2007年九州満喫の旅

2007年九州満喫の旅(屋久島、久住山)


2007/5/14-5/19  L:漆戸 SL:竹辺 堀井 石黒 西野 田中宏 辻川 岡崎 三宅

5月14日(月) 各地‐屋久島空港‐安房‐淀川登山口‐淀川小屋

漆戸、西野、田中、三宅、竹辺の5名は羽田8:05JAL1863便で鹿児島に向かう。席は偶然となり合わせである。これは幸先がよい。鹿児島空港で先行していた辻川さん、大阪からの岡崎さんと合流する。
鹿児島からJAC3743で屋久島空港へ。話題のボンバルディア機である。桜島を眼下にみて順調に飛ぶ。桜島はほとんど噴煙がない。屋久島空港で前泊の堀井さん、石黒さんが合流し、空港の食堂に全員揃い、結団の乾杯と飛魚料理などで食事をとる。また売店で燃料ガスを購入する。
12:15 タクシー2台に分乗し、A‐コープで食料の買い出しを行なう組と、民宿に荷物を預けたのちヒロベーカリーでパンを買う組に別れる。種類はあまり豊富ではなかったがそれなりに買い揃え荒川登山口へ向かう。途中ヘゴを見かける。3メートルぐらいの背丈になる羊歯だそうだ。ハイビスカスも年中咲いているとかで亜熱帯の雰囲気がいっぱい。 ヤクスギランド、紀元杉と通りすぎていく。結構観光客が多い。川上杉はちょうどま後で見えず。 淀川登山口には車が沢山駐車していた。車利用の日帰りで宮之浦岳に登る人も多いようだ。
13:45 淀川登山口を出発。人数を計測する装置が設置されている。登山道はよく整備されている感じである。特に階段は三角の木材を利用したもので特徴的。ときどき大きな木も目に付く。
14:27 淀川小屋に到着。小屋はまだ空いていたがその後到着する人もいてほぼ定員程度の込み具合であった。 水場は小屋の裏手の清流で水は豊富。トイレはいまひとつ。
18:00小屋前の広場で食事とする。さつまあげ、などなど品数は豊富な食事となった。「ごはんだ。ごはんだ。」を久しぶりに歌って盛り上がる。さて嗜好品タイムとなったがここでせっかく東京から持ってきたウィスキーを民宿に預けた事が判明し非難ごうごう。少ないと思えばそれはそれで慎重に味わうウィスキーは格別においしい。 素晴らしい天気となり夜中には森の中に開けた頭上の空は輝く星でいっぱいでした。


とうとう屋久島に着いた! 荒川登山口。全員元気です


森の中を抜けて 小屋の前でくつろぐ。

5月15日(火) 淀川小屋‐花之江河‐投石平‐宮之浦岳‐焼野山差路‐平石‐新高塚小屋

4:30 起床。朝食は今回試した山菜おこわ。天気は薄曇り
6:00 出発。小屋を出て清流を渡るとすぐ登りにかかる。森の中は巨木が多い。しかも杉に他の木が巻きついているのが多い。
6:30 休。 白い花が咲いている木があるが名前は知らない。

小屋の前に整列。出発! ここにも大木


巻きつく大木 階段を登る

7:00 高盤岳展望台。山の上に大きな岩が乗っかっておりしかも包丁で切ったように切れ目が入っている。この辺りからは樹高が低くなる。
7:25 小花之江河につく。湿原である。さらに10分ほどで花之江河につく。湿原の周りには太いが丈の短い木が印象的。右に巻き加減に登っていくとすぐ黒味岳分れになる。黒味岳の頂上は見晴らしが良いらしいが今回はパスとする。
高盤岳を望む 小花之江河


小花之江河 花之江河

8:36 投石平につく。大きな花崗岩の岩がありその上ではしゃぐメンバー。黒味岳が後方にそびえる。様々な岩が目に付く。 投石岳、安房岳と左を巻いていく。
9:35 翁岳下の水場。明るい谷にきれいな水が湧いている。 この辺りはいろいろな形の岩が多く、またヤクザサが斜面を覆い独特の景観となって目を楽しませてくれる。シャクナゲも目立つのだがまだ咲いていない。それに今年は花の付きが少ないそうだ。 登りきったところが栗生岳。ここからは宮之浦岳が間近である。

