早池峰山 平成19年 シニア夏合宿報告

早池峰山 平成19年 シニア夏合宿報告


この時期恒例になった山行をシニア夏合宿と銘打ち、昨年に続き東北の100名山、花の山 早池峰山(1917m)に行って来ました。報告者にとっては44年振りの再訪となりました。 些か、厳しい山行になったことも含め報告を致します。

記録 冨士
参加者 金子 田中純 三宅 冨士 4名 泉 参加出来ず
日 時 平成19年8月10日(金・夜行バス)〜13日(月)

行動記録
8月10日 帰省客で混雑する池袋西口バスターミナルから花巻行夜行バス・イーハトーブ号に乗車。
20:40発の3列席専用車の定期便2車に続き、一般4列席観光バスの臨時便5車が順次 発車、20分近い遅れのスタートとなった。また、宇都宮近くまで道路が大渋滞し、2時間強 遅れて、花巻駅に 8:50着。(当初予定 6:45着)
8月11日 花巻 9:00発の河原の坊行きバスにギリギリ乗込む。 河原の坊に予定通り10:30着。花巻駅に先着した田中が調達したおにぎり・お茶で朝食。
11:15 本日の宿泊地 小田越に向け歩き出す。40分の道程だが、自動車道に容赦なく 太陽の光が降り注ぎ、早くも汗が噴き出る。程なく小田越到着。峠を越えほんの少し降った 小田越避難小屋に 12:00到着。先客が二人、昼食後我々と同様に薬師岳ピストンの由。 ザックを降ろし、小屋近くの水場を確認。ナップザックに昼食のパンとコーヒー飲料を詰め、 12:30 小屋から直登するコースを採り、薬師岳(1645m)に登山開始。
整備されていない道は結構厳しいが、時折の涼しい風と木の間越しの早池峰山が心地良い。 眺望抜群の薬師岳頂上に 14:00到着。
今日の予定はここ迄、パン・ソーセイジの昼食の後、1時間余りの昼寝を決め込む。 15:50 小田越着 16:00 避難小屋帰着。
避難小屋(山荘)は、2,30人は楽に泊まれる大きなもので、本日は3組8人のみ。 早速、食事の準備と言っても、レトルトのごはんとカレーを温めるだけ。水割りで時間調整し 日が暮れるまで小屋の外で、食事とウイスキーと持参の漬物等で愉しむ。
19:00 日中の暑さも納まり、日没とともに就寝する。

薬師岳にて 薬師岳

8月12日 4:00 自然と起床。朝食はカップ麺。
5:15 本日の長丁場を考慮し、早めに出立。早池峰山の登りは、30分程で森林限界を 抜け視界が開ける。この後は蛇紋岩の岩礫とハイマツの高山植物帯を登ることとなる。 盛りは過ぎたとは言え、沢山の花々が咲き、風に揺れる様に、元気を貰う。
早池峰山頂上に 7:50到着。河原の坊から直登して来た人達も含め結構な人数となった。
8:20 薄雲の上に浮かぶ岩手山を遠望しながら、中岳・鶏頭山への縦走を開始する。 岩礫とハイマツの中を行く縦走路は、極端な登り降りは無いものの、滑りやすい石や岩を 気遣いながら直射日光の中を進むため、体力を消耗させ、発汗による体温調整を鈍らせる。
9:00 中岳との中間点で昼食、パンが喉を通らず水で流し込む状況。田中がバテ気味。 樹林帯の中、岩峰を辿り 11;00 中岳(1679m)通過。中岳を越しても暫く同様の露岩や 岩峰を次々辿り、漸く稜線上の道を登りつめると展望の開けた鶏頭山(1445m)頂上へ。
滑ったり転んだりで、距離の割りには時間がかかる。 到着は 14:10。金子にダメージ。 手持ちの水は極く僅かになり、持参の果物ゼリーで元気を付け、程なく降りにかかる。 鶏頭山からの降りは勾配も急で、消耗した体力には厳しく、時間ばかりがかかる。
金子が岩の上で転び立てなくなる。直射日光を避け、岩陰で回復を待つが、手足に力が 入らないらしい。ニセ鶏頭(1340m?)の直ぐ近くにいること、ニセ鶏頭から鉄ハシゴがある ことを三宅が確認してくれる。15:30を過ぎ、取り敢えず金子を空荷にさせ、1180mにある 避難小屋に降りることとし、17:30 やっとの思いで避難小屋到着。水場が無いことから 水場が無いことから躊躇は出来ず、三宅・田中が岳(800m)にそのまま降りる、金子・冨士 が避難小屋に止まることとし、本日宿泊予定の民宿大和坊に助けを求める。(水の補給)
田中・三宅は、民宿と連絡を取りながら、ライトを使っての下山となり、19:30 民宿到着。 避難小屋には、救援の人に水、おにぎり、保冷剤等を持って登って来て頂く 20:20到着。

小田越え上より早池峰山を望む 早池峰山にて

8月13日 民宿・避難小屋とも、水の補給と睡眠で何とか気力・体力を回復。
6:20 三宅が岳を出発し、避難小屋に登って来てくれる。8:10到着。 金子・冨士は、カップ麺、非常食、頂いたトマトを食べ、三宅の休憩も程々に、下山を開始。 11:20 岳に3人無事下山し、田中と合流。
民宿で、お風呂に入らせて頂き、昼食に味噌おにぎりとヒヤムギを出して貰う。 最後は予定通り、岳 13:00発バスで大迫経由新花巻駅へ 15:24発やまびこで帰路に。

追記 真夏の縦走は、東北地方と言えども暑さ対策が十分配慮されなければならないこと、また 往年の思いからか、歳の所為か 途中まで頑張り過ぎて、急に気力・体力が衰えることを 肝に銘じることを思い知らされた。
個人的には、2年の夏合宿地でしたが、雷雨にあったこと、岳でバスの脱輪にあったことしか 思い出さず、此処を大きいザックで縦走したのを覚えていないのは何故との感じでした。
兜さんから教えていただいた七折の滝は、すぐ傍にありながら行けませんでした。残念
三宅撮影写真アルバム