大人よ、自信をもて2001.10.12
今の若者は・・・とはじまる話は枚挙にいとまがない。あるいは今時の先生は・・・で始まる嘆きもある。ホントにそうなのかい?

中学校の先生がダイヤルQ2で知り合った中学生を殺した容疑で逮捕されたり、バスジャック事件、電車の中でちょっとしたやり取りで殺したとか、新聞、テレビを賑わす事件あるいは日常会話に取り沙汰されるできごとは日常多発している。多くの方は今は・・・(モラルがどうの、教育がどうの、政治が、警察がと続く)とおっしゃる。
年よりは年寄りというだけで偉いのだ! 私は昔も今も変わっていないと思う。私は終戦直後の生まれなので、ここでは昔とは50年位前としその頃との比較で話を進めたい。
バスジャックね〜。子供の頃小学校、中学校とも3キロの道を徒歩通学でバスに乗るなんてのは盆に親戚を訪ねる時くらいでしたね。幼稚園?そんなもん行ってません。
刃物?私達が子供の頃手に入るのは丹波とかいったちゃちなナイフだけ。鉛筆削りとか篠竹細工くらいしか使えません。ちょっといい刃物がほしい時は自分で作ったんです。断面がひし形のやすりを買ってそれを別のやすりでぎざぎざをとり、刃の形をつけてナイフを作るしか方法がありません。買ったらいいだろうって?、そりゃ無理ですよ。私の子供時代、金持ちと貧乏の違いはきゅうり泥棒する時もっていくのが味噌か塩の違いでしたから。今じゃきゅうりは野菜でしょうが、我々にとってはおいしいおやつでした。もちろんそれだけじゃ食べられませんからなにかつけなくちゃならない。そのなにかに持っていくのが味噌なら金持ち、味噌がなくて塩を持ってくのが貧乏というわけです。
またその頃は戦争から帰ってきたばかりの人達がいまして、おかしな行いはすぐとっちめられていましたね。今と違ったのは見てみぬ振りをしなかったんでしょう。万引きなんかが見つかると「おまえいま万引きしたろう。おじさんがおめ〜の根性なおしてやらあ」と見知らぬおじさんにこぶをふたつみっつ作られたという時代でした。
たばこなんか吸ってたらもう即「不良!」なんて言われましたよ。要するに体と精神と取り巻く世界がバランス取れてたんじゃないのかな?今はパソコンだけじゃなくテレビや映画で情報だけが先行しバーチャルな全世界を見ているので自分を抑えることができないんでしょう。

昔と一番違うのは、大人の方が自信を失ってしまったことです。昔はどんな大人でも沢山の門松をくぐって来たというだけでしっかりした自信を持ってました。大人の世界と子供の世界は全く分かれており、大人は子供より偉かったのです。子供は親父や近所のおじさんのようになろうとし、大人を真似したんです。
年よりの言うことを聞きなさい!今の大人、私も含めて社会がドラステックに変わる時代で自信を失ってしまっている。それが態度に出て、子供たちが大人の真似をしようという気を失ってしまったのではないだろうか?そして、変に子供におもねる大人がいて、大人を尊敬しない子供を量産し、それが大人になるから始末に困るんです。
「大人はかっこいい、ああなりたい、」と子供が感じ大人を真似する社会でなければいけません。
よっく考えれば、昔と今なにも変わっちゃいませんよ。ただ、今変革の時代で成人層が子供を、社会を導いていく信念、自信をほんのちょっとなくしゃちゃったんです。
でもこの日本を支えているのは満員電車に揺られているサラリーマンじゃないですか!だからこそ、我々は子供(若年層)を教え導く権利があるのでないか!、そして権利は義務であるのです。


独り言の目次にもどる