BOφWY
SINGLES

 これはシングルのA面とB面が入ってるというヤツですね(笑)。変則的なシングルを除いて・・・。

 「わがままジュリエット」のB面って何だった? ちょっと待って、言わないでくれ。クイズ出されてるみたいでイヤだな(笑)。ライヴ・ヴァージョンだ。あっ、思い出した、ライヴ・アレンジの「GIVE IT TO ME」だ。あと「MARIONETTE」のB面の「WILD ONE」も入ってないし。「ONLY YOU」のB面もライヴだ。それで入ってないんだね。「ONLY YOU」なんてオレがロンドンに行っちゃって、日本にいないときに出たレコードだよ(笑)。知らないよ、そんなの。

 BOφWY が解散した後に出たレコードに関してはノー・タッチていうか。そんな過去のことにいちいち口を出すのも面倒くさいってところだよね。

 あとオーケストラのインスト・アルバムも出たでしょう? それも出したきゃ出せばみたいな・・・。でも、そう言ったらミもフタもないじゃんね。それを売ろうと思ったスタッフはどうなっちゃうのよっていう。この頃はもうメンバーにも会ってないからわかんないんだけど、誰かディレクションしてたのかな? わからない。

 オレはとにかく BOφWY を解散してから、表彰式があるので出て下さいってのも一切出なかったし。一つケジメをつけたかったからさ。解散して東京ドームで同窓会的にやったあのライヴで完全に終わりになった。

 そういや、12インチのシングルってのもアナログ盤の衰退と共になくなったね。「OUR LANGUAGE」なんて懐かしいよ。すっげぇイイ加減な曲でカッコイイよな。思い切りよくて。

 オレがユニコーンを好きなのも、その辺が共通点になってるからな。アイツらの思い切りの良さもかなり吹っ切れてるじゃん? 今の自分にない姿というか、気持ちのいい若者的な感じなんだよね。音楽的な土台みたいなモノがちゃんとないと、できないことだからさ。

 このアルバムの中で「ONLY YOU」とかは、作ってるときにいい歌だなと思った。布袋がコステロを好きなアンテナで曲を作ってきたなって感じがすごくしたし。詞もあっという間に書けた。オレの中でちょっと泣きの入った感覚でさ、メロディーも好きだし触発されてすぐにできちゃった。その意味では BOφWY の代表曲として浸透してるんじゃない?

 歌詞では「CLOUDY HEART」と「ONLY YOU」が代表曲っぽい。あと、「HONKEY TONKEY CRAZY」は初めてのシングル・カットってこともあったし、東芝に移籍して第一弾だったし、「シングルっぽい曲をもう一曲書かない?」って話があった。一回布袋の家に行って " シングル用の曲かぁ・・・ " とか言いながら、最終的には " やっぱりメンバーと話し合った結果、これが一番いいです " って言いに行った(笑)。

 ほんとはシングルなんかどうでもいいやって気がメンバーにあってさ、もう一曲作れと言われたこと自体がヤだったの。サビの " ホンキー、トンキー " ってメロディーがあるじゃん? あれもデキシ・ミッドナイト・ランナーズの「カモン・アイリーン」って曲のサビを逆にメロディーをとってできた。そういうレベル(笑)。シャッフルは好きでさ、BOφWY ってロック・バンドのシャッフルをけっこうイイ感じで出してたと思う。

 オレ、最初印象が強くない曲でも、シャッフルにすると何か急にキャッチーに感じてしまう。

 「NO N.Y.」を12インチシングルとしてもう一回レコーディングしたのは、ファンの間ですごい評判が良かったからね。プレゼント的なニュアンスが強い。それで「OUR LANGUAGE」が入ってるっていうことは、アルバム・レコーディングの時に一度ボツになったんだ。布袋が一晩で考えて、次の日に録っちゃったんだ。

 その頃、12インチのリミックスが流行ってたよね。日本では佐野(元春)さんがニューヨークから帰ってきてやり始めたりして。「COMPLICATION SHAKE DOWN」とか聴いたりしたな。



 シングルで人気に火がつくとか突破口を開く意味合いはあんまりないよ。やっぱりアルバムを作ってからだと思うな。