日本核武装批判論批判 2006.11.12

izanamiさんという方が書いた日本核武装批判がある。
ご本人は韓国出身の東京在住の大学生だという。あちこちでその論を見かけるので有名な方なのだろう。もっとも頭脳も切れるのかどうか、言っていることが正しいのかは、また別の観点で検証しなければならない。
さて、その論を検証する。

2006/11/10
敵国日本が核武装することは容認できない!
北韓の核武装により、日本でも核武装論が沸き起こっている。
しかし北韓と日本では国際的な位置づけが、全く異なっています。
日本は国連の枠組みの中では敵国扱いです。
北韓は敵国ではなく、準戦勝国扱いです。
北韓の核兵器保有を強烈に批判しているのは、アメリカと日本だけです。
国際的世論は北韓の核兵器保有より、日本の核武装に警戒しているのが正しい見方でしょう。
敵国である日本が核武装すれば、国連の戦後歩んできた戦勝国による力の支配関係が崩壊する恐れがあります。
日本の核武装論は北韓の核保有より、国際的な脅威を与えています。
日本の核武装だけは何としても阻止しなければなりません。
日本が核武装するなら、核攻撃も辞さないと周辺国は考えています。
日本自民党、そして自民党を支える極右勢力の野望を打ち砕くために、国連は敵国日本の核武装を実力で阻止することが、最重要課題であります。

まあ、一読して、どうしようもないというか、何も調べていないというか、何も考えていないというか、論評に値しないというか・・・そういったレベルの文章である。
わが師KABU先生なら「笑止」と言って忘れてしまうに違いない。でも私はこのような文章が一人歩きして、「へえ、そうなんだ」なんて思う人が、日本にはいないとしても、朝日新聞社とか韓国人、在日にいるかと思うと黙っていることができない。
ということではしたないかもしれないが、論破しなければならないと強迫観念にかられるのである。 



本日のお願い

よい子のみなさんは
こんなホラ話を信じちゃいけません





師Yosh様からお便りを頂きました(06.11.12)
とうた様、
Internetのお蔭か知らんが「間違い、き違い」の類の輩が多く表面に出て来てますな。
”テポドンなどのミサイルがペイロードを乗せて確実に目的地に運べることを確認しないと核武装したとはいえない。”
お説の通りです。
北のは核兵器と言ふよりも「自爆用」と考へます。それにしても近所迷惑!!

Yosh様 まさしくお説の通り
しかし道理に合わない考えでも、考えない人は信じてしまいます。
ですから私ははしたなくも、そういった間違いを訂正するのにてんてこまいです。
KABU先生のように「あんなのは論評に値しない」と腕をこまねいている気持ちになれません。
きっと貧乏人根性なのでしょう。

Yosh様からお便りを頂きました(06.11.13)
とうた様、
”KABU先生のように「あんなのは論評に値しない」と腕をこまねいている気持ちになれません。きっと貧乏人根性なのでしょう。
さうではないでせう。
Yardの雑草は出てきたのをそのままにしてると、そこら中が雑草でいっぱいになります。それで刈り取ることをしてもまた出てきます。
一番せないといけないのは根こそぎ取り除くことです。
それにせなければならないのは「芝生をある程度伸ばしておいて、もし雑草の種子が飛んで来ても芝生の葉で受け止め地面に根が張ることができなくする。」ことです。
芝生も余り短く刈り込むと、反って雑草の種子が地面に付き生えてきます。

Yosh様 毎度ご指導ありがとうございます。
草むしりもむしった効果があればやりがいもあるのですが、反日勢力はしたたかでいくらむしっても踏みつけてもまた生えてきます。
根絶やしにするにも公立学校というところで雑草を生産しているのでむしるより生えてくるのが早そうです。
まあ、決して音を上げずにがんばりましょう。

Yosh様からお便りを頂きました(06.11.13)
とうた様、このことはこちらでは定説なのですが、こちらの主な報道機関は報道しない。
日本でも同じやうですね。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2707356/detail
「クリントン政権が北朝鮮にあざむかれ、核問題に発展した」
国議会を掌握した民主党が対北朝鮮政策を展開し北朝鮮と核交渉を行えば、実際に北朝鮮が核を放棄するのだろうか。民主党政権を率いたクリントン前大統領は8日、ブッシュ政権の対北政策を批判し、「北朝鮮との直接対話の窓口さえ開いておけば、北朝鮮の核問題は1年以内に解決可能だ」と主張した。同氏は北朝鮮が経済的保障さえ受けられれば核を放棄し、それでも北朝鮮がウソをつき通すのなら「それで終わり」と語った。これは民主党の考え方をそのまま反映したもので、金大中(キム・デジュン)前大統領の主張とも通じるものだ。

