これはフィクションで実在の報道や事件と関わりありません 2003.10.18
数日前に所沢ダイオキシンの判決が出た。
テレビ朝日の報道番組「ニュースステーション」がほうれん草がダイオキシン汚染されていると報道して大混乱を起こした顛末である。
誰です?「ありゃ報道番組じゃなくてバラエティショーだろう」って言ってるのは?
本当のこと言っちゃだめでしょう。
もっとも最近ではダイオキシンの毒性とは一時メディアで叫ばれていたほどではないという評価が固まりつつある。もともと日本以外ではダイオキシンが猛毒だあ!と騒がれてはいなかったのです。
日本の官学の認識が外国並みになっただけというのが正しいようです。
tcdd.gif ダイオキシンの毒性を大声で叫んだ学者はそれにより有名になろうとしていたと書いている書籍もあります。お疑いならインターネットでチョイチョイと検索すると・・・・

ダイオキシンの怖さ(?)についてはnotti様がいつも投稿してくれている。
その他私のリンク先であるたらこ様も詳しい。

私はテレビ朝日のダイオキシン報道では二つの問題があったと思う。
第一に測定した品目(ほうれん草とお茶)を取り違えた。それは故意だったのか?過失なのかは知らない。
第二にダイオキシンの毒性を誇大に伝えたということ。このほうが重罪ではなかろうか?
ダイオキシン騒動もあり「ダイオキシン特措法」というトンデモ法律ができて日本の廃棄物処理と焼却炉処理に支障がでている。廃棄物処理に少しでも関わっている人は早いところこの法律を廃止とまでは言わずとも改正してほしいと思っているだろう。
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PCBというとんでもない負の遺産もある。
アメリカやカナダではある程度の規制基準で20年以上前に処理を完了してしまった。
日本は面子なのかええかっこしいなのか分からないが非常に厳しい規制基準を設け、その結果PCBの処理は実際上困難なものとなってしまった。
それゆえ製造中止から丸30年、工場でビルで学校でPCB含有機器は保管され、その間に紛失、流出もあっただろう、
数年前の千葉の公立校で発生したPCB汚染によってやっと行政が腰を上げたのである。まさに日本は人柱がたたないと前進がない国である。
PCB機器は危機をもたらし、今まさに鬼気迫る思いである。

ダジャレですがその重大性は事実です。
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一般的に厳しい環境規制は後進国に見られる傾向である。タイの環境法規制なんて遵守困難!どの工場も守っていないのでは?
EUで重金属などの環境規制でROHS(ロース)規制というのを決めたら、お隣中国でもそのまねをして中国版ロースを決めました。ところが実行困難なのが分かるにつれて規制内容をゆるめゆるめまさにゴムの切れたパンツのようであります。 
ダイオキシンに限らず事実をそのままでなく色をつけて報道しているのが見受けられる。
もちろんまったくの正義というのは存在しないだろう。この世に正義とか真実とかあるのだろうか?
フセインとブッシュのどちらが正しいなんてことは神ならぬ私にはわからん。
しかしテレビ報道の多くは今現在も「ブッシュは悪、早くイラクを去れ!」と叫んでいる。
アメリカ兵の士気が下がったといっては喜び、犠牲者が出ると大々的に報道する。

君たちの好きな韓国もイラクに派兵しているのだが・・・・

現代の神 テレビの信じる正義とは何なのだろうか?ぜひ知りたいものだ。
彼らの信じる正義は反アメリカ・反日で、彼らの理想は混乱なのだろうか?
彼らにとって石油利権をアメリカが持つのは許しがたいことなのだろうか?ではどの国が石油利権を持てばテレビ局は満足するのかを知りたいものだ。
私は日本が利権を得たいものだと・・・

tank2.gif 報道機関に限らず偏った価値観をお持ちの方がいる。
イラクの人間の盾になられた方々、本当に人の命を救いたいなら今でも遅くはない。
イラクのテロを防ぐために活動したらどうでしょうか?
アメリカが軍事施設を攻撃するのは悪でありそのさいに一般市民が巻き込まれるのはNGであり、フセインの残党がアメリカ兵を攻撃するのは正義でそのさいに一般市民が巻き込まれるのはOKなのか?
そうであればかなりユニークな価値観と言わざるを得ない。

