いえ、日の丸を揚げ、君が代を歌うシーズンではない。
日の丸を揚げるな! 君が代を歌うな! と騒ぐシーズンである。
ところが今年は反日運動としては韓国の竹島問題が大きく取り上げられてはいるが、「ひのきみ」の話題が少なく寂しいかぎりである

ほとんどの報道機関では取り上げられていないが、我らが朝日新聞は3月11日「都立学校195校で卒業式があり、うち10校で12人の先生が不起立であった」と報じた。
調査の対象となった195校に何人の先生がいるのか? 私には分からないがインターネットであたった30校の都立高校の教員数は平均63人であった。
仮に1校に63人の教職員がいるとすると、63人×195校=12,285人となる
<ひのきみ> 反対者の比率は、12人÷12,285人=0.1パーセントである。
これはかなり低い数字である。
ニュースとなるか、ならないか? どのへんに判断基準をおくかはその報道機関のスタンスであろう。
小さな事故はニュースにならず、死傷者がでればニュースになる。反面、犬が人にかみついてもニュースにならないが、人が犬にかみつくとニュースになるとはよく言われる話である。ということはあまりにもこまかなことはニュースにならないし、ありふれたこともニュースにならないということなのだろう。
ちなみに
小中学校の不登校の比率は約1%(平成15年)
交通事故の死者は7,358人(平成16年)人口比 0.006%
こういったものは比率が少なくても新聞やテレビで報道される。
当然だ!
これらはないほうが良いものであって、少数ならあってもいいとか無視してもいいというものではない。
しかし人間生きていく上であるていど危険性を考慮して選択している。
手術の危険性が0.1%といわれた時に、その危険を心配して手術を拒否する人がいるとは思えない。もっとも危険性が0.1%ならたいていの医者は「まったく心配ありません」と言うだろう。
統計で使われる危険率は5パーセントとか10パーセントである。そのくらい間違えることを前提として判断しているということだ。危険率0.1%なんてもう統計の範疇ではないといえるだろう。
試験を受けるとき、配点が0.1%の課題をまじめに勉強する人がいるだろうか?
そりゃいるかもしれない。でもその方はまじめではあろうけど、投資効率ということを知らないことは間違いない。
ひのきみ運動は見解であって、善悪ではない。ご自身は賛成ではなくても、礼節を尊重することは社会人として間違っているとはいえないだろう。
それにしても善悪でもなく、重大災害でもなく、社会的におおきな問題を起こす可能性もない0.1%の出来事を報じるのは不思議なことだ。