北海道にお住まいの堀井さんの強い推薦もあり、かねてから行きたかった大雪山‐トムラウシ縦走をテント泊で実施しました。また単に山に行くのではなく前後にいろいろな所も訪ねるという事で6泊7日「北海道満喫の旅」となりました。
動物園を後にし、途中ダイイチというスーパーで食料のパンを買い、旭川ラーメン村へ行き、天金で食事。ここにはラーメン村神社もあった。
次に木綿屋男山醸造元を訪ね、いろいろと試飲! いい気持ちになって眼がさめたときは層雲峡に着いていた。銀河の滝、流星の滝を観賞。次に少し先の大函にいく。両岸に岩がそびえる景勝の地である。お店でトウモロコシを買って味わう。これも北海道!
今日の宿はリゾートペンション「山の上」。黒岳温泉が直結している。ご主人の高橋さんは山に詳しく話し好き。紅葉の大雪山の素晴らしさを語っておられた。堀井さんの知りあいから大きなデンスケすいかの差し入れがあった。これはとてもおおきくて持っていく訳には行かない。ちょうど慰労会をやっておられた宿の従業員の皆さんに食していただく。
少し離れた銀泉閣の足湯に入っていると台湾の先生達と一緒になった。これも混浴だよね。辻川さんの台湾語は通じたのかな。
9:52出発。ゆるやかに下っていくとチングルマ、エゾコザクラの大きな群落があり大歓声。エゾコザクラは鮮やかな濃緋色。やがて赤石川を渡る(10:08)。お鉢平から流れてくる沢である。広々として気持ちの良い所。なだらかに起伏を越えて北海沢を渡り(10:17)しばらく沢沿いに登って行く。右手に雪渓、左手はチングルマ、シャクナゲがいっぱい。イワブクロ(樽前草)、イワヒゲも群落を作っている。みんな今が満開である。やがて沢をはなれクジャク岩とおぼしき岩稜の下を斜めに登っていく。上るにつれてお鉢を取り巻く山々が姿を見せてくる。(11:23)北海岳の広ーい頂上に着く。眼下にはお鉢平、有毒温泉などが灰白色に広がり、その向こうに北鎮岳、左手には旭岳が半分ガスに覆われながら姿を見せている。登って来た方角には特徴的な(バウムクーヘンのような)烏帽子岳、後(南)にはゆるやかな尾根の向こうに今日の目標の白雲岳が岩の山頂を見せている。黒岳と異なりここは人が少ない。しばらく絶景を楽しむ。
北海岳からは広い砂礫の多い稜線を歩く。ピンクのエゾツガザクラと白のアオノツガザクラガが競い合うように地面を覆っているのも面白い。白雲岳の麓を左に廻り込んで行くと大きな岩が多くなりキバナシャクナゲが沢山咲いている。雪渓があり水音がする。普通なら早速味わうところであるがここは北海道、やめておこう。雪渓を横切り、右に斜めに登り、白雲岳分岐に到着する。(12:40)
分岐にザックを置き、白雲岳へ向かう。ちいさな尾根を越えると平らでひろーい火口跡の周囲に沿って歩く。ミヤマシオガマ、チングルマ、イワギキョウなど相変わらず花が多い。やがて岩の道を登り白雲岳の頂上に着く(13:17)。正面に旭岳。雪渓が多く山がまだら模様になっている。ここで大寄さんが運んだフルーツ缶を賞味。白雲岳は2229mで今回の山行の最高峰です。分岐に戻り(14:00)、荷物をもって今日の目的地白雲岳避難小屋に向かう。
14:30 白雲岳避難小屋テントサイトは良く整地されていた。久しぶりのテント泊。食料担当の三宅さんから指示が飛ぶ。今日の夕食は定番カレーと海草サラダ(海草スープになってしまったがこれがなかなか好評)。堀井さんの水濾過フィルターがなかなか便利。飲料水を作る為に水を沸騰させたが大分ガスを消費する。ともかく順調に仕事をすすめ、おやすみなさい。南西に富良野の明かりが見えた。
参考:ここのトイレはバイオ処理で汚れ物はお持ち帰りです。
9:06 忠別岳に到着。昼食とする。旭岳を遠景に全員で記念写真。後から来た二人連れがクマを見たとのこと。やはり我々の後をつけていたのか。ちょっと見てもみたいが怖さもあり。「クマだっ!」と叫んだら逃げたそうな。
10:55 忠別岳避難小屋分岐を過ぎる。避難小屋は左の稜線下にある。泊まるには良さそうなところだがクマもいるかもしれない。ここからの登りは背の高いハイマツ帯の中を登って行くようになる。直径20cmもありそうな立派なハイマツも多い。こんなところでヒグマに会ったら逃げられない。
