人間はみな兄弟?2001.12.16
『人間はみな兄弟』とか『人類はみな兄弟』とかいうフレーズをよく聞きます。
響きがいいですね!
そうか、人間はみな兄弟なのか!みんな仲良くできるはずだ、国際問題は話し合えば分かり合えるんだ!
なんて思いますよね?

本当でしょうか?
人間がみな兄弟だとしてどうなるんでっか? 最近の研究では人類は並行発生ではなく、国籍、人種を問わず現在のすべての人類は『イブ』と命名されたただ一人の女性の子孫なのだそうです。そうしますと『人類はみな兄弟』ではないにしても『人類はみな従兄弟あるいははとこ』なのでしょう。
でも『血は水より濃い』ともいいますが、『兄弟は他人の始まり』ともいいます。
すべての人類が生物学的に兄弟だとしても、すべての人間が仲良くできるかはまた別問題でありましょう。

アメリカがビンラディンはテロ犯人の証拠だとして公開したビデオのなかでラディンは「相手が『アラー以外に神はなし、ムハンマドは神の使徒』というまで戦う」と語っています。
この一句をもって私は彼は人類への敵であると断じます。
私が断じなくとも、彼は『仏教徒、キリスト教徒は敵である』といっているわけです。
●参考までに通常「異教徒」というのはキリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒以外を言います。彼らは旧約聖書を共有しているので同類と考えているのです。その三宗教から見ると仏教徒なんてのは原始人同然なのでしょう。
私は日本国憲法が絶対なんて思ってませんが、少なくとも誰もが他人に害をなさないかぎり思想信仰の自由をもつことは正当な権利と考えています。そしてボルテールの言うとおり『私はあなたの意見に反対だが、あなたが発言できるためには命をかけて戦う』ことを誓います。

民族浄化なんて言葉で多民族国家では自分と違う人を殺しています。
これナチによるユダヤ人ホロコーストと同じです。決して許せない行為です。
しかしながらこれが現実です。
民族浄化として攻められてかわいそうと思っていたら、突然勢力を増して相手方の民族浄化をはじめるのですから善悪はつきません。日本では過去現在このような内乱や民族の違いによる紛争がなかったことに安堵するほかありません。もっとも現在の国内の主義主張の衝突と近隣諸国の反日感情を考えると明日は分からないのが現実でしょう。

世界中いたるところに人種差別があります。
人種差別と言うと公民権が認められないとか『○○入るべからず』と書いてあるばかりではありません。
○○には例えば「日本人」とかが入るわけです。
社会生活、移動その他見えるもの、見えないものでの差別は世界中いたるところにあります。日本でも在日外国人に対する差別があるとか言われますが、そんなもんじゃありません。
外国で商店に入っても日本人だから無視されたなんて経験ありませんか?
もっとも最近じゃ金持ち日本人を無視したら倒産するか!(^^)

現実を踏まえれば『人類はみな兄弟』であったとしても『人類はみな競争相手』なのです。私たちはこの現実を認識しなくてはなりません。
創世記ではイブにはカインとアベルというふたりの息子がいました。そしてカインはアベルを殺して人類史上発の兄弟殺しとなったのです。
『人類はみな兄弟』の次の句を暗示するようであります。

本日の結論

『人類はみな兄弟』かもしれない。でもそれは仲良くできるということではない。
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