花は散るから美しい 名文句その1 2004.07.10
えー、最近はあまり面白いお話を書けないせいかアクセス数ががた落ちであります。
womankomatta.gif いくら言いたい放題を書いているといいましても、正直、ちょっとさびしい。
ということで、すこし受けを狙って(今まではウケを狙ってなかったのかという声あり・・・無視)過去の名文句を借用していこうかと思います。
まず元ネタがありませんと成立しません。もとネタは大御所、価値のあるほどやりがいがあるというもので、
名文句といいましても歴史上の名文句とか政治家あるいは英雄の言葉じゃありきたり。
ちょっと変ったものを取り上げたいと・・・・

ということで本日は「花は散るから美しい
ご存知、キャンディキャンディのアンソニーのお言葉であります。キャンディキャンディとは皆様ご存知のとおり一斉を風靡した日本の少女漫画の古典でございます。
エッ、ご存知ないですって!

そりゃいけませんなあ、日本の古典を知らないのは恥でっせ  
原作水木杏子様、絵いがらしゆみこ様の描くかわいそうな少女(これだけ華麗な人生を送った女性をかわいそうとは言いがたいのだが)の物語であります。
不幸な境遇におかれ、さまざまな艱難辛苦に見舞われても、常に前向きに明るく生きていく・・・やがてはかならず幸せになれるのだ!おお、これはスポ根物と同じパターンではないか?
この名作を読んでも終戦後の貧しさを身をもって知っていないと、感情移入することはできないだろう。

このドラマが連載・放送されたのは昭和50年頃、当時はまだ貧しさというものを身を持って体験できたのではないかと思う。低成長、デフレといわれても物があふれ身の回りに貧しさのない現代には古典であろうが新作であろうが現在の人が理解できる状況設定でなければはやらないだろう。
昔、私が子供の頃、お金持ちの少女が書いた貧乏な家のお話という笑い話がありました。
その家の車はボロ車で、運転手はぼろ服を着て庭の植木は・・・というお話なのです。当時は車なんて医者とか会社役員でないと持ってませんでしたし、まして運転手がいるはずがなく、さらには当時は庭どころか長屋同然に住んでいたわけで、マイホームなんて持っている人はほとんどいませんよ 
現実にはこれに類するお話はたくさんあるようです。
パンが食えなければケーキを食べれば・・というお話は革命派が流したデマだそうですが、
イラクの子供たちを救えというボランティアはいてもフセインがクルド人を殺している時にクルド人を救えというボランティアは聞いたことがありません。ベトナムに平和をと叫んだ老人はすでにボケてしまい「平和憲法を守れ」とうめいているとのことですが、チベットの人権を守れと語る人は聞きません。
おお、大幅にずれてしまいました。
キャンディキャンディのお話です。
いや、いいお話には素敵なテーマソングがついていることになっています。キャンディキャンディでは「そばかすなんて気にしないわ♪」と歌っておりました。
sunbath.jpg しかしなんですね、この歌詞をひとつ取り上げただけでも歴史を感じ、過去の価値観を知ることができるというすばらしい遺跡あるいは記念碑のようなものとなっております。
あの当時はまだ紫外線の威力は知られておらず、日焼け=健康と受け止められていたという歴史的事実をご理解できるでしょう。最近は紫外線の恐怖はエイズの恐怖を越えたようです。紫外線を恐れ日焼けを避け色白志向が主流となった今でも援助交際は止まることを知りません。
日常見ているテレビで紫外線の恐怖を説き美白を称える伝道者は数え切れないけれど、エイズの恐怖を伝え対策をせよと説く人は・・・・たまには政府がしていたか 

あしたがすき♪
今は貧しくいじめられても明日はきっと今日より良い日になるという願いあるいは信念
これひとつとっても70年代には、経済も成長し、公害も解決し、過激テロも一段落し、地球環境は有限という天井があるとも思わなかった、そんな日本の黄金時代だったことは間違いない。
バブル崩壊後の現在、明日は今日よりもっと悪くなるのではないか、中国や韓国の経済的追い上げなど不安が多く、今日より明日が良くなるだろう、「明日が好き」とは屈託なくは言えないようです。

キャンディキャンディも数十年前の人生観、健康に関する価値観、身なりに関する価値観を理解できるというまさに古典になってしまいました。
マンガなんてバカにしちゃいけません、これはれっきとして日本のスタンダードナンバーお話と昇華してしまったのです。
決して消火ではありませんよ。日本人の価値観に合わせて消化されたのかもしれませんけど・・・
とまあ、バカを語ってきたのですが、とりあえずなんとかまとめなくてはなりません。


harub.gif
花は散るから美しい、

なるほど桜は若葉が出る前にピンクの花が4月の空の下、私たちの人生の門出を祝ってくれます。そして花よりも薫風と共にさらさらと散る花びらが美しいと私は思う。
花は散ってもまた来年再び咲きます。
「年年歳歳花相似、歳歳年年人不同」(唐の詩人劉希夷「代悲白頭翁詩」の一節)
ねんねんさいさい はなあいにたり さいさいねんねん ひとおなじからず

しかし一旦滅んだ国家が再興したなどというお話は中国三国史や日本の歴史を見てもまずありません。
4000年後に国家が再興されたイスラエルはまさしく人間の歴史上稀有なことなのです。はまさしく奇跡です。
奇跡とは二度と起こらないことを言います。一度滅んだ国家が時を経て再建されるということは二度と起きないでしょう。
あと1000年もしたら(それまで人類が残っているとして)聖書に追加された章にはヨーロッパ虜囚のお話があり、指導者ダヤンに率いられた英雄たちが自らの体を武器とするパレスチナびとと戦うお話が語られているに違いありません。

国家に栄枯盛衰がつきものなのは間違いのない事実です。
中国4千年なんていいますがありゃまったくのウソ、その意味は単にひとところに長年いろいろな人がいて歴史があったということにすぎません。ひとつの国家が4000年永続していたということとは 全然違います。
一説によるとエジプトの何とか王朝が800年続いたということが人類史上最長の政権だそうですが、日本の天皇家のほうが1400年になりますので世界一かと・・・・?



ということで本日のまとめ


花は散っても美しい。
だってまた来年も咲き誇るのだから、
しかし国が滅んだらその国民にとってはすべての終わり。
国家は滅びるから美しいと語ってほしくないのです。
ねえ、反日日本人の方々 



本日はこれまで!