投石平から黒味岳 投石平でラインダンス?に興じるメンバー


白い花(みれば判る?) 翁岳の岩

10:33 宮ノ浦岳到着。永田岳の岩峰が前にそびえている。晴れているのだが霞んだようになって遠くは見えなかった。昼食とする。今日の献立は安房で買ったパンである。米でつくったのがなかなか美味しかった。縄文杉方面からも登ってくる人が多く頂上は結構混雑している。

栗生岳の岩 頂上は近い


宮之浦岳頂上にて 今日歩いてきた山々

11:20 出発。ヤクザサの斜面を下り、11:45 焼野三差路に着く。漆戸、西野、辻川、岡崎、三宅の5名はここに荷物を置き永田岳を往復する。片道40分あまりかかったようだ。
堀井、田中、石黒、竹辺の4名はのんびり行こうと先へ進む。おりから天気は晴れてきて絶好の昼寝タイムである。平石付近でそれぞれに気に入りの場所を見つけ、のんびりと山の時間を満喫する。平石からは宮之浦岳を正面に望みよい展望台である。堀井さんは平石岩屋でお昼寝。休憩している間にも通りすぎていく人は多く、この分では小屋は混むかもしれない。

永田岳 平石から宮之浦岳


シャクナゲの木が頭上を覆う ビャクシン岩

13;15 4名は先へ進む事とする。このあたりからは樹高も高くなり展望もあまり効かない。 巨大なビャクシン岩(坊主岩)を過ぎ、13:50 第2展望。シャクナゲのつぼみが色づいていた、がまだ咲くのはしばらくかかりそう。大きなシャクナゲの木が頭上をおおっている。目立つ赤色の木はヒメシャラである。
14:15 第1展望。宮之浦岳も大分遠くなりこれからは見えなくなる。 ヒメシャラの森と名づけられた辺りには沢山のヒメシャラが群生し赤い森を作っている。
14:50 新高塚小屋に到着。大きな木のデッキのある小屋である。この時はまだ余裕があったがその後いくつかの団体が到着し通路も含め一杯となった。
15:27 永田岳隊到着。 水場は近いが水はあまり豊富ではない。最近の雨不足のせいだろう。デッキの一隅で夕食とする。今日の献立はレトルトカレー。様々な種類があって楽しい。福神漬も付きました。

シャクナゲ。まだ早い。 ヒメシャラの森

5月16日(水) 新高塚小屋‐縄文杉‐ウィルソン株‐大株歩道入口‐楠川歩道分岐‐辻峠‐白谷雲水峡‐宮之浦‐安房

4:30 起床。今日の朝食は五目御飯。
6:05 出発。緩やかな起伏を超えてしばらく行き、高塚小屋を過ぎる。この辺りにもヒメシャラの大きな木が目立つ。

新高塚小屋を出発。 高塚小屋を過ぎる。


縄文杉

7:07 縄文杉に到着。さすがにいままで見てきたものより格段に太い。灰色がかった木肌のうねった模様が貫禄十分である。木の周りには木製のデッキが整備されていて写真スポットなど細かに指示が書かれているのが面白い。まだ早朝で下から登って来る人たちがいないので空いている。みんなバシバシ写真を撮る。最近は全員デジカメ所有者である。全員の集合写真も含め十分な写真を撮り、巨大な杉を振り返りながらデッキの階段を下り先へ進む。
7:45 夫婦杉という二本の杉が枝でつながっているのがある。片方の枝がもう一本の杉を貫通している。どうしてこうなってしまったのかな。さらに下って大王杉。
さらにいくと8:25 ウィルソン株に着く。大きな株の周りは開けていて休憩するところがある。株の中には清水が湧き出ていて小さな祠が祭られている。みんなで中に入りその大きさに感心する。この木が聳えていた時を想像。この辺りからは登って来る人たちとすれ違うようになる。淀川小屋で一緒だった清水から来たというグループにも再会する。さらに下ると翁杉がある。