パレスチナ問題、非常に深刻である。
自爆テロという現実の恐怖にあるイスラエルの人たちの気持ちは私の理解を超える。そして自らの命を捨ててテロをするという選択をした人の境遇も想像を超えるものがある。
でも、「イスラエルは撤退せよ、パレスチナに権利を!」といっただけでも解決にはならない。
アラファト議長が真にパレスチナ武装勢力をコントロールできているのか疑問であるが、彼自身イスラエルとの約束を破ったこともある。
私はイスラエルが正義であるなどとは考えていない。しかし、正規軍は悪で非正規軍は正義であるとか自爆テロは許されるなどという考えは間違っている。
双方が協定を守るべき責任があるし、いずれにしろ約束を破れば動乱しかない。
パレスチナの現実にはイスラエルだけでなくパレスチナ側にも責任があるというと認識しないと事実ではない。
イギリスの責任をいまさら語っても仕方あるまい。
南北朝鮮分断の責任は日本統治にあると真顔で語る人もいるが、それならジンギスカンのモンゴルにも責任はあろう  
もちろん事実というのはあるだろう。しかしその事実も見る角度によっては姿を変えることも事実
「巨人軍は永遠に不滅です」と伝説的野球プレイヤーは語ったとされているが録音された音声は「巨人軍は永久に不滅です」と語っている。
だいぶ前の話だが「分数も分からないのではしょうがない。」と語った首相の言葉が翌日の新聞では「分数もわからないのでは障害者だ」となっていたのに腹を抱えたのは私である。しかしこれは首相を落としいれようとする意図がミエミエではないか?
それとも単純な「てにをは」の聞き違えなのだろうか?


事実をそのまま表現しなくとも小説なら許されるかもしれない。パロディなら告訴されないだろう。しかし報道機関を自称するなら許されないし訴えられるべきだ。いや当事者が告訴しなくともわれわれ国民が利益を損なわれたとして告訴すべきではないか?



ジャーナリズムとはいえない番組では「これはフィクションであり実在する企業や事件と関わりありません」と冒頭に表記すべきではないのだろうか?
そうすれば東京タワーを破壊したゴジラと同様、ダイオキシン報道をよくできたバラエティ番組だと笑ったのではないだろうか?





notti様からお便りを頂きました。(2003.10.17)
テレビ朝日のN捨てダイオキシン報道の最高裁判決が出ましたね。
判決は○ですが、補足意見「テレビ朝日の一連の報道の全体的意義は評価する」が×です。
報道は全くのウソで、社会的には害しかなく、意義があるとすれば、プロパガンダのお手本としてでしょう。では報道のウソを列挙しましょう。
  1. 日本のダイオキシンはそのほとんどが60〜70年代に使われた除草剤に由来するので、焼却炉が主な原因のように報道したのはウソです。なお、塩ビは関係なくて、食塩の入ったゴミを燃やせば、ダイオキシンは発生します。
  2. ダイオキシン摂取は95%が食品から、そのうち80%は魚介類からなので、焼却灰=ダイオキシン源はウソです。なお、日本人のダイオキシン摂取量はここ30年で4分の1と大幅に減少しています。
  3. えっ、オレって、ダイオキシンを食べてるの?、と怖がらないように。 通常ではありえない大量摂取を続けた場合の発ガン性と、タバコ1日1本を続けた場合の発ガン性が同じだそうです。発ガン性はタバコよりもずーっと低いのです。つまり、ダイオキシン猛毒説はウソです。
  4. でも、ごく微量でも環境ホルモンじゃないの?、と言う人はいませんか。実は大豆に含まれるイソフラボン類にも女性ホルモン作用があり、その体内濃度はダイオキシンの2万倍です。私たちは自然界に存在するホルモン類似物質を毎日食べています。従って「環境ホルモン」自体がウソです。
  5. いくら無害でも、ダイオキシンは少ない方がいいに決まってるから、報道の意義はあったのだ、と思ってはいけません。それは物事の優先順位を間違えています。「問題ないレベル」を「もっと問題ないレベル」に下げるのは無駄な労力であり、「問題あるレベル」を「問題ないレベル」に下げるのが先です。ウソつき番組は、日本人に無駄な労力をかけさせ、莫大な社会的損失をもたらしたのです。
以上のダイオキシンに関する情報は、雑誌「化学」10月号の記事からの要約です。裁判官が読んでいれば、おマヌケな補足意見はなかったでしょう。最高裁の裁判官たるもの、もっと勉強してもらわないと困りますね。ちなみにこの記事の筆者は、おお、ご推薦図書「ダイオキシン」の著者のひとりではないですか!
佐為様には釈迦に説法で、まことに失礼しました。お許しの程を(^^!)。
notti様、いつもご指導ありがとうございます。
新聞の見出しは「実質敗訴!」でありました。
プロパガンダの手本として見習いたいお手本として語り継ぎたいものです。


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