7期南紀の旅

7期南紀の旅


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平成22年5月22日 白浜

三段壁 夕方、WV7同期12人と元女学生4人が白浜駅に集合した。今年は「熊野三社参りと温泉巡り」である。迎えの車に荷物を預け路線バスで海岸に向かう。
はじめは白浜温泉の南端にある名勝三段壁、高さ約50mもの大岸壁が海から直立している。先端の展望台ではるか向こうまで続く岸壁と打ち寄せる景色を堪能した。岸壁の地下には洞窟があるがそこはパスして岸壁の上を散策、途中自殺防止を呼びかける看板を見る。三段壁は自殺の名所なのである。さらに北にある千畳敷に向かった。千畳敷は太平洋に向けて広がる白っぽい砂岩の岩盤である。波に浸食された岩の上をしばし散策して壮大な海と珍しい景観を楽しんだ。

千畳敷にて 三段壁にて

迎えのマクロバスでホテルへ、軽く汗を流したあと宴会である。遅い電車で来た2人も加わって18人、金子の発声で今年1月に逝去した田中純三君の冥福を祈って献杯、そして皆の健康を祈念して乾杯、次々とくる料理と会話を楽しむ。一段落したところでビンゴゲームの開始、はじめはなかなか声がでなかったが、そのうちリーチの声、そしてついに「ビンゴ!」の声が上がった。そして続々ビンゴの声があがり2時間の宴会を終了した。

ビンゴを楽しむ

南紀白浜の湯はかっては牟婁(むろ)の湯と呼ばれ、日本書紀や万葉集にも詠われた歴史のある温泉である。宴会のあと大浴場、露天風呂で日頃の疲れを癒し明日への英気を養った。
さあそのあとは18人全員が1室に集まって恒例のミーティングである。はじめに幹事の兜が翌日の行程予定を説明、そのあと田中健からスピーチである。今回は指名式にしたので話した後誰があたるかわからない。奥さん達は控えめに、メンバーからはこの1年の山行、旅行、家族、仕事、趣味など延々と話が続く。ちゃちゃを入れだすと終わらなくなる。それでも日がかわるころにはそれも終了、翌日に備えてやすむことになった。


恒例のスピーチ 笑い、笑い

飽き足らない数人はさらに夜更けまで懇親したとのことである。それにしても酒量の落ちたこと、栓を抜かない酒瓶も目立つようになった。
(兜 記)

5月23日 白浜−中辺路−本宮大社−速玉大社−那智大社−勝浦

朝から雨模様。予報ではかなり降るらしい。
8:40 雨の中を貸し切りバスで中辺路へ出発。白浜から田辺方向へ戻り中辺路に向かっていく。
9:10 世界遺産熊野古道の入り口滝尻王子に到着。雨はやや強さを増したようである。語り部ヨッシーさん(光本好則さん)の案内で滝尻王子を見学する。中辺路の古道はこの境内から始まっている。川を隔てた熊野古道館に入りさらにヨッシーさんの名調子で熊野詣の歴史などの説明を受ける。ちなみにヨッシーさんの本業はみやげ物屋さん。シイタケは最高です。

滝尻王子 語り部ヨッシーさんの名調子
近露王子の碑 バスはR311を通り新逢坂トンネルを抜ける。中辺路は滝尻王子から山道を越えこの辺りへ抜けてくる。
10:20 次に訪れたのは近露王子。大本教の出口王仁三郎の碑文がある。この辺りは天気が良ければ歩く予定であったが雨のためバスで失礼する。
10:30 途中の古道のさと「ちかつゆ」でトイレ休憩。
10:50 継桜王子を訪れる。バスはR311からそれて野中の清水のそばまで入る。そこからは細い小道を中辺路へ登る。すぐ秀衡桜があり、すぐ先にとがの木茶屋がある。茅ぶきの風情のあるたたずまいである。 さらに行くと急な石段の上に継桜王子がある。その石段の両側に杉の巨木が何本もある。この杉の枝がすべて本宮大社の方向を指しているとして一方杉と呼ばれている。
11:40 川湯温泉の大村屋で古道弁当の昼食とする。凝った容器に色々なおかずとおにぎりの弁当である。本来なら大斎原で昔をしのびながらの食事となる筈であったが雨のため大村屋の食堂でいただく事になった。ご主人の心のこもったお茶もいただく。すぐ前の河原が温泉なのだが今日の増水で人影はない。

とがのき茶屋 継桜王子
12:30 熊野本宮大社に到着。石段を登り境内に入ると本宮独特の落ちついた厳かな雰囲気に包まれる。これを目指して今まで何人の人達が詣でたのだろう。参拝の後に本宮館を訪れる。熊野詣でなどの資料展示がされている。那智参詣曼陀羅の説明を聞く。実物は携帯用のため意外と小さいものであるらしい。ここで田辺に向かう井上さんと別れる。
13:20 本宮館から大斎原はすぐ近くである。大斎原は昔本宮大社があった所である。さぞ壮大なたたずまいであったのだろう。川は増水し原は水びたしだった。

本宮大社 行者今昔
14:20 速玉大社に参拝。この辺りが雨のピークか。雨にもかかわらず何台ものバスが訪れていた。
15:20 大門坂はバスから見るだけとし、那智大社に向かう。階段をいくつも登り那智大社に参拝。西国33ヶ所1番札所の青岸渡寺はすぐ隣である。決まりとなっている三重の塔と那智の滝の写真を取るが、この辺りは風が強く苦労する。那智の滝は轟音を響かせて大迫力であった。

