ちょっと旧聞ですが、先週テレビで
小石川植物園で世界最大の花が咲いたという放送がありました。
好奇心をとったらなにもない!という私ども夫婦でありますので早速この花を拝見に出かけました。
なにかものすごい臭いがするそうでこれはおぞましさが期待できるかと(?)
小石川植物園は交通不便なところであります。
いえ、地下鉄の駅からあるいて数分でありますが、田舎の人間にとっては車できたら不便なところだ、道は狭いし駐車場もないと心配いたしました。
都会の多くの施設はまったく木戸(きど)が悪いのです。

さて、園内に入りますとものすごい人!その方々が行列を作っています。
数えたわけじゃありませんが、千人はいましたね、千人ですよ!
私が住んでいた町だったら住人の数分の一が集まったという感じです。地区の運動会だってこんなには集まりません、
われら夫婦も列の最後尾に並びましてお花を拝見できるのを待ちました。
出てくる人の様子を見てますと、あまり感動をしている様子がない!
「臭いが・・・」という声が聞こえました。
「帰りの電車は何時だっけ」という声もありました。
でも「すごかった!」とか「また来ようね」なんていう声はありません。
さてこの花の名前は「アモルフォファルス・ギガス」といいスマトラの山の中に生えているこんにゃく芋なんだそうです。
花そのものはやはり舌を噛みそうな名前の別の花が大きいそうですが、柄の部分を含めるとこちらが大きいとか、まあ物見遊山にとってはどちらでもよろしい。

とうとうわれわれの番となりました。
「おお!すごい」とは思いませんでした。
どんな花だったか? 行かなきゃわかりませんよ。

残念ながら呼び物のひどい臭いはありませんでした。説明の方によると臭うときと臭わないときがあるとか、行列ですれ違った「臭いが・・・」と語っていた方はラッキーだったのでしょう。
ちなみに特別公開は一週間で終了したそうです。
いずれにしてもこれを機会に小石川植物園に行けたことに感謝、きっかけがないとなかなか行けないものです。

そして、実はそれだけじゃないんです。本当の感動はね、
せみの声を聞き、熱い風(9月とは思えない)で汗をかき、子供のころ腰手ぬぐいでランニング、半ズボン、ゴムぞうりで走り回っていたときの感じを思い出しました。
暑いけれど不快ではなく、だるくなく体が軽い、そして今が無限に続くような感じです。
こんな子供だったときの感動を思い出させてくれた巨大こんにゃくに感謝、
ところで、これで終わったのでは小学生の絵日記と同じです。
いつもの講釈を少しばかり、テレビの威力というひとくさり・・・・
まずテレビでほんのちょっと「世界で一番大きな花が小石川植物園で咲きました。」と放送しただけで大変な入場者で行列ができます。
テレビが報道をするということはきわめて大きな影響力を持つことになります。
たとえば北朝鮮の美女軍団に好意的な放送をした場合と、批判的な放送をしたときでは視聴者に与える影響はプラスマイナスいずれにしても大変なものでしょう。
とても美しいという報道が多かったようですがあれはいかなる影響をもつのでしょうか?サブルミナル効果でも期待しているのでしょうか?
しかし最終的に視聴者に与える影響はテレビ局の姿勢ではなく映し出す映像にあると思います。
北朝鮮の美女軍団がきれいかどうかは主観の問題ですが
(あゆみとかヒロスエがもてはやされる日本と北朝鮮の美女の基準は異なるようだ)彼女たちの行動を見た人々はあちこちで違和感を感じたはずだ。
韓国紙でさえ北朝鮮の美女軍団が韓国で菌将軍の銅像や写真が濡れていると慌てふためいているのを『北朝鮮中に飾ってある菌将軍の銅像が雨に濡れているのに・・・』と批判してましたね、
ソ連を倒したのは武力ではなく情報公開だったなら、北朝鮮への好悪を日本人に植えつけるのは北朝鮮に関する報道そのものであるだろう。
拉致やテロ行為あるいは核開発がより具体的に判明し報道されるとき、国民は北朝鮮援助を拒否し政府もためらうだろう。
その結果北朝鮮の崩壊が早まり北朝鮮の国民が解放される日が来ることを期待したい。