鳥海・月山登山、出羽三山巡拝

鳥海・月山登山、出羽三山巡拝


7期の大坪・野上・金子・冨士の4人が、2009年9月15日(火)、16日(水)、17日(木)の3日間、 東北の名峰、鳥海山・月山登山を計画、同じことなら山岳修験の地、羽黒山・月山・湯殿山 の出羽三山神社も廻ることになりました。幸い天候にも恵まれ予定通り目的を達することが 出来ました。 記 冨士  

9月15日(火) 象潟 ― 鉾立 = 鳥海山頂上 大物忌神社小屋(泊)

今年2度目の寝台特急あけぼの利用で到着した金子・冨士が、前日酒田で宿泊した、 広島から仙台経由の大坪、岐阜から新潟経由の野上と、象潟で合流しスタートした。
7:20 大坪予約のタクシーで、霧がはれ明るくなる中、鳥海ブルーラインを鉾立へ。
8:00 日本海に浮かぶ飛島、今日登る鳥海山等を確認、気負うことなく登り始める。 爆裂によるのか深く切れ込む谷を覗き込んだり、咲き残っている花々等を見ながら 快調に進み、賽の河原(9:10)御浜小屋(9:50)を通過、鳥海湖を眼下に広い尾根 の整備された登山路を行く。七五三掛への登り直前の巻き道で風を避け、10:30 早い昼食とする。(20分休憩) 七五三掛(11:10)を通過すると、溶岩の中の登りと なる。ひと登りすると、ピーク直下で、千蛇谷コースと外輪山コースとの分岐となる。 文殊岳(11:45)までは、谷を挟んで鳥海山頂上(新山)がクッキリ見えたが、伏拝岳 (12:20)では霧が掛かり、直ぐ下の千蛇谷の様子すら判らなくなる。
大物忌神社・新山への分岐が判然としないまま、まず七高山まで行く。(13:10) 七高山から新山への道が確認出来ないので、判然としなかった分岐まで戻って、一旦 ペンキの目印に沿い、沢を降りると直ぐに小屋に着くことが出来た。(13:40) 小屋で新山への登頂を聞くと、天気の回復は難しいこと、また岩が濡れてくると危険 とのこと、即、空荷で登ることとした。噴出した溶岩が折り重なって山となったところを、 ペンキの○印を頼りに直登すること30分、風と寒さでバランスを崩されながら、漸く 新山の頂上に 14:30到着。風が強く、霧が流れて展望は望めないので、雨になら ないうちに、小屋に降りる。(14:50)
18:00の夕食まで、ヤッケ・セーター等を着込み・小屋の毛布を使い放題で横になる。 食後も、外は時折雨が降り、風も強く、小屋の中の気温8度と冷え込み、早々に就寝。
七五三掛からの鳥海山への登り 外輪山文殊岳より鳥海山

イワベンケイソウの紅葉 鳥海山(新山)頂上

9月16日(水) 鳥海山 = 大平山荘 ― 酒田 ― 鶴岡 ― 羽黒山 休暇村羽黒(泊)

5:00 起床、6:00 朝食。夜中には雨も上がり、夜明けは霧も晴れていた。
6:30 出立。間もなく霧が出て頂上付近は見通せず、霧の中を七五三掛(7:30)に。 鉾立から日帰り登山の人達に出会うが、今日1日晴れは期待出来ないのではと心配。 また、昨日の朝に降って来た人達も雨にあったと云っていたので、我等はラッキーだ。 霧が流れ、晴れたり霧の中だったりの中、御浜小屋(8:20)、河原宿(9:10)通過。 大平への降りは結構長く感じられたが、予定よりも早く大平登山口に 10:30着。
タクシーの予約の大平山荘まで最後のロード 10分。 
鳥海山から千蛇谷を降る 鳥海山・千蛇谷雪渓
10:50 タクシーで酒田駅へ。途中で運転手推奨の日本海に臨む十六羅漢岩見学。
酒田 12:10発のJRで鶴岡駅へ。鶴岡 12:52発のバスで羽黒センター・バス停へ。
13:40 随神門から杉林の中に佇む国宝五重塔を見て、一の坂、二の坂、三の坂の 参道石段2446段を走破、14:40 巨大な茅葺屋根の羽黒山神社(三神合祭殿)に 登拝。丑年御縁年で、12年分の御利益をいただく。
羽黒山頂 15:50発降りバスを待って、今日の宿の休暇村羽黒に 15:55到着。 風呂で汗を流し、18:00夕食、小奇麗な料理と食べ放題の漬物、芋煮に満足。 昨日の寒さと違い、布団が重く暑く感じられた。昨日に続き 20:00には就寝。
羽黒山・五重塔 羽黒山神社(三神合祭)

休暇村羽黒の夕食 休暇村羽黒より出立

9月17日(木) 休暇村羽黒 ― 月山8合目 = 月山山頂 = 湯殿山神社 ― 鶴岡

5:00 起床、6:00 予約のタクシーで月山8合目に向け出立。 (朝食は弁当にして貰っていたので身支度のみ、朝風呂に入るゆとりもあった)
朝は晴れていたが次第に霧が出て、8合目到着時点(6:40)では雲の中で、異常に 寒かった。鶴岡で購入したおにぎり・パンを食べ、早々に月山に向け登山開始。
まもなく霧も薄らぎ、立派な登山道を気持ち良く進み、9合目仏性池小屋 8:00着。 オモワシ山を過ぎた辺りから青空が拡がり、雲海をバックに広い尾根には早くも紅葉 が見られる。鳥海山で見たイワベンケイソウの草紅葉とともに秀逸。
一踏ん張りで月山頂上 9:00到着。山の頂全体が月山神社となっており、山頂征服 の実感が湧かない。また先週で神官が下山しており、御朱印も頂けなかった。
月山頂上から降り、拡がりのある鍛冶小屋跡で予備食を食べ、山の晴天を堪能する。
月山への登山道 山オモワシ山付近の紅葉

月山と鳥海山 月山頂上をバックに記念写真
9:30 湯殿山神社に向け出立。途中の牛首(10:20)・金姥(10:40)迄は、整備 され歩き易い道が続く。此処までは月山リフトを使って登ってくる多くの人に行き交う。
金姥より、修験の道に入ると道が荒れており、足元の注意が必要となる。野上が途中 で足をくねらせ、(帰宅後捻挫と診断された) スローペースで進むことにした。
装束場 11:30着。此処から野上にとっては難業・苦行となる鉄ハシゴ・急坂の連続 で、用心しながらの降りとなった。ほぼ予定通り、湯殿山神社に 12:30到着。
湯殿山神社では、素足になりお祓いを受け、人形に息を吹きかけ渓流に流し、温泉源 がご神体になった岩山を登拝すると云う一連の儀式を体験した。(お祓い料500円)
12:50 シャトルバスで湯殿山参籠所へ。バスの時間迄、宿の幕の内弁当を食べる。
13;30 バスで鶴岡へ。14:45鶴岡着。東京経由で帰る3人と山形に出て、蔵王山・ 山寺に行く冨士とが別れ解散した。
湯殿山神社参道 湯殿山神社御祓所
その時々の晴れたり、ガスったりで一喜一憂したが、歩行には全く問題なく、全般的には 天気に恵まれた今回の山旅だった。荒々しい鳥海山・優しい月山の印象、出羽三山の それぞれの神社に趣きがあり、内容のある3日間となった。
野上に多少のアクシデントがあったが、無事予定行程を終了することが出来たことを 仲間と山の神様に感謝!