爆破テロその後

☆事件発生10時間後
2002年10月12日、午後11時15分、インドネシア、バリ島最大の繁華街、クタ地区の中心で発生した爆破テロ事件は、世界中の旅好きの人々を恐怖に陥れました。

左の写真は爆破事件10時間後の現場写真です。クタ、レギャンストリートのほぼ真中にあるナイトクラブ、サリクラブ前の通りに駐車していた車に仕掛けられた爆弾が大音響と共に炸裂し、一瞬にして周囲は炎の海と化し、瓦礫の山を築きました。
その爆発音は5キロメートル離れた所まで聞こえ、2.5キロ地点の建物のドアを激しく震わせ、500メートル以内の建物のガラスを木っ端微塵に砕くほど凄まじいものだったそうです。
主にオーストラリア人観光客を中心に180人もの人が犠牲となり、不幸にも日本人のご夫婦もこのテロにより亡くなられました。

テロ事件を境に観光客のキャンセルが相次ぎ、レストランや商店など売上が激減し、中には閉店に追い込まれたところもあるようです。

悲しい事態の中で非常に多くのバリ人達は、一日も早いバリ島観光の復興を願い、ヒンドゥの神々に祈りを捧げ、事件現場整理のため、全くのボランティアで駆けつけました。

☆事件後一ヶ月
以来、一ヶ月、多くのバリ人達の寝食を忘れた活動によって、事件現場は綺麗に整理され、今は塵一つない広場となりました。
私がバリ島に出発する直前の去る11月15日、この場所で犠牲者の冥福と、早い時期の復興を願い、盛大な慰霊祭が行われ、その様子が世界に報道されました。
又、滞在中の19日には首謀者の一人とされる男が、バリ島から遠く離れた地で逃亡直前に逮捕されましたが、現地では残る犯人の逮捕も時間の問題と言われています。

現在、バリ島の安全は完全に確保されていますが、一日も早く事件の全容が解明され、従来の様に平和なバリ島の姿を取り戻す日を願わずにはいられません。