11:46 五色岳に到着。ガス気味で遠望は利かない。ここで沼の原からの道を合わせる。1泊でトムラウシを目指す人が多く久しぶりに賑やか。ここからは平坦な低いハイマツ帯を行く。やがて湿原を渡る木道に出る。ここもいろいろな花が多い。ニッコウキスゲもある。トムラウシは残念ながらガスの中。
13:10 化雲岳に到着。間食とする。誰が持ってるんだ?ぺっちゃんこのアンパン! 辻川さんは鍛えたフリークライミングの腕前を化雲岩で披露。うすくガスが出る中で記念写真を撮ってもらい下りにかかる。分岐から直接ヒサゴ沼に下る道を選択。良く整備されていた。大きな雪渓を左手に見て下る。岩とチングルマが素晴らしいところ。やがてヒサゴ沼が見えてくる。大きな沼だ。(14:26)避難小屋は左手に行ったところにある。テントサイトにはツアー業者の大きなテントがあった。小屋にはまだ余裕がありそう。今夜は雨になるかも知れないということで小屋に泊まることにする。水場は少し離れた雪渓下の流れである。フィルターを持って飲料水つくりに励む。今夜のメニューはチラシ寿司。三宅コック長の采配と漆戸さんの鮭缶でとてもよく出来ました。
下りはじめるとすぐ風下となるがガスは晴れない。南沼からの合流点を過ぎ、どんどん下る。大分下ったところで一瞬ガスがあがり、岩と雪渓、草原の素晴らしい所にいることを知る。そうか、この辺りがトムラウシ公園と呼ぶところなのだろう。登り返す途中で昼食とする(10:30-11:00)。旭川で買ったナッツ入りのパン。なかなか旨い。雨はやんでいるが上のほうはガスの中である。
登り終えると岩の道をトラバースし前トム平を過ぎる。やがてこまどり沢の急な岩石帯の下りとなる。この辺りに多い黄色い花はウコンウツギ。下り終わったらダケカンバのある沢に入っていく。暫く沢沿いに下るが突然右の尾根に登り返す。これがなかなかの登りで100mばかり登ってしまう。(12:50)休憩の時にトムラウシで断念したフルーツ缶を開ける。グレープフルーツ。とても旨い。13:45 カムイ天上通過。14:30温泉コース分岐で間食。ここから温泉までのコースはだらだらと長くなかなか下っていかない。そして倒木が多く、くぐったり、周ったりで疲れる。堀井さんたちは迎えのタクシーの確認のため先に行く。やがて車道を横切り、温泉の匂いがしてトムラウシ温泉の源泉の湯気が立っているところに下りてくる。16:05 東大雪荘着。
早速、汗を流しに温泉につかる。いゃー、お疲れ様でした。
17:00 東大雪荘から新得駅までジャンボタクシー、駅でレンタカーを2台借りて美蔓亭へ。
まず荷物をダーチャ(ロシヤ語で別荘のこと)に入れる。今夜の食事は堀井さん選定、美蔓亭お奨めのラムしゃぶである。とても旨い。餃子もとても旨い。
食後はダーチャの洗濯機で汚れ物の洗濯をしする。流石に長時間の行動に疲れたのか夜更かしはなし。
17:00 帰着。やがて雨もあがったので夜のファイアーの準備をする。久しぶり。
今日のメニューはジンギスカン。展望レストランで牧場風景を見ながらの食事である。自家製の羊でレバー、タン、サガリなど普通出ないものも味わう。
食事の後はダーチャの前でファイアー。立ち上る炎に昔にかえりワンゲル愛唱歌をうたい、夜も更けていった。火が消えると空には天の川がよく見えた。カシオペアから北極星をたどる。北斗七星が地平線近くに、とても大きく見える。ほぼ真上に白鳥座。白鳥座の一番明るいのはデネブ。ちょっと離れてベガ。(あとで調べた。)
えりもから様似へ。近くに特異な植生で知られるアポイ岳がある。おりからアポイの火祭りというのが開かれるらしく自衛隊の音楽隊が向かっていた。
さらに浦河、静内、新冠(にいかっぷと読む)と行く。馬の牧場が多い。苫小牧をかすめて、15:40 南千歳に着きレンタカーを返却する。走行距離600km以上。
新千歳空港でもラーメンを食べようと「雪あかり」で食事。
飛行機のなかで日没を迎える。東京上空からは花火を上から鑑賞。
6泊7日の北海道満喫の旅は大変充実したものでした。
北海道満喫の旅写真アルバム
竹辺 記