雨飾山行

雨飾山


2005年6月12日

7期の集まりの後でどこかへ行こうということで雨飾山を選んだのは三宅さんである、が途中で計画のアウトソースなんだか田中純さんと竹辺で担当する事になった。参加者は東京組の金子、三宅、富士、田中純、泉、竹辺に名古屋から野上の七名である。
雨飾山はバスの便が良くない。というわけでまずは白馬駅でレンタカーを借りるところから始まった。アップルランドといういかにも長野らしい名前のスーパーで食料の買いだしをし、小谷温泉の雨飾荘に向かう。途中ちょっと道を間違えたりしながらも無事到着。大部屋に落ち着いた後早速風呂に急行する。かなり熱く良く効きそうな湯である。夕食には昨日と異なり素朴な山の幸が盛沢山ありこれまた満足。
翌日は早朝立ちということでお弁当を作ってもらい、阪神が勝っている事を確認して就寝。意外とみんな静かだったとの事である。


ブナ林帯を行く 荒菅沢の端に立って
13日
4時起床。洗面を済ませ車で出発。登山口までは立派な舗装道路である。まだ他の車は来ていない。軽く腹を満たして:4:56登山口を出発する。道は下って河原に降りていく。やがて木道になり柳の大木や花期が終わって大きく育った水芭蕉の葉が多い。やがて尾根にとり付きぐんぐん高度を上げていく。コブシやツツジの花が新緑に鮮やか。この登山道は頂上まで400m毎に11の標識が設けられている。やがて登りがなだらかになると大きなブナの多い林を抜けていく。惚れぼれするような立派なブナの新緑がまぶしく地面にはまだ雪が残っている。小さな雪に覆われた沢を越してすぐ目の前が大きく開け荒菅沢の端に立つ。沢は殆ど雪で覆われルートを示す赤い粉の帯が頼りなげに向こうの端まで続いている。左手には雨飾山がいくつかの岸壁を谷の奥に見せているが頂上はガスに覆われていた。しばらく景色を眺め写真を撮る。傾斜はそれほどではなくアイゼンでなくとも大丈夫である。谷の最低部からは谷の真奥にフトン菱の岩壁が見え、その右が昔深田久弥氏らが登った沢らしい。沢の上部は雪が張りだしている。

カタクリ ハクサンイチゲ

頂上で全員整列 シラネアオイ。
道は谷を横切り反対側の尾根にとり付き、ほとんど直登のように登っていく。ところどころ雪が残っている。ショウジョウバカマ、イワカガミ、ツバメオモトなどの花が多い。登るにつれカタクリ、シラネアオイが増えてくる。やがて登りきった所が笹平で金山方面からの道を合わせる。一面の笹原の中に所々開けたところがありハクサンイチゲの群落が花盛りでシラネアオイが彩りを添えている。梶山温泉からの道の合流点の大きな標識はまだ半分雪にうずもれそちらからの足跡はなかった。頂上直下にあるという池は分厚い雪の下である。そこから頂上へは急な登りで一部道が崩れているところがあった。8:40頂上に到着。頂上は2つに分かれており左手が最高峰で黄色い真新しい標柱が立っている。これにはどこでも見られる「日本百名山」の記述がなく感激する。記念写真。金属製の箱があり何かと思ったら中にノートが入ってので書きこむ。ガスで遠くの視界はないが時々ガスが晴れて笹平へ続く道や雪渓がみえる。晴れていれば昨日の白馬方面などが良く見えるはずなのだが。ここでお昼とする。弁当は本来ならば朝食で出されるおかずを忠実に入れたものでおいしかった。味噌汁の味噌はちゃんとしその葉にくるんで添えてあった。

笹平を行く 荒菅沢から雨飾山を望む

こぶし ムラサキヤシオ
1時間ばかりゆっくりして下ることにする。下って雪渓に入ったところで始めて登山者に会った。笹平で満開の桜を見つける。あとで知ったが雨飾山に春を告げる峰桜だそうである。下りも結構急なのと時々花に見とれて時間を食う。荒菅沢についた頃雨飾山にかかっていたガスが晴れ岩峰が青空をバックにそびえていた。ブナ帯も近いところでにぎやかに登ってくるおばさん隊とすれ違う。ともかくにぎやかである。12:56登山口にもどる。車でしばらく下り昨夜泊まった雨飾荘のすぐ上にある露天風呂に入る。林の中の囲いもほとんどないまったくの露天風呂である。料金は志しとのこと。
白馬駅には2時半ごろ到着。ビールを買いこみあずさ23号の自由席は私達だけでゆっくりと反省会を始める。とはいっても反省点はアイゼンがいらなかった事ぐらいか。すべて予想以上の天気にすくわれすばらしい残雪と花を楽しむ事が出来た山行でした。

記 竹辺