速玉大社 那智大社

三重の塔と那智の滝 那智の滝
渡海船とみんな 16:15 補陀洛渡海で有名な補陀洛山寺に寄る。時間が過ぎていたため展示は終わっていたのだが住職の好意で開けていただき渡海船を見る事が出来た。補陀洛とはサンスクリット語でボーダラカ(観音浄土)の事だそうだ。信仰の強さはどんなものだったか想像もつかない。 河村さんを紀伊勝浦駅に送り、桟橋から迎えの船でホテル中の島に到着
16:45。雨の中辺路、熊野三山走破でした。
風呂(露天風呂にある洞窟は雰囲気最高)を楽しみ食事、談笑で夜が更ける。
来年度は草津温泉を中心に行なう事に決定。また皆の顔を揃って見られますように。

5月24日 分散行動

今日は各自分散とする。大雲取挑戦、車中宴会、一人旅、知人面会、パンダ面会などさまざま。
(竹辺 記)

写真集

感想

皆さんの感想を付記します。
(兜さん)
なんと過去に例のないくらいの5月の大雨、大風、何かと大変なめにあわせましたが文句ひとつ言わず協力してくれてありがとうございました。牛馬童子以外はほぼ計画通り実施できたので喜んでいます。熊野三社に加え大斎原(オオユノハラ)、補陀洛山寺(フタラクサンジ)そして那智の大滝は私も見たことがないくらい水量が多く堪能してくれたことと思います。
(田中健さん)
名添乗員の案内と土産物店主人の語り部のユーモアあふれる-解説で、熊野古道のことがよく分かりました。特に、補陀洛山寺でわざわざ雨戸を開けて、再現した船の実物を見せてもらったのが、印象的です。私は、海外旅行が好-きですが、もっと日本各地のことを勉強しないといけないなと思いました。
(大坪さん)
同期の方々と楽しい会話できたことを嬉しく思っています。雨の熊野古道もそれなりに思い出深いものでした。この楽しい思い出を胸にまた一年頑張って生きていきます。
(金子さん)
水量豊かな那智の滝はすごかったですね。熊野三社めぐりや、補陀洛山寺等、見る所が多く、熊野古道を今度は一度歩いてみたいと今は思っています。宿は両方とも、料理ともどもすばらしいもので、連日腹いっぱい、お酒も一杯飲み大満足でした。
(姫野さん)
無事帰宅後のテレビは全国的な季節はずれの豪雨被害を流していました。 普段でも全国トップクラスの降雨量を誇る和歌山山地で、あの豪雨のなかで、ほぼ所定のポイントを大した苦にもならずほぼしっかり見学できたのはチャーターバスのお陰で、何より兜幹事の入念な下見と企画力によるものでした。
(井上さん)
久しぶりに見る皆さんの顔と話で私も元気をもらいました。1年後を楽しみにしています。明日-妻も退院です。来年は一緒に参加したいと思います。三宅さん、腰痛はよくなりましたか、秘伝を実行してみてくださいね。
(三宅さん)
皆さん方の元気な笑顔に接し、少々疲れ気味だった私も元気を回復する事が出来ました。重ねて感謝です。 又雨の熊の古道は深山幽谷の趣き深いものが有り、この雨で身や心の積年の汚れも綺麗さっぱり流された様です。これも幹事さんの計らいだと感謝致しております。皆さんも綺麗に成られましたでしょうネ!
(織田さん)
兜さん、皆さんありがとう 大雨の中でも楽しく過ごせました。語り部さんの話しはふたりとも面白かったですね。那智の滝も6回目位ですがこれほどの水量は初めてです。そこで一首 。
神さびる太古の森より崩れ落ち轟きわたる那智の大滝
温泉も2日で10回入浴してお肌がつるつるになりました 。
(野上さん)
名古屋支部関連の緊急メールが入っていて今日はその対応をしなければならないので、簡単に22日に金子・三宅・本間さんの孫用に準備したプリントのPDF版を添付します。
(河村さん)
梅雨の折から雨でしたが、熊野三社巡りを楽しみました。また22日には皆さまと久しぶりの食事、話、さらに酒! 体重はやはり1.5Kgぐらい増えていました。
(冨士さん)
同期会を充分に楽しみました。私は大雲取・小雲取越えを気力と体力で、予定通り制覇し25日23時45分自宅に帰着しました。皆さんにはご心配を掛けましたが、昔の貴族も歩いた道、これも修行と頑張りました。 24日は終日強い雨と風、25日は晴天とそれなりに趣のある山旅となりました。ゴトビキ岩の急な石段は登り甲斐がありましたよ。
(本間さん)
二日目のバスでは添乗員レベルの的確な案内で感心しました。熊野古道では大雨で残念でしたが、めったに見れない迫力のある那智の大滝をみることができ永く記憶に残ると思います。滝尻王子の語り部はウイットに富んだ話で面白かったです。曼荼羅も語り部の説明を聞いて成る程と思いました。補陀落寺は井上靖の小説を思い出すことができました。
(竹辺) 勝手を言ってアドベンチャーワールドに行きましたが念願のパンダさん達に会えて大感激です。幸い午後は雨も上がり三段壁、千畳敷など廻ってきました。来年も皆さん元気で参加できるように願っています。 (竹辺 記)