夫婦杉 ウィルソン株


大王杉 翁杉

8:58 大株歩道入り口に着く。ここまで森林鉄道の軌道が入っており大勢の登山者とすれ違う。ガイドのついた10名程度のグループがいくつもある。軌道の道を快調に歩く。 途中に三代杉というのがある。三代にに渡って杉が新しく重なって成長したものである。この辺りからは植林した杉林のようだ。小杉谷荘跡を過ぎ、10:05 楠川別れで休憩。ここから辻峠を越え、白谷雲水峡へ向かう。
11:02 辻峠手前の水場で昼食をとる。ちかくに辻の岩屋という巨岩があった。 11:37 出発。すぐ辻峠を越える。この辺りは緑の苔が多くもののけ姫の森と呼ばれている。映画の撮影に使われたそうだ。 七本杉というのがある。どう見ても数が足りないと思ったら下の幹も一本に数えるのだ! 白谷山荘を左に見、くぐり杉をくぐりぬけて原生林歩道を行く。この道は結構歩きづらいところのある道である。ときどき見かけるサクラツツジにほっとする。

軌道道を快調に飛ばす 楠川別れ


もののけ姫の森 くぐり杉

ここは大きな杉にいろいろと名前がつけられている。まず奉行杉(人の顔のように見える)。
三本槍杉(これはすばらしい命名である。みんなで大笑い!)
びびんこ杉(肩車のこと)。
三本足杉(大きく根が空中で三方に拡がっている。これは古い株の上に生えたものが株が腐ってなくなった為に宙に生えたようになった。)
二代大杉(もう分かるでしょう?)
さつき吊橋までくると後は整備された遊歩道である。飛流落としの滝を過ぎて13:45 白谷雲水峡に到着する。 期待に反してここにはビールは売っていなかった。

奉行杉 二代大杉

14:10 バスにて宮之浦へ出る。安房行きバスへの乗り換えを待つ間に近くの山口ストアーでビールを購入し、路上の打ち上げとなる。
15:12 安房へ行くバスに乗る。運転手さんはユーモアたっぷりで飽きさせることがない。そのうち雨、風がひどくなってきた。「良い傘を持っている人はささずに走ってください。傘が壊れます。」とのこと。  途中空港ホテルに泊まる石黒さんと別れる。 
16:10 民宿あんぼうに着く。着いた早々明朝の高速船は安房ではなく宮之浦に変更になったと聞く。明日は早立ちだ。 久しぶりに風呂にはいり(ちょっとした事件があり奇癖の持ち主がいることが判明)、屋久島の食事、焼酎三岳、置いてったウィスキーなどを楽しむ。 小杉谷小学校の出身の人が泊まっており昔の話など聞く。

白谷雲水峡 高速船トッピー

5月17日(木) 安房‐宮之浦‐鹿児島‐豊後竹田‐赤川温泉

5:15 起床。  6:00 ジャンボタクシーで宮之浦港へ。乗船を待つ間に朝食のお弁当をぱくつく。 7:00 トッピー乗船。スムースな乗り心地である。途中種子島の西之表に寄る。長崎鼻は見えたが靄がかかって開聞岳はよく見えなかった。9:30 鹿児島南港に着く。ここで霧島へ行かれる田中さんと別れる。
タクシーで鹿児島中央駅へ行き、荷物を預け、今度は市電で天文館通へ。宮崎から来たという修学旅行の小学生が目立つ(みんな赤帽をかぶっていた)照国神社にお参りし再び駅へ戻る。 昼食は黒豚を食べようと「かつ寿」に入ったが値段を見て普通のとんかつに変更した。やはりワンゲルはこんなもんだ。差額はビールになった。食料を補給後、 13:16 新幹線つばめで新八代、連絡特急で熊本へ。
14:36 九州横断特急で豊後竹田へ向かう。列車は2両編成である。途中立野でスイッチバックがあった。運転手が列車の中を歩いて移動する。2両編成は能率的だ。阿蘇外輪山の俵山の風力発電が良く見える。
16:26 豊後竹田に着き、タクシーで赤川温泉へ。 17:00 赤川荘。温泉は白濁した湯である。露天風呂も楽しむ。 くじゅう高原には高地トレーニングのコースがあり、昔懐かしいマラソンの広島選手などのサインが飾ってあった。 18:00 食事。

