September 19, 1998
新しいPentiumII/266のPCの購入にあわせて、ディスプレイにはありきたりの17インチではなく、少し大きめの19インチのものを購入した。これまでの486/100マシンには15インチを使っていたので、ちょっとした飛躍である。ノンリニアビデオ編集の画面などでは画面に表示されるものが多くて、画面が広いのと広くないのとではかなり操作性が違うからである。とは言っても20インチ以上は値段的にも置き場所的にも厳しくなってくるので、19インチである。ここ最近、雑誌などでも19インチディスプレイの特集をみかけるようになった。今までは15インチディスプレイで1024×768で使っていたのだが、ちっちゃい画面で見てるねぇと言われることがよくあった。一般的には、1024×768は17インチディスプレイで、15インチでは800×600で使うのが普通らしい。まあ確かに、Windowsのデフォルトのままのフォントサイズでは、少し読みにくいので、ひとまわり大きいフォントにして使っているが、本来高品位のディスプレイではなるべくドット密度を大きくしてドット数の大きなフォントを小さめに表示するのが美しいと私は思っている。フォントを構成する1ドット1ドットが区別して見えるようではよくない。画像編集などで1ドット単位の編集をするときは、もちろんズームアップして編集すればよいわけだ。
さて、新しいPCでの19インチディスプレイでは通常は1280×1024で使っているが、この場合に15インチで1024×768のときと同じことを言う人はあまりいないのではないか。で、試しに画面上のドット密度を計算してみた。
ドット密度を計算してみる
15" 17" 19" 260×195 mm 305×229 mm 351×263 mm 640×480 63 (0.41) 53 (0.48) 46 (0.55) 800×600 78 (0.33) 67 (0.38) 58 (0.44) 1024×768 100 (0.25) 85 (0.30) 74 (0.34) 1152×864 113 (0.23) 96 (0.27) 83 (0.30) 1280×1024 133 (0.19) 114 (0.22) 99 (0.26) 1600×1200 156 (0.16) 133 (0.19) 116 (0.22) 結果は dpi と括弧内が mm/dot で表示してある。画面サイズは、15インチと19インチは私が実際に使用しているディスプレイで画面ちょうどに表示したときのサイズを実測したもの、17インチはちょうど中間ということで15インチと19インチの計算上の中間値を用いた。
これによると、15インチで1024×768と19インチで1280×1024はほぼ同じであることがわかる。私の使ってる2台のPCでは、画面の広さが違ってものがたくさん表示できるが、画面に表示されるものの大きさ自体はほぼ同じということである。昔のMacintoshと同じようなものだ。
1280×1024だけ違うアスペクト比
Windowsで一般的に用いられる画面ドット数は、VGAの640×480にはじまって、800×600, 1024×768, 少し一般的ではないが1152×864, そしてちょっと飛んで1600×1200と、みんなテレビの画面と同じ4:3のアスペクト比なのだが、1280×1024だけが4:3ではない。これは、PCで高解像度ディスプレイが一般的になる以前から存在したワークステーション用ディスプレイのドット数に合わせたせいと思われる。稀に、1280×960という4:3のドット数も出せるビデオカードもあるが、私のにはない。
ディスプレイ自体は通常4:3にできているので、1280×1024に設定したときだけ、画面に表示されているドットの縦横比が1:1ではなくなってしまう。ファイル操作や文書処理などならさほど問題なかろうが、画像関係を扱うにはちょっと困る。スマートなおねいさんの写真も全部デブに見えてしまうのだ。これは、最近はやりのワイドテレビで普通のテレビ映像を画面いっぱいにフィットさせて見ているときにも大なり小なり (画面中央ではなるべく歪まないようになど、各社色々工夫しているようだが) 起こっている。歪み方はPCの1280×1024の場合どころではないのだが、あまり気にかけない人が多いようだ。
しかし、そんな画像を見ていると目が腐ってしまうので、私の場合は、1280×1024でも正しくドットの縦横比が1:1になるように調整している。といっても簡単なことで、ディスプレイの画面サイズ調整で、画面ちょうどに合わせるのではなく、比率が正しくなるように横方向を縮めるだけである。画面の左右に黒い余りの部分ができてしまうが、それほどたいしたことはない。こんなふうである。
上でドット密度を計算した際にも、この状態での寸法で計算してある。
いまどきのディスプレイは、画面モードごとに調整値を覚えてくれるので、他のドット数に変えたときにも問題はない。
ワイドテレビで普通のテレビ映像を見る場合も、是非画面左右が余る、画面比率が完全に元映像通りに見えるモードで見てもらいたい。それでは画面が小さくしか見えないかもしれないが、そのためにはワイドテレビはインチ数のできるだけ大きなものを買うべきである。小さなワイドテレビというのは、横に広いテレビではなく縦に狭いテレビである。