▲HOME

 ゼミの研究内容を仕事にどう活かすかということ

1997年6月12日 

生島卓也

 まず、言えるのは今やっていることを直接仕事に活かそうとは思っていないと言うことである。仕事と私の研究内容とは別 である。仕事と私とは疎外関係にあるのかも知れない。仕事とは就かねばならないもの、研究内容とは自分がただただやりたいことである。仕事は仕事。研究の興味は研究の興味なのである。

 最近自分が研究したいことというのは人間の「幻想」ということについてである。こういうことを考えたいというのは、そんなことを考える仕事に就きたいからではない。ただただ自分にとって気になるからである。確かに興味と仕事は一致しているに越したことはないし、運や能力?があれば、それを活かせる職場があるかも知れない。しかし、それも自分の興味に合う仕事を探すのであって、仕事と興味はもともと一致などしていない。運や能力がなければ自分の興味は置いてそれなりの仕事に就かねばならないだろう。やはり仕事は仕事、研究の興味は研究の興味である。私が実際に仕事として就きたいものは研究内容と全く別 にあるが、それも自分の興味に合う仕事を探して、一致させようとしているだけのことである。

 ただ、いくらずれがあっても仕事と自分の興味とは一致しているという「幻想」を持つか、その「幻想」の中に自分を「同化」させて行かねばならないのかも知れない。私にはなかなかできないような気がする。

 それでも今の研究内容を活かそうとするなら、すぐ使える「道具」としてではなく、「経験」としてであろう。直接はやはり使えない。そのために勉強しているわけではないから。

 


少しでも共感したことがあれば、下のボタンを押して下さい。


 ご意見、ご感想は こちら で   Copyright (C) 2002 生島 卓也. all "responsibilities" reserved.