草戸千軒 |
木の枝を利用したスティックによって、毬(きゅう)と呼ばれる木製のボールを打ち合う遊戯、またはそのスティックのことを毬杖と呼びます。蹴鞠(けまり)などと同様に、古代に中国から伝えられましたが、毬杖の場合は中世になって庶民の遊びとして広まったことに特徴があります。細かなルールは明らかになっていませんが、厄払いのような呪術的側面をもつ遊技だったようです。羽子板や独楽なども、毬杖と同様に呪術的な側面をもつ遊技ですが、これらは近世以降も伝えられ、最近まで広く遊ばれていました。しかし、毬杖は近世以降は次第に行われなくなったようです。
写真は出土した毬杖の先端部と毬