◆ガルーチ「北は我々にウソをついた」
韓半島(朝鮮半島)での第1次核危機は、クリントン氏が大統領在任中の1993年3月、北朝鮮による核拡散禁止条約(NPT)脱退にさかのぼる。米国と北朝鮮は直接の交渉を行い、翌年10月にジュネーブ合意を引き出した。ところが北朝鮮は実際には核開発を続けていた。99年にはペリー元国防長官が北朝鮮を訪問し、「ペリー報告書」を議会に提出。2000年には北朝鮮の趙明祿(チョ・ミョンロク)特使とオルブライト国務長官の相互訪問も行われた。
ジュネーブ合意当時、米国側代表だったジョージタウン大学のガルーチ学長は、10月の北朝鮮による核実験直後に行われた朝鮮日報とのインタビューで、「北朝鮮は米国をあざむいた。パキスタンの援助でウラン濃縮まで行った」と語った。つまり北朝鮮と対話をすれば核問題は1年以内に解決可能というクリントン氏の発言は現実的ではないということだ。
クリントン前大統領は「それでも北朝鮮がウソをつき通すのなら、それで終わりだ」と語った。しかし北朝鮮は既に国際社会を何度もあざむいてきたが終わってはおらず、逆に核兵器を持つようになった。クリントンより強硬なブッシュ政権でさえも手を出せないでいる。民主党も具体的な方法はないようだ。慶南大学のキム・グンシク教授は「クリントンの発言は北朝鮮との談判を念頭に置いた民主党の雰囲気を反映しているようだ」と指摘した。

◆北朝鮮の核兵器廃棄については異なった見方も
北朝鮮がクリントン前大統領の考え通りに、経済の活性化やエネルギー・食料の支援を受けられれば核兵器を放棄するのだろうか。これについては北朝鮮が核兵器を体制維持の道具として開発した点から、絶対に放棄しないだろうとの見方がある。京畿大の南柱洪(ナム・ジュホン)教授は「北朝鮮にとって改革開放は直ちに脆弱な首領体制の崩壊を意味することから核を選択した。まして現在の国際社会はジュネーブ合意のような核の凍結ではなく、解決を望んでいるため合意はより困難だ」と主張した。世宗研究所の宋大晟(ソン・デソン)首席研究員も「北朝鮮の大量破壊兵器開発は、金正日(キム・ジョンイル)体制の維持、韓国赤化、交渉力強化が目標だ。北朝鮮が核を放棄するのは理論的にはともかく、現実的にも不可能だ」と指摘した。
一方北朝鮮の核を交渉用と見て、核兵器を放棄しても北朝鮮の体制維持が可能との見方もある。慶南大のキム・グンシク教授は、「北朝鮮は米日との関係改善の過程で、外部からの莫大な資金が手に入れば、改革開放や(韓国での)朴大統領式経済開発が可能と判断している」との見方を示した。また東国大の高有煥(コ・ユファン)教授は、「このままでは北朝鮮は経済危機で内部崩壊するので、核放棄の条件として対米関係改善を要求してくる可能性がある」との分析を提示した。
しかしながら高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「米国が多くの譲歩をすれば可能だろうが、現実とは距離がある話だ」と主張した。
キム・ミンチョル記者 朝鮮日報/朝鮮日報JNS
Yosh様 もう貴国の民主党は我が日本の民主党のように迷走状態なのでしょうか?
クリントンとカーターが北朝鮮の今を作ったといっても言い過ぎではないでしょう。それにしてもクリントンとは、クリントン時代のカーターのように時代遅れもはなはだしい。
日本はカーター時代に比べて、小泉、安倍と少しずつ進歩してきたような気がします。
目指すは、北朝鮮解体!

