97年末のプリンタ

Created on December 14, 1997
Last Updated on December 23, 1997


 筆無精なせいでトピックのアップデート間隔があまりに長く、プリンタの話を前に書いてからもう1年以上経っている。A6サイズの熱昇華プリンタについての話は基本的に変わらないが、この1年でプリンタに関する状況もずいぶん変わった。

 日本では、年末が近づくと年賀状という国民的行事があるせいで、プリンタの販売合戦は加熱する。去年はエプソンとキヤノンの対決の構図で、エプソンのPM-700Cの勝ちという感じであった。個人的にはA4で熱昇華プリントのできる、アルプスのMD-2300も押したかったのだが、価格が高い目だったことと、褪色防止のオーバーコートの境目がはっきり出てしまい、ちょっと光が反射すると縞が見えてしうのでポイントが落ちた。

 さて、今年はどうか。去年写真画質で負けたキヤノンは今年は耐水性を売りにしてきたが、画質に関して言うと全然駄目だ。エプソンは、PM-750Cで今までの720×720dpiを1440×720dpiにして更に画質の向上をはかっているが、決してdpi値の通り画質が倍きれいになったというほどではない。いくらドット間隔を細かくしても、やはり色の淡いところではまばらなドットが見えるので粒状感がする。画質面で言うと、ヒューレットパッカードのPhotoSmartフォトプリンタが突然飛び出てきた。インクジェットプリンタとしてはPM-750Cを超える最高の画質で、粒状感が非常に少ない。ただし、図体がでかいのが難点か。

 一方、アルプスの熱転写/熱昇華プリンタもがんばっていて、MD-2300の後継のMD-1300は、型番を見ると何か廉価版のようだが、性能的にも向上しており、オーバーコートの縞(これはMD-2300でも新しいインクカートリッジの発売で改善されていた)や、色ムラもなくなり、非常によくなった上に安くなって、言うことない。

 A6サイズの熱昇華型プリンタも、今年はデジカメの普及にともなってかなり出てきた。35万画素クラスのデジカメに対応する150dpiクラスのものがやはりまだ多いが、オリンパスは140万画素のC-1400Lに対応して、306dpiのP-300が発売されて、おすすめだ。オリンバスのデジカメからならダイレクトプリントも可能だ。

 他に高dpiの熱昇華プリンタというと、カシオからDP-8000というのが出ていて、カタログスペックによるとパソコンからの出力時は446×297dpiだと言うのだが、どうも胡散臭い。店頭で見る印字サンプルを見ると、どれも150dpi程度以下のドットの見える画像で、ほんとにそんな絵しか出力できないのか、単にもともとそういうドット数の少ない画像を拡大してプリントしているものなのかどうかよくわからない。誰か実際に買った人がいたら、本当のところを教えて欲しい。


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