少数決 2005.03.27
  • 日の丸・君が代のシーズンである。
    いえ、日の丸を揚げ、君が代を歌うシーズンではない。
    日の丸を揚げるな! 君が代を歌うな! と騒ぐシーズンである。
    ところが今年は反日運動としては韓国の竹島問題が大きく取り上げられてはいるが、「ひのきみ」の話題が少なく寂しいかぎりである 
    ほとんどの報道機関では取り上げられていないが、我らが朝日新聞は3月11日「都立学校195校で卒業式があり、うち10校で12人の先生が不起立であった」と報じた。

    調査の対象となった195校に何人の先生がいるのか? 私には分からないがインターネットであたった30校の都立高校の教員数は平均63人であった。
     仮に1校に63人の教職員がいるとすると、63人×195校=12,285人となる
     <ひのきみ> 反対者の比率は、12人÷12,285人=0.1パーセントである。
    これはかなり低い数字である。
    ニュースとなるか、ならないか? どのへんに判断基準をおくかはその報道機関のスタンスであろう。
    小さな事故はニュースにならず、死傷者がでればニュースになる。反面、犬が人にかみついてもニュースにならないが、人が犬にかみつくとニュースになるとはよく言われる話である。ということはあまりにもこまかなことはニュースにならないし、ありふれたこともニュースにならないということなのだろう。

    ちなみに
     小中学校の不登校の比率は約1%(平成15年)
     交通事故の死者は7,358人(平成16年)人口比 0.006%
    こういったものは比率が少なくても新聞やテレビで報道される。
    当然だ!
    これらはないほうが良いものであって、少数ならあってもいいとか無視してもいいというものではない。

    しかし人間生きていく上であるていど危険性を考慮して選択している。
    手術の危険性が0.1%といわれた時に、その危険を心配して手術を拒否する人がいるとは思えない。もっとも危険性が0.1%ならたいていの医者は「まったく心配ありません」と言うだろう。
    統計で使われる危険率は5パーセントとか10パーセントである。そのくらい間違えることを前提として判断しているということだ。危険率0.1%なんてもう統計の範疇ではないといえるだろう。

    試験を受けるとき、配点が0.1%の課題をまじめに勉強する人がいるだろうか?
    そりゃいるかもしれない。でもその方はまじめではあろうけど、投資効率ということを知らないことは間違いない。
    ひのきみ運動は見解であって、善悪ではない。ご自身は賛成ではなくても、礼節を尊重することは社会人として間違っているとはいえないだろう。
    それにしても善悪でもなく、重大災害でもなく、社会的におおきな問題を起こす可能性もない0.1%の出来事を報じるのは不思議なことだ。

  • 成田空港
    成田空港とは、日本の代表的というより首都圏唯一の国際空港である。
    narita.gif2002年度の航空機発着回数は、17万6365回。年間利用旅客数は2,263万人であったそうな。
    日本の最重要な空港でありながら、それは生まれつき怨念にとりつかれている悲劇の空港である。開港以来30年も滑走路1本であった。数年前に短い滑走路ができたが大型機はもちろん、中型機も燃料を満タンにすると離陸できないと聞く。

    なぜ滑走路を整備できないか? 
     それは立ち退き拒否者がいるからだ。
    今現在何人の方がそこに生活しているのだろう?
     2,263万人はいないことは間違いない。
    一坪地主は生活しているとはいえない。
    社民党の元書記長土井たか子も外国に行くときは成田から飛んでいた。
    羽田から外国に飛べるのは首相くらいだろう 
    以前、成田で記者に成田から飛ぶ感想を聞かれて固まっていたのを見た記憶がある。

    国家的、長期的な観点とほんの少数者の思いのどちらが優先するのか?
    少数者をこれほど大事にする国家はあるまい。
    中国の長江ダムでは立ち退き者が百万人と報道されている。
    もちろん中国人は国家千年の大計を考慮して、「立ち退きがいやだ」という人はひとりもいなかったに違いありません。


  • 憲法改正
    最近は改憲について国会でも新聞でもネットでも堂々と語ることができるようになった。kenpogurafu.gif
    スバラシイ
    この国では長い間、憲法問題については言論の自由がなかったのだ 
    しかしながら、改憲賛成派が多数を占める現在でも、「私たちは改憲を許さない」「護憲だあ」なんて語っている人々がいる。

    少数意見を優先することが重要だ、あたりまえだという理屈のようだ。
    どのような理論的根拠なのか知りたいものだ。

  • 靖国参拝
    以前、小泉首相が靖国参拝したときに、中国や韓国が大反対した。
    koizumi.gif まあ、何を言おうとカラスの勝手ではある。
    インターネットに靖国参拝の賛否のアンケートが載っていたが、常に賛成が多かった。
    しかし、朝日新聞は参拝してはならないと叫んでいた。
    そして常に「私たちは」を主語にしていた。
    「私たち」とは何なのだろう?
    国民の大多数を意味するのではないことは間違いない。
    朝日新聞社を意味するなら「小紙」とか「弊紙」とはいっても、「私たち」とはいわないだろう。
    もし自分自身を「私たち」と表現しているなら、大きく 出たものだ!
    英語ではWe とは国王のみが使うそうだ・・・

  • 自衛隊反対
    どこにでもいます。「基地反対! 自衛隊反対!」
    最近では「雪祭りに自衛隊はいらない!」
    いえ、何を叫ぼうともここは自由の国、北朝鮮や中国あるいは韓国ではありません。
    でもね、そういう反対派を必ず記事にする新聞社というのがあるのですよね、
    写真にプラカードを持って立つオバサンが十数人・・・・なんてのが本当にあるのです。
    たまたま写真にはそれだけしか写らなかったのか? なんてことはないですよね 
    記事にも市民団体数十人が参加なんて書いてあります。
    マンギョンボ号入港反対とか北朝鮮に拉致された人奪還集会などは、何千人集まっても・・・記事にならないようです。

  • 各政党の広報発表
    政策問題ならともかく、代議士がちかんで逮捕されたりしても、各政党のコメントなんてのが放送されます。
    これって議席数に関わらず一応政党と名がつくと、院内交渉団体でなくともインタビューされるんですよね、
    よかったですね、発言の機会ができて。泡沫政党はテレビに映ることが少ないですからね、
    ところで、某政党では代議士が減って・・・選挙で落選したからですが・・・予算が減り、党職員を解雇しようとして労働争議となっているそうです。
    労働者の味方、少数者の味方の政党ですから絶対解雇なんてしませんよね、
    もちろん本業である議会活動でも「国会質問の時間は少数政党に配慮すべきだ!」 なんて語っています。
    大勢の国民に支持されているより、少数の国民に支持されているほうが発言時間が有利になるって不思議な理屈です。
    以前、環境ホルモンは微量であると悪影響があり、濃度が高いと影響が薄れるという説がありました。
    あれって、不思議ですよね。
    きっとこういった政党は環境ホルモン政党なのでしょう。
    そういえば、革新政党とか革新系報道機関は環境ホルモンを取り上げるのが大好きです。


    本日の疑問

    少数決主義、むずかしい概念だ、
    新しい民主主義のモデルなのだろう。


    民主主義とは何か? なんてことを論じることは、私にはできない。
    KABU先生の講義を受けていただきたく。


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