Yosh様からお便りを頂きました(06.11.14)
とうた様、
迷走状態ではないでせう。
ただ、彼らが権力を握る為の努力で国民の人心の掌握に成功した結果です。
それにClintonの時のやうにうまく報道機関を利用することが巧みなだけです。
勝ったと言ふても投票数でわずかに50%以上を得ただけのことです。
指導者に分からせる為か共和党支持者が今回あまり動かなかったのもあります。理由は税金はまあまあの状態、失業率も低く、経済も好ましいところから我が身に切羽詰まったものがないところのやうです。
もし、民主党が社会保障の政策で政府の構造を大きくしてその費用を賄う為に税金の率が高騰し、特に高額所得者の税率を高めたりすると、彼らが投資を控へることになり経済が少しでも落ち込めば仕事も上手くいかなくなりその時に中間層が一番まともに影響を受けはじめ、それで不満が出れば。もう先は読めるでせう。
2008年迄に民主党が主導して行く議会の方向次第で大統領選挙に響きますから、、民主党も下手な動きはせないでしょうが。
例えば今までやってきた国の安全の為のことを止めたり疎かにして、万一それが原因での安全が脅かされたら、どうなるかです。
共和党も民主党も我が国のことを先ず第一に考えます。ですから何処かの国の政党のやうに属する政党や近隣国への配慮を優先させることはせぬ、ことが安心出来るのです。

Clintonのやうに女、名誉と金に執着した政治家は稀です。
女はご存知の通り。
北に絡んで彼がノーベル平和賞を狙っていたという定説があります。(論説記事さがしておきます。)
金のことでは2004年の大統領選挙で、ゴアが嘆いた有名な話;Clintonが彼の行く先々を廻って民主党の支持者から金を集めて民主党やゴアの選挙運動に廻さず、これは自分が貰ったものだと彼の懐にいれてしまい、後に行ったゴアが支持者から寄付金を集めるのに苦労した。それでゴアはClintonに選挙の応援をするのに廻らないでくれと、頼んださうです。

Yosh様 いつもご指導ありがとうございます。
まさしくそこです。
貴国、あるいはイギリス、いえいえ、世界中どこをさがしても、私利私欲のために動く政治家はいても、自国を貶め、外国のために働く政治家はいません。
そこが、日本の悲劇なのです。
そこが、日喜劇かもしれませんが・・
現状でのアメリカへのお願いは、ブッシュの政策を大きく変えずに、北朝鮮にもっと圧力をかけて欲しいこと。
そして中国の軍事的拡大に牽制して欲しいことです。
貴国の民主党はあまりそう動かないかもしれませんが、我が日本の民主党は中国のために一仕事したくてたまらないようです。


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朝日新聞若宮主幹とエマニュエル・トッド氏と対談(2006年10月30日)
トッド氏の発言要約 全文はアサヒコムで検索願います。
核兵器は偏在こそが怖い。広島、長崎の悲劇は米国だけが核を持っていたからで、米ソ冷戦期には使われなかった。インドとパキスタンは双方が核を持った時に和平のテーブルについた。中東が不安定なのはイスラエルだけに核があるからで、東アジアも中国だけでは安定しない。日本も持てばいい。
イランも日本も脅威に見舞われている地域の大国であり、核武装していない点でも同じだ。一定の条件の下で日本やイランが核を持てば世界はより安定する。
私も日本ではまず広島を訪れた。国民感情はわかるが、世界の現実も直視すべきです。北朝鮮より大きな構造的難題は米国と中国という二つの不安定な巨大システム。著書「帝国以後」でも説明したが、米国は巨額の財政赤字を抱えて衰退しつつあるため、軍事力ですぐ戦争に訴えがちだ。それが日本の唯一の同盟国なのです。
核兵器は安全のための避難所。核を持てば軍事同盟から解放され、戦争に巻き込まれる恐れはなくなる。ドゴール主義的な考えです。

エマニュエル・トッド
フランスの人類・歴史学者。パリ政治学院卒。英ケンブリッジ大学で歴史学の博士号。「最後の陥落」(76年)では出生率の推移などからソ連崩壊を早々と予測。「第三惑星」(83年)や「移民の運命」(94年)に続き、米国の病理と一極世界の限界を示す「帝国以後」(02年)など話題作多数。人口動態や識字率などを根拠に「常識破り」の仮説と世界観で問題提起を続けている。55歳。作家ポール・ニザンの孫でもある。