すごい人だった 2006.05.07

都会に出てきて早や4年、電車の乗り方とか飛行機の乗り方は覚えたものの、まだまだ慣れないことがたくさんあります。そのひとつが人ごみですね。
田舎には人ごみがありません。渋滞もありません。言い換えると人ごみと渋滞があるところを都会といいます。
まあ、ここでは語義を論じているわけではないので・・

働き者・・・貧乏ひまなしともいう・・・の私も連休でしたので、泊りの旅行には行きませんが、ほぼ連日、買い物だ、見物だ、観光だと家内のお供で出かけました。
行った先の感想を聞かれてもそれぞれですから一概になんとも言えません。しかし、どこにでもフィットする回答があります。それは「すごい人だった」というフレーズです。

先月末、東京駅、上野駅、秋葉原、その他多くの駅の壁が「IKEA」というポスターで貼りつくされていました。聞くとIKEAとはスウェーデンの家具会社で日本進出してきたのだそうです。(正確には二度目の挑戦とのこと)
場所は千葉県船橋市、以前夏でもスキーができるザウスがあった跡地だそうです。遠くでもなく、駅から降りてすぐそばとのこと。それでは一度見物に行かねばならないと家内と二人で出かけました。南船橋駅で電車を降りると改札口を出るまでが大変です。そして駅から遠くないと聞いていましたが、たしかにそのとおり。駅からお店まで行列がつながっているのです。2年ほど前幕張にモーターショーを見に行ったときも海浜幕張の駅から会場の幕張メッセまで行列が続いていましたが、あんな感じです。行列は大蛇のごとく、小腸のごとくグニャグニャと七重八重に折れ曲がっております。やっと入場したときには、もうすっかりくたびれ果てておりました。そしてもちろんお店の中もすごい人でした。
       
店内には興味を引くものもたくさんあったのですが、家内が「レジも込んでいるよ」とのことで買うのは次回ということで・・
まあ、入場料を取らないのだから許す!

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筑波に行きますよ!
ある日のこと、朝ごはんを食べてごろごろしていると、家内が「筑波山に行こう」と言い出しました。
「がまの油の筑波山か?」と聞くと「もちろん」との仰せ。筑波エクスプレスという路線で秋葉原から行けるという。それじゃっと私は重い腰を上げる。私たち夫婦はどこに行くにも荷物を持たない。今の時代財布さえあれば間に合います。着の身着のまま、歩きなれた靴があれば十分。気楽なものです。
お昼ごはんはその辺のレストラン、なければコンビに弁当、雨が降れば傘を買えばよろしい。
私たち夫婦は身に着けるものに気を使わない人間である。通勤の靴で行楽地に行き、結婚式に行き、グアムに遊びにも行った。全天候型と呼んでほしい。あるいは単に物を持っていないだけかもしれない。 
私は筑波エクスプレスという名前から想像して、成田エクスプレスのように乗車券と指定席特急券が必要と思い込んでいたがそうではない。要するに路線の名称がかっこいいだけなのだ。
電車も駅舎もできたばかりという感じできれいです。45分間のすばらしい車窓からの景色を楽しみ筑波駅に到着
そこからが悲劇です。喜劇かもしれません。
筑波山というのは駅から10キロ以上離れています。当然バスに乗るのです。人ごみをかき分けてバス停のところまでたどり着いてから、バスに乗る列がえんえんと続き最後尾が先ほど出た駅のところと気がつき、ギョっとしました。行列に並ぶのも楽しからずや・・・なんて人間ができている私ではありません。無念夢想でただひたすら待つ
       
バスはある程度間隔を置いて来て乗客を乗せて去っていきます。晴れぬ長雨はないと悟りを開きかけたときです。バス会社の人が、「大変長くお待たせしております。ただいま渋滞で終点まで2時間程度かかっているそうです。なにとぞご了承ください。」とのこと
うーん、連休とは人間を磨くにはいい機会である。悟りがいっそう深まります。
やっと乗り込んだバスは、しっかりと2時間20分かかってつつじヶ丘に到着しました。さすがバス会社はうそつかない。
上りのロープウェーはそんなに並ぶことはなかったのですが、女体山の山頂駅に着くとくだりのロープウェーに乗る人の列が延々と続いています。話では1時間以上並んでいるとのこと。これはもうロープウェーで戻ることは不可能と反対側の男体山まで歩いてケーブルカーで降りることにしました。するとああ!男体山のケーブルカー頂上駅にも人の列が延々と・・・
家内にケーブルカーに並んでいる人の列とロープウェーに並んでいる人の列がつながるんじゃないかといいますと、「ばかなこと言ってんじゃない」と言われました。
しかし天候は晴れ、山頂から霞ヶ浦や遠く東京方面の建物が見えます。そして一番すばらしい眺めは田植え直後の光り輝く田んぼですね。瑞穂の国の宝であります。
もちろん、帰りのバスも電車もすごい人でした。

昭和記念公園の花がきれいよと家内がいう。
「うーん、行かにゃなるまい、えいまた〜顔見〜せ〜に♪」と民謡の一節を口ずさみ言い立ち上がったのであります。
途中経過を省略しますと、行きも帰りもそして目的地でもすごい人でした。

ディズニーランド・・・・冗談じゃない・・・そういえば東京駅で前売り券を持ってない人は入れませんと放送してました。
きっとすごい人でしょうね、

ちょっと人が多すぎます
ちょっと人が多すぎます
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テレビで秩父・羊山公園の芝桜がきれいだとニュースで報じていた。そのテレビ画面を見て、さすがの家内も行こうとは言わなかった。
なにせ、すごい人でしたから


本日の主張

都会の人ごみに感動いたしました





ひろひろ様からお便りを頂きました(06.05.13)
日本語は難しい
「すごい人だった」でなく「すごい人混みだった」の方が正解ではないのでは?。
「すごい人だった」ではだれか凄く偉い人にあってこの人は凄い人だな――と勘違いしてしまつた。
ひろひろ様、それは厳しい突っ込みです。 
おっしゃるとおりですが・・・
でも、そんなタイトルにしたら読む前にバレバレで、読んでくれる人がいないじゃないですか!


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