時代を超えて職業を説明できるのか 2007.10.21

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テケテケ(太鼓の音)・・・毎度バカバカしいお話を
私は電車の中とかでいろいろ考えるんですよ、 そりゃみなさんもそうでしょうけど・・
何を考えているのか? そうですね・・つまらないこと・・なんでもかんでもというところですね
では頭に浮かぶつまらないことの一例を・・

職業っていろいろありますよね、あなたはどんな職業でしょうか?
私は環境監査なんてことで世過ぎしております。ところで環境監査ってなんでしょうか?
そんなマイナーな仕事を知っている人は100人中10人程度でしょう。あるいは100人中一人くらいかもしれません。私の家内だって私がどんな仕事をしているのか? 理解しているとは思えません。いえ、私が黙っているのではなく、私は業務上の秘密以外は毎日何をしてきたかを話しておりますが、私の仕事は家内の頭の想像の域を超えているのではないかと思います。
ちなみに、環境監査というお仕事は会社や工場が環境法規制を守っているかとか、環境に良いこととか悪いことをしているかを点検することを言います。

私だって人のことをいえません。
私の相棒、たぬきはサービス業だというのですが・・・私にはサービス業という仕事がどんなものかわかりません。ホストでも値引きする人でもなさそうです。
tanu.JPG 職業ってたくさんあります。おまわりさん、先生、消防士(正確には消防士とは階級で消防吏員というらしい)、銀行員、お医者さん、歯医者さん、道路工事の人、電車の機関士や車掌さん、パン屋さん、花屋さん、郵便屋さん・・・もうたくさんあります。
そういった割合とその辺で見かける人に知られた職業もありますが、ふつうの人が知らない職業もあります。
弁護士というものにはテレビドラマではお見かけしますが、私は現物にお会いしたことはまだありません。
と書いた後で、解法者さんにお会いしたことを思い出しました。
船員さん、うーん、いまだかって本物を見たことがありません。北島三郎が船員姿で歌を歌うのならテレビで見たことがあります。そうそう歌手も職業のひとつですね、
まあたくさんの職業があるものです。
いずれにしても現代の職業を現代の人に説明することさえ、非常に難しく、不可能に近いこともあります。これが時代を超えて、たとえばある時代の職業を説明しようとすることは非常に難しいことであると思います。あなたもそう思うでしょう?

mose.gif 例えば、旧約聖書に出てくる職業を理解するということは、現代の日本人にとってはいかがでしょうか?
最初の人間、アダムは無職だったのでしょうか? アダムの職業については旧約聖書には書いてないようです。
もっとも一人しかいないときに職業なんて言わないか 
アダムの息子アベルは羊飼いになり、カインは農夫になりました。
「羊飼い」って知ってます?
私は知りません。今の日本で羊飼いっているんでしょうか? 村上春樹に聞けば羊飼いについて教えてもらえるかもしれません・・
家内の家ではヤギを飼って、その乳を飲んでいたといいますが、やぎと羊は違います。
農夫という職業も今の日本ではめったに見られなくなりました。私の田舎で農作業をしている人のほとんどは兼業農家で本業は会社員だったり、銀行員だったり、先生だったりします。
あまり上品なことではないが、旧約にはプロアマを問わず売春という職業(?)は全編いたるところに出てくる。プロとアマというより、フルタイムとパートタイムというべきなのか? ものの本によると神殿の巫女も売春婦だったらしい。
また、旧約には知事という言葉が出てくる。私には原語はわからないが、村長とか酋長とか統治者とでもいう意味なのだろうか?
ともかく売春は最古の職業といわれ、政治家は二番目の職業といわれている。これは現実として否定できないと私は思う。 最古の職業と二番目の職業といわれるほどであるから、このふたつの職業は全世界 津々浦々 時代を超えて普遍的で、誰もがその職業がいかなるものなのか幼い子供を除いて理解できるということだろう。

新約聖書にも様々な職業があらわれます。イエスキリストは大工だったといいます。
預言者というのは職業というより人生の生き方ではないのでしょうか?
私も預言者のつもりです(本気ですよ)
漁師というのもあります。十二使徒の一人、シモンは漁師だったはず。
マタイは収税人だったそうです。今でいえば単なる税務署というより国家機関の代理人だったのでしょうか?
兵隊は単なる兵卒の他に10人隊長、100人隊長、1000人隊長とランクに別れています。更に階級が将官、佐官、尉官、下士官、兵と別れるのはグット時代が下がってからです。
まあ、このへんは今の人にも十分にいかなる仕事をしているのか理解できるのではないかと思います。

さて、逆に現代の職業を当時の人に説明できるものでしょうか?
基本的なもの、農夫も、漁師も、兵士も、歌手も、俳優もそのまま通用しそうです。
子守り、パン屋、運送業、コック、介護福祉士といったものは、昔はすべての人々が自分でしていたことでわざわざ専門の職業としては成り立たなかっただろうと思う。
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では現在のもっとも多い職業、サラリーマンとはなにかを旧約の時代の人に説明できるだろうか?
サラリーマンとは元々は、ローマ時代の兵士が賃金を塩で支給されたという説と、塩を買う金をもらったからという説がある。
雇われて仕事をして賃金をもらうという職業はありそうだが、肉体労働ではない仕事というのは書記とか教師くらいだったのだろう。
現在のオフィスワーカーを意味するサラリーマンを2000年前の人に説明できるとは・・ちょっと困難であろう。
近代、現代に発生した職業となると、だんだんと説明が困難になる。
パイロットは空飛ぶ馬車の御者、電車の機関士は機械馬の御者といえばよいか? もっとも昔は一般大衆のための公共交通機関などなかっただろう。闘いのための戦車(馬車)か王侯のための乗り物だけだったとは思う。
精神科医なんかはグダグダ説明をせず、魔法使いとか賢者といったほうがとおるのではないだろうか?
監査員というのは日本なら目付け、中世ヨーロッパならオウデターと言って、使節と同行して殿様や王侯のご意思をちゃんと先方に伝えたかを確認する役目だったと聞く。しかし旧約時代に存在したのか知らない。
まして私のお仕事、環境監査員となると環境法規制がないと存在するはずがなく、現実に1970年以前には存在していないはずである。
ISO審査員になると発生してから20年、更に説明困難で・・・今でさえ存在理由が不明である 
証券会社とか保険会社という会社が発祥したのは大航海時代以降、たかだか数百年前のこと
コンピュータプログラマーなんてのになると説明不可能だろう。いっそのこと呪文を書く人とでもいえばよいかもしれない。

最古の職業、二番目の職業が人類に普遍的であることから類推すると、昔の人に説明できない職業と言うのは、基本的には不要な職業なのだろうか?
実を言ってそんな気がする。
もし、資源枯渇か地球温暖化によって、文明社会が崩壊すると、今ある多種多様な職業は、職業が分化してきたルートを逆にたどって減少し、根源的な最古の職業と二番目の職業に還元されるのだろうか?
そして最終的にアダムのように無職で、衣食住を得るためになんでもするという原始人になるのだろう。
そんなことを考えていると私は飽きない。


本日のまとめ
愛国者というものは時代を超えて説明できると信じる。
そして同時に、国を裏切り、国を売るというやからもまた時代を超えて存在するのは旧約聖書やギリシア神話からも間違いない。

なんてくだらないことを考えていても結構面白いのです。 



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