梅雨の鎌倉 2004.06.18
家内が鎌倉のアジサイを見たいと駄々をこねる。一緒に行かないと一人で行くよという。一人で行っても困ることはないが、後々いやみを言われるのも困る。
ということで、某休日、雨天でもあり、アジサイ日和(?)かと考えて夫婦で出かけた。
田舎者の私は鎌倉の古寺といえば静まり返ってだーれもいないという雰囲気を想像していた。

ajisai.gif ところが、大船あたりからなんか雰囲気が違う。怪しい!?非常に妖しい雰囲気となってきた。
乗っている人々がリュックを背負ったり、地図を持ったり、いかにも観光に来ましたという人ばかりなのだ。ヨーロッパ系、アジア系外人もいるが手にしているのは「るるぶ」!これは一体なんだ?
横須賀線になるともう一般の人と思われる人がいない。みな今日は何処に行こうか?と予定を話し合っている人ばかり、
北鎌倉という駅に停まると電車からザーっと大勢の人が降りた。ホームからこぼれ落ちそうな按配である。朝の東京駅、秋葉原駅などよりすごい人だ。なにしろ改札の先の道路も込んでいて、駅のフォームから出ることができないありさまである。
フォームの混雑した人々をそのままに電車が走り出すと、電車の窓から駅の近辺の様子が見えたが、ナントナント、道路を大勢の人が幅広く広がり、地図を手にリックを背負って歩いている。まさに小学校の遠足である。もっともいまどきの小学校ではこれほどの児童生徒がいるところはまずあるまい。何千人という人が(さばを読んでいるのではない)生活道路を我が物顔に歩き回っているのである。
さばといえば、最近お便りを頂いて、私が鯖アレルギーだと書いたもので、相方から『日本人よ、誇りをもて』を『日本人よ、鯖を食え』と改題せよと提案を受けた。
それじゃあシックホームページだよね?
ホームシックページじゃあないよ 
Yosh様からは『日本人よ、さばさばせよ』と提案があり、この程度ならと先週からトップページを変更している。お気づきの方いるかな?
とにかく大勢の人がゾロゾロとあるいている。車も自転車もひかえおろう!といった状況である。まさに壮観、驚観、狂観、恐観である。

私個人は田舎者であることもあり、人ごみが嫌いである。まず田舎ではいりいろな行事があっても大勢の人が集まるということがない。なにせ人口自体が少ないから。
地方のメーデーなんて傘下組合が義理で数人ずつ派遣して赤旗を振る程度であり、日比谷公園を埋め尽くすようなものではない。
誰に命令されたわけでもないのにましてごりやくや利益があるわけでもなく、これほどの人が自発的に集まるということ自体異常なこととしか思えない。もちろん一人一人はそれぞれの自分の関心や目的地を持っているのだろうが、それにしてもこれだけ人が集まるというのはものすごいことだ。
家内は見たいという寺の候補がいくつかあり、アジサイを見ないとならないとのたまう。田舎にもアジサイの有名な所は多々ある。
サポーズ、あなたが何か名所を作って観光客を呼ぼうとする時何を考えるか?
歴史のないところに史跡はない。ここはひとつ何か作るとか栽培するなどして、よそにないもので人を呼ぼうとするのが常識的なところだろう。
何かを作るといっても五重塔とか展望台なんてどこにでもあるし金もかかる。どういうわけか植物を植えるということを多くの人が考えるようだ。植物といってもツツジやバラなどは見られるものになるには数年かかる。10年以上かもしれない。
簡単なのは草である。これなら1年勝負だ。
kasiwa.jpg
日本全国チューリップとかポピーとかハーブとか菜の花でもひまわりでもなんでもたっくさーん、何ヘクタールも植えて観光客を呼ぼうとしているところが多々ある。
考えてみれば、芸のない話だ。 
アジサイは草ではないかあっというまに形になる。というわけでアジサイ園と銘打つか否かはともかく、田舎でもアジサイを多種植えている所は多い。そんな大量のアジサイを見ている者にとっては古寺のアジサイなんて・・・と感じてしまう。

まあ、竹林の中や、庭園の中のささやかな・・・・わずかばかりのアジサイをたっくさんの人の間から眺めてきました。

ところで、いったいわずかばかりのアジサイを一生懸命写真を撮っている人がこれまた大勢いたのですが・・・なぜ写真なんて撮るんでしょうね?あんなもの 

えーっと、それから鎌倉の大仏を見ました。私の記憶では鎌倉の大仏を見たのは生まれて初めてです。
中学校の修学旅行で来た記憶はありません。まあ、アジサイよりはたいしたものです。

bride.gif
八幡宮にも行ったのです。
途中のキリスト教会で結婚式が執り行われておりました。
大勢の観光客が(それには私たち夫婦も入るのですが)足を止めて眺めていました。

話は戻りますが、当日はあまりの混雑で江ノ電にもバスにも乗るには超長い行列でしたし、バスなど乗ったところで歩いている人に追い越される始末。
すべて歩きとおしました。
いや、田舎者にとっては辛い一日でした。
誤解ないように、
田舎の人はアメリカ流に車生活です。歩くという行為は通常あまりしません。
私など1000歩も歩くと倒れてしまいます。 ホントウデス
家内は、テレビで放映されたというコロッケを食べたいといいまして、これまた長い行列に並びました。
私は恥も外聞もなく、道路に座り込んで待っておりました。



「来た見た勝った」とシーザーは言った。
家内は「来てみたかった」と言った。
しゃれにもなりません。
わたしです
家内です
ヤレヤレ
バカなこと言ってんじゃありません。


本日はこれまで!