ばかな人もいるもんだよね、
私は違うわ、
と思ったお方、あなたのことですよ。
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