鹿児島、照国神社 阿蘇、俵山

5月18日(金)赤川温泉‐久住山‐中岳‐北千里浜‐法華院温泉山荘

5:30 起床。 おにぎりにしてもらった朝食をいただく。(なんか変!) パンもとてもおいしい食事である。 リッキー(赤川荘の飼い犬)と記念写真をとる。リッキーの母親のももこはよく登山者の救助をした名犬だったと女将さんが話していた。
出発前に法華院温泉山荘に連絡を入れたところ中岳から温泉山荘に直接下る道は荒れているので避け、北千里浜からのルートをとるように忠告を受けた為、予定を変更し久住山−中岳−北千里浜とした。
7:10 出発。少し戻り赤川荘の上に登っていく。すぐに扇ヶ鼻への道を分ける。源泉を過ぎゆるく登っていく。 7:40 林道を横切る。
8:30 雨が降り始め、雨具をつける。時々雷もあって心配したがたいしたことはなくやがて止んだ。しかし登るにつれ風が強くなった。ところどころミヤマキリシマが花をつけているがほとんどは蕾である。
9:45 久住山頂上。風が強いがフルーツ缶だけはとパイナップルの缶詰を開ける。まだ早いのか人はいない。
赤川荘、リッキーと。 ミヤマキリシマの中を登る


久住山 鞍部へ下る

頂上から稲星山の鞍部へ下り池の小屋に向かう。なだらかな草原に道があちこちに通じていて紛らわしい。天気は回復したが強風は相変わらずである。
10:40 池の小屋に荷物を置いて中岳に向かう。中岳の頂上で強風の中、何とか写真を撮る。池の小屋に戻り荷物を持って御池に沿った道を行く。左に火口跡を見、久住山からの道と合流して 11:50 久住山避難小屋に着く。この頃には長者が原方面から来たと思われる登山者が多く、高校生らしいグループもいた。風を避け、小屋の中で昼食とする。今回の山行ではゴミの少ない粉末のコーヒー、お茶を利用した。

こけた! 中岳へ


強風の中岳 御池

12:30 発。久住別れから北千里浜へ下る。ここは風もなく快適。左手には硫黄山の噴煙が良く見える。正面には三俣山がそびえ、手前を諏蛾守越から長者が原へ越す道がある。北千里浜は広々とした砂利の平地でとても歩きやすい。坊がつる讃歌を練習しながら横になって歩いている。やがて砂防ダムのある谷に入り坊がつるが見えてくる。
14:50 法華院温泉山荘に着く。まずは生ビール(700円)で乾杯。時間に余裕があり温泉、散歩を楽しむ。坊ガツル湿原を平治岳(ひじだけ)大船山(だいせんやま)が囲んでいる。ミヤマキリシマの多いところだそうだ。散歩組は鉾立峠まで足を伸ばした。温泉はやや白濁した湯である。デッキが付いていて外を眺められる。缶ビール500ml;350円がありがたい。
18:00 食事となった頃そとは豪雨となった。今回も雨に関してはついている。食後は房がつる讃歌の歌唱テストである。なかなか歌詞が覚えられなくて苦労する。
北千里浜へ下る 歌いながら北千里浜を歩く


坊がつるが見えた 時々咲いているミヤマキリシマ

5月19日(土) 法華院温泉山荘‐坊ガツル‐雨ヶ池越‐長者原‐由布院‐福岡空港

6:00 起床 7:15 出発。坊ガツルの原をしばらく歩く。やがて雨ヶ池方向へと左にゆるく登っていく。雨が池あたりにはミヤマキリシマの大きな株が蕾をいっぱいにつけていた。下っていくと自然観察路となり木に名前を書いた標識がついている。リンゴツバキというのが印象に残った。なんでも実がりんごのように大きい椿だようだ。 長者原も大きな湿原で坊がつると共にラムサール条約に登録されている。
9:50 ここで別れる堀井さんの見送りを受け亀の井バスで由布院へ。 
まず福岡までのバスの切符を購入し由布院駅前に荷物を預ける。まずは風呂に入ろうと日の春旅館を目指す。千人風呂という露天風呂がるのだがまあ千人は大分無理のようだ。湯は透明で気持ちが良い。他の客もいないので写真も撮ったりしてのんびり過ごす。さて食事と適当なところを探すが歩くうちに金鱗湖まで行く。地鶏で乾杯をし打ち上げとする。コーヒーを飲もうとしたところ「やせうま」というメニューが気になり注文。むかし八瀬という人が若様に作ってあげたうまいおやつが由来だそうだ。

法華院温泉山荘 坊がつる


ボケ 日の春旅館、千人風呂にて汗を流す

大分へ行く漆戸さんと別れ5名は高速バスで福岡空港へ。空港で最後に屋台ラーメン、餃子で乾杯しました。
楽しく、盛りだくさんの九州満喫の旅でした。


九州満喫写真集